メルサがあるがね

名古屋郊外・春日井で暮らす日々

また自家製タリアテッレ

2005年08月02日 | 食のよろこび
この前のタリアテッレがなかなかおいしかったので、調子に乗ってもう1度。前回はよくコネることでなめらかな食感を得ることができた。その一方で、やや加水が多く、生地がゆるかった。今回は生地の状態に気をつけつつ、未解決の問題にチャレンジしようと思う。それは、卵を入れることが麺のできに影響するかどうかである。自家製パスタについて書いた本やウェブサイトでは、お決まりのように卵を入れろという。しかし乾燥パスタ製品には卵が入っていないことが多い。卵が入っている場合には、わざわざパッケージに卵の絵が描いてあるぐらいだ。卵はパスタの味方なのか敵なのか?

【材料】
  • セモリナ粉……250グラム
  • 卵……1コ
  • 水道水……卵と合計で100ccになる分量
  • 粗塩……ひとつまみ
  • オリーブ油……少し

いつものようにフードプロセッサで材料を合わせる。ボロボロ状の生地をビニール袋に入れて踏み込む。前回に続いて念入りによく踏む。感触としては、思いのほか柔らかい。前回は加水率40%でやや固く感じた。今回は40%でも柔らかく感じる。理由はわからない。同じ分量でやっているつもりでも、そのときどきでできばえが変わる。家庭料理であればそれもまたご愛嬌だ。あとはどれだけ臨機応変に対応できるかである。前回と同じく、時間をかけて念入りにコネる。踏みのばしてはたたみ、踏みのばしてはたたみ、繰り返しもみ込む。生地の表面にザラザラがなくなり、しっとりとするまでひたすら踏み込む。

ソースはありあわせのものですませる。といっても、あるのは玉ねぎと豚肉ぐらい。玉ねぎを2つフードプロセッサでペースト状になるまでつぶす。中華鍋に油をしいて中火で炒める。早く水を出してしまいたいので少し塩をふる。にんにくを数かけおろして加える。じっくり火を通して水を飛ばす。そこへ、そろそろ使い切ってしまわないといけない鳥ガラスープを加え、さらに煮詰める。30分ほど煮詰めてペースト状になったところへ塩・コショウ・唐辛子で味をつける。それだけでは玉ねぎの甘味が前面に出過ぎるので、牛乳を少し加えてマイルドにする。じっくり水分を飛ばして、最後にコショウを多めに入れる。玉ねぎの甘味にはコショウの辛みが合う(と思う)。それとは別口に豚の薄切りを茹でて、軽く塩をふっておく。玉ねぎペーストが煮詰まってきたら、豚にくとからめてソースはできあがり。

生地を伸ばして麺にする。状態は、これまでパスタを作ってきた中では最高。しっとりいとしていながらベトつかない。とてもいい状態だと思う。何度かローラーでもみ込んでから、目盛り6まで伸ばしてゆく。タリアテッレにするならこのあたりがいいだろう。表面に軽く打ち粉をして麺を切る。うん、いい感じだ。30分ほど風にさらして乾かす。

麺を茹でて、皿に盛りつけ、ソースを盛りつけて、はいできあがり。

食べてみた。麺についていえば、実においしい。なめらかで、コシがあって、風味がある。生地の状態がこれまで最高だったが、味もこれまでで最高だと思う。結論、卵はパスタの敵ではない。卵を入れても、しっかりコネればなめらかでコシのある麺ができる。卵入り麺は独特の甘味がある。卵なし麺だと小麦粉の味が強く出る。どちらが好きかは好みの問題、それからソースとの相性の問題だ。ペペロンチーノやボンゴレ、シンプルなトマトソースなどであれば、卵なしの麺がいいかもしれない。クリームソースや、ミートソースなど、濃い口のソースには卵入りの麺が合うだろう。

今日は麺もソースもうまくできて幸せ。こういう楽しいことがあると、ますます麺づくりがやめられない。ごちそうさまでした。

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