横浜エンジン博物館へ行ってきた訳ですが、その足としてレンタカーでマツダデミオを借りました。生まれて初めてレンタカーというものを借りて少し緊張しつつも、新型デミオに乗れる!とワクワクしながら行ってきました。
試乗車:デミオ1.3L+4AT
まず、乗り込んでみると、確かに視界は謳い文句にしているだけあって良好なのですが、傾いたAピラーが目につきます。これが高速道路を走る分には特に問題はないんですが、山坂道に行くと、これがもう邪魔で仕方が無い。ただ、フロントスクリーンは広くとられ、ベルトラインも低く設定されているので閉塞感は思いのほかありません。ところが、後席に座ると狭めの窓で膝まわりの広さ自体はそこそこあるのですが、窓は狭く頭が天井についてしまいます。また、縦方向に広くとられた窓はワイピング出来る範囲が限られ、雨天時の走行は著しく視野が狭められたような感覚に囚われそうな気がしました。ラゲッジルームは標準的な広さだが、シートはワンホールドで先代デミオのような低くフラットで使い勝手のいいラゲッジルームと比べると大したものではない。それから、ウインカーレバーに剛性が感じられない。もう少し確かな操作感がほしい。
インテリアは良く言えば簡素、悪く言えば殺風景。シートデザインはなかなかだが、もう少し面白味があってもよかったのでは?持ち込まれるアイテムをリサーチしてそれに応じて作り込んだという割には小物入れは大したことはありませんでした。ステアリングはクイックで電動パワステのおかげか、軽い操舵感で微小舵角にも反応を示します。高速道路では直進性が良く、運転する分にはセレナよりもよっぽど安定感があって楽に運転できます。当日は風がとても強かったのにもかかわらず、よく走ったと思います。山坂道へ行くとクイックなハンドリングで楽しく走りますし、特にクセもなく、ちょっと急ハンドルしても破断するようなことは無くさらっとカーブを曲がっていきます。
乗り味はそこそこしなやかであるものの、ロールが少ないので乗っていて不安感がありません。ハーシュネスの納まりもよく、高いボディ剛性のおかげでガサツな印象がありません。シートの座り心地とも相まって気持ちのよいものです。
エンジンやトランスミッションはギア比も含めて先代と同じものを採用。動力的には何の不満も無いのですが、総走行距離は370kmで燃費は15.8km/lでした。ラフなアクセルワークだったとはいえ、高速道路メインでミラーサイクル+CVT車はモード燃費が23km/Lなのに同じ1.3Lでもこんなに違うのか!?という感じ。ちょっと高くても断然ミラーサイクルの方がオススメです。
先代スポルトユーザーの友達に現行の走りを聞いてみると、乗り味ははるかにしなやかで200cc少ないのに動力的には遜色無いものだそうです。基本的なコンポーネンツは変わらないわけですから、どうやら軽量化が効いているようです。
全体的によく言えば簡素。省けるものは極力省いたといった感じ。ただプレーンでありながらもしっかりと芯の通ったものになっています。変に着飾るよりも素のよさが際立ったクルマといったところでしょう。ベースがいいだけにホットハッチモデルも気になる所ですが、sportはグレードの一部の域を出ていない。スイフトスポーツやマーチ12srみたいな、もっとスパイスの利いたモデルを追加してほしいです。
余談ですが、日産ノートと同じハチノスダクトが付いていま~す。この辺のデザイン結構好きです。