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メルサがあるがね

名古屋郊外・春日井で暮らす日々

スープ餃子

2006年04月27日 | 食のよろこび
手作りのスープ餃子に挑戦した。あんも皮もスープも全部手作りだ。

あんの材料は豚肉・ほたて貝柱・にら。豚はフードプロセッサで粗びきにした。貝柱とにらも同じくフードプロセッサでおろした。これらに軽く塩をふって混ぜた。

皮は薄力粉100グラムに強力粉150グラム、塩少々、そして水が115cc。加水率にすると46%。かなり緩い。両手でひっぱると簡単に伸びる。麺を作るとすれば緩すぎる。そんな感じ。パスタマシンで目盛り6まで伸ばして、型抜きした。餃子の皮としても柔らかめだと思う。もちもちの食感になるだろうか?

スープは鶏手羽元と昆布を煮たもの。塩と醤油で軽く味付けした。

食べてみた。皮はモチモチして結構いける。初めにイメージしていたのとはちょっと違うが、これはこれでいいと思う。あんは期待通りの味。ホタテが入ると、味がとても濃厚になる。まずまずのできだった。

冷やし中華

2006年04月21日 | 食のよろこび
台所に出しっぱなしになっていたツナ缶を見ていて、細麺のピリ辛冷やし中華を作ろうというひどく具体的なインスピレーションを感じた。思ったが吉日。即実行。

今回の麺は強力粉と薄力粉を半々に(150グラムずつ)混ぜ水を115cc・液体かん水を5cc・塩一つまみを加え、加水率40%でコネてみた。薄力粉がおおいせいか、加水率のわりに柔らかめ。それでもしばらく踏んでいると強い弾力が出てきた。しばらく寝かせて、パスタマシンでのばす。今回は目盛り8まで伸ばして細麺にした。仕上げに揉んで少しちぢれさせた。

具はきゅうり・レタス・卵、ねぎ・ツナ缶。タレは、麺つゆにごま油・砂糖・酢・唐辛子を加えたもの。今回はマヨネーズをつけないでいただいた。

食べてみた。麺がとてもつるつるしている。細麺としてはいい感じだ。ぷるぷるした感じは弱いが、コシは強い。また冷やし中華にツナ缶は結構いい組み合わせ。油控えめのさっぱりしたツナ缶だったので、特によかった。まずまず満足。今思うに、もう少し強力粉の割合を上げると、麺のつるつる感はそのまま、ぷりぷり感も強くなるかもしれない。

坦々麺

2006年04月20日 | 食のよろこび
ウー・ウェンさんの本をを参考に坦々麺を作った。

麺。ウー・ウェン式では柔らかい生地を手で伸ばすことになっている。しかし、ちょっと面倒くさそうなので、いつものようにパスタマシンで作った。それでも、柔らかめというコンセプトは活かすことにした。強力粉(カメリア)125グラム、薄力粉(フラワー)125グラム、水道水105cc、液体かん水5cc、塩少々で、加水率44%の柔らかい麺にした。汁なし坦々麺といえば、やや幅広の麺が多い。細麺では濃厚なタレに負けてしまうからだろう。わが家のパスタマシンでは幅広麺は作れないので、いつもよりも太くなるように、目盛り4まで伸ばして麺にした。

辣油タレ。分量はやや大雑把ながら、だいたいレシピ通りに。唐辛子を水で練り、ごま油でじっくり温める。ぷちぷち泡が出て、ゴマの香りと辛そうな香りが広がる。しっかり辛みが出たら、器にとり、すりごまと醤油と和える。

豚肉をフードプロセッサで粗びきにして、おろし生姜をかけてしばし置いておく。生姜を少し多めに入れたが、これが後でとてもいい味になった。風味がしみたところで炒めてそぼろにする。しっかり炒めたところで酒と醤油であっさりと味付けする。

丼に辣油タレと刻み葱を入れて、少量のお湯でのばしておく。麺を茹でて丼に盛り、肉と刻み葱の残りをふりかけ、全体を和えて、ハイできあがり。盛りつけをする瞬間に思ったのだが、鍋から丼へ直接麺を入れるより、やはり一度水洗いし、ヌメりをとり、さっと温め直してから丼に盛るべきだった。

食べてみた。豚肉に生姜の味がよくしみていて、豚の甘味と生姜の風味がいい。ゴマのいい香りと辛さが口いっぱいに広がる。かなり辛い。油分が多いわりに、わりとサッパリしている。練りゴマを使っていないせいだと思う。お店で食べるのとは違うが、これはこれでおいしい。

麺・タレ・肉、まだ改良点はあるが、基本的には気に入った。もう少し研究してみよう。

つけめん

2006年04月16日 | 食のよろこび
はたけさんのブログで、つけめんを食べまくっている話を見て、つけめんを食べたくなった。それもお腹一杯食べたい。思ったことはすぐ実行。

麺は強力粉と薄力粉のミックス。強力粉(カメリア)300グラムにたいして薄力粉(フラワー)200グラム。水200ccと液体かんすい10cc、食塩多め。加水率にすると42%。強力粉でコシを、薄力粉でツルツル感を出そうというもくろみ。材料を合わせてビニール袋に入れて踏む。いい感触。固すぎず柔らかすぎず、そして充分に水がゆきわたっている。しばらく踏んでいたら、ゴムのような弾力が出てきたので、しばらく休ませる。

パスタマシンで生地を伸ばす。やや固めながら、きれいに伸びた。いつものように伸ばしてたんたんでを繰り返し、最終的に中太の目盛り5まで伸ばし、麺にした。つけめんはやや太目がよいと考えた。

つけダレも手作り。豚薄切り肉を叩いて挽肉にして、そぼろにした。刻んだニンニクと生姜もたくさん加えた。水を加えて煮込む。アクをとり、酒・みりん・醤油・ごま油・酢・唐辛子でやや濃いめに味付けする。そぼろ入りのピリ辛冷やし中華スープというところ。これを冷やしておく。それから、ネギ1本とニラ1束をみじん切りにした。そぼろの入った濃いめのタレを、たっぷりのネギとニラですっきりさせようという作戦だ。

麺をさっと茹でて、水でしっかり洗って皿に盛ればハイできあがり。

食べてみた。麺が予想以上においしかった。プリプリ感とツルツル感がどちらもあり、狙ったとおりの食感になった。つけめんにぴったりのいい麺だった。それから、今回は茹で加減もよかった。タレは思ったよりも油っぽかったが、たっぷりのネギとニラが中和してくれる。箸が進む。満足々々。

定番のオリエンタルカレー

2006年04月15日 | 食のよろこび
わが家の定番・オリエンタルカレー。今回は玉ねぎ2個。フードプロセッサでみじん切りにする。中華鍋でとろとろになるまで炒める。再びフードプロセッサに入れてペーストにする。それとは別に鶏肉、にんじん、しめじをを炒めておく。深鍋に分量の水を入れ、玉ねぎペーストと炒めた材料を入れて煮る。こまめにアクをとる。オリエンタル即席カレーを少しずつ降りかけて混ぜる。最後にオリエンタルマースチャツネを少量加える。ハイできあがり。

食べてみた。いつも通りにおいしい。玉ねぎの甘味とオリエンタルのまろやかな味が絶妙のハーモニー。近ごろはいろいろ難しい能書きをたれる即席カレーがあるが、「黙ってオリエンタルを食え!」と言いたい。くれぐれも玉ねぎをペーストにするのを忘れないように。

焼きそば

2006年04月10日 | 食のよろこび
少し前に作った麺生地の残りを使い、焼きそばを作った。焼きそばの麺には具材に負けない食べごたえが必要だ。やや太目をめざして、目盛り4まで伸ばして麺にした。3日ほど寝かせてしっかり熟成しているせいか、しなやかに伸びた。

具はその手元にあったもので、きくらげ、玉ねぎ、ねぎ、人参、卵。先に具を炒めておいて、軽く茹でた麺を投入し、そこにあらかじめ合わせておいた調味液をかけて炒め合わせた。味付けはごま油、醤油、カキソース、お酒。

食べてみた。麺がしっかりしていてよかった。やはり焼きそばにはやや太目の力強い麺がいい。味付けは普通。うまからずまずからず、まあこんなところ。肉類がなかったが、ふわふわ卵があってよかった。

スープ餃子

2006年04月07日 | 食のよろこび
餃子の皮といって私が思い出すのは、東京の三鷹にいたころ、丸正スーパーにあった横浜中華街モノらしい高級品。それなりの値段だったが、厚手でモチモチとして抜群においしかった。この皮を知って、餃子ハ皮ナリと思った。パスタマシンで麺作りを始めてから、餃子の皮を作ってみたいと思っていた。なかなか実行できないままでいたが、夕べようやく挑戦した。

餃子の皮は「強力粉1+薄力粉1+水1」ぐらいでコネるといいと聞いている。(お湯の方がいいという話も聞く。)加水率にすると50%だ。これまで麺を作ってきた感覚からすると、これはかなりゆるい生地になる。伸ばすのは難しくないが、薄く伸ばした柔らかい生地をその後うまく扱えるか自信がない。敗れたりくっついたりしそうだ。私は自分が不器用であることを心得ている。そこで、今回は入門編ということにして、もう少し固めの生地で挑戦してみた。在庫の僅かな中力粉と薄力粉を混ぜて150グラム、そこに塩水を70cc弱。加水率にすると約45%。これぐらいなら何とかなりそうだ。

麺を作る感覚でいうと、目盛り7ぐらいでもかなり薄い感じがするが、餃子の皮と考えるとぶ厚い。結局目盛り9まで伸ばした。これでも餃子の皮としては厚手だ。粉を振りながら重ねて、おそらく洋菓子用と思われる丸い型でぶちぬく。おお、餃子の皮だ。ちょっと感激。残りの生地をまた伸ばして、粉を振って型で抜いて……思ったより簡単だった。もう少し柔らかくても何とかなりそう。

あんはニラと豚肉とムキエビ。ニラは細かく切った。豚は包丁で叩いた。分量が少ないので、フードプロセッサを使うまでもない。エビは冷凍モノを戻して、軽く叩いた。味は期待していない。カサ増しと風味づけだ。粘りが出るまでクチャクチャ混ぜる。

あんを包む。生の皮の場合、普通は水をつけなくてもくっつくのだが、今回は麺が作れるぐらい生地が固いので、水をつけなくてはいけなかった。まあ今回は仕方ない。目盛り9まで伸ばしたが、餃子の皮としては厚手なので、ちょっと包みにくい。皮が大きいわりに、あんは控えめにする。

スープは先日作った鶏スープに味付けをして、玉ねぎ、きくらげなどを入れたもの。

食べてみた。皮がおいしくない。やはり餃子の皮としては生地が固すぎるらしい。モソモソするとまではゆかないが、しっとり・モチモチとした感じではない。これは残念。もう少し柔らかくしなくてはいけない。パスタマシンだけで伸ばす(その後麺棒で伸ばさない)のなら、厚手の皮になるので、なおさら柔らかさが必要だ。50%以上の水がいる。うまく扱えるかちょっと心配だ。それから、今回は在庫処分だったので仕方がないが、薄力粉ではモチモチ感がでないように思う。もっともっと研究が必要。

また塩ラーメン

2006年04月06日 | 食のよろこび
昨日作った生地・スープをもとに、また塩ラーメンに挑戦した。生地は1晩寝かせた他は昨日のまま。麺は思い切って一番薄い9番まで伸ばして、極細麺にした。そして昨日に続いてちぢれさせた。

スープには生姜、にんにく、玉ねぎ(半個)を加えてさらに煮た。さらに、丼にスープをはるとき、塩だけでなく、ほんの少しだけ醤油を入れてみた。

具は豚肉と人参とムキエビを湯がいたもの。軽く塩を振っておいた。

食べてみた。麺は、細いのにコシが強い。ちぢれた感じもいい。昨日よりもしっかりしている気がする。1晩熟成したからだろう。それにしても、この食感はどこか懐かしい感じがする。しばし自問した結果、それはチキンラーメンだった。麺の細さがちょうどぴったり。味付けして油で上げる前のチキンラーメンってきっとこんな感じなのだろう。スープは甘味がまして、豊かな味になった。昨日のような澄み切った感じではないが、こちらの方が「ラーメンらしい」味だと思う。どちらが好きかと尋ねられると答えに迷うが。具は適当に作ったので、適当な味がした。とりあえず素ラーメンではないよという程度で。

透き通った塩ラーメン

2006年04月06日 | 食のよろこび
塩ラーメンに挑戦した。今回のコンセプトはこんな感じ。
  • 麺……中力粉でやや加水多め、そしてかん水ひかえめ。
  • スープ……鶏胸肉と昆布をじっくり煮て、あとは塩のみ。

コンセプトに忠実に作る。麺は中力粉(日清製粉「雪」)500グラムに水210cc、液体かん水10ccで(加水率44%)、それにやや多めの塩を加えて練った。水分が多いので、柔らかいコネ具合。ビニールに入れて踏み込むと、何とも言えない感触。弾力がありつつ、圧力を包み込むようなしなやかさがある、などというと言い過ぎか。とてもいい感じだ。パスタマシンのローラーで伸ばすのも楽チン。無理な力がいらないし、かといってべとつくわけでもない。とてもいい具合だ。目盛り7まで伸ばして、細麺にした。さらに、これは初めての試みだが、麺を揉んでちぢれさせてみた。細麺なのでさっと茹でる。いったん水洗いして、もう一度お湯につけてハイ完成。

スープも同じくコンセプト通りに。鍋に水をはり、昆布をつけておく。鶏胸肉の皮をはぎ、念入りに脂身をはずし、削ぎ切りにする。それを鍋の水に入れて、ごくごく細火でじっくり煮る。お湯が湧くと、大量のアクがでるので、ていねいに除く。あとはひたすら細火で煮るだけ。澄み切ったダシが完成。丼に入れて、塩加減を整えて、ハイ完成。

具はあまり難しいことを考えずに、手元にあるものでごまかした。豚の薄切りと人参を湯がいたもの。かるく塩を振っておく。

食べてみた。毎度毎度手前みそだと思うのだが、おいしかった。麺はかなりレベルが高いと思う。ちぢれ麺は食感に変化があっておもしろい。ツルツルとした感触を邪魔しなのに、それでいて単調さを回避している。「加水多めのモチモチ生地+細麺+縮れ」の組み合わせはいい。今後の研究課題にしよう。スープもかなりよかった。淡泊ながら、鶏肉の旨味がよく出ていた。あえて言えば、何か1つパンチがない。ねぎ・生姜・にんにくなど、野菜の甘味が加わればさらにおいしくなるのではないかと思う。また豚肉の赤身を一緒に煮るのもいいかもしれない。いずれにしてもせっかくの透き通ったスープを濁らさないようにしたいと思う。

いつものボロニェーゼ

2006年04月03日 | 食のよろこび
先日ヴォンゴレ・ロッソを作ったとき、トマト缶を開けて、そのうちトマト2粒だけ使った。残りのトマト水煮がたくさん残っていたので、それを処分する意味で、ボロニェーゼを作った。

豚の細切れをフードプロセッサでおろして挽肉にし、中華鍋でそぼろにする。豚肉の甘味を出すために、弱火でじっくり炒める。香ばしさが出てきたら、一度鍋からおろしておく。セロリ1本、玉ねぎ1個、にんじん小1本、にんにく少々をフードプロセッサでおろして、やはり中華鍋で炒める。野菜の甘味が出るようにこれも弱火でじっくり炒める。そこにトマト水煮と赤ワインを加える。トマトをつぶしながら中火で煮る。全体に火が通ってなじんできたら、豚そぼろを加えて、弱火でさらに煮る。あとは焦げないようにかきまぜるだけ。

麺はセモリナ粉250グラムに対して卵黄2個と、それと合計で100ccになるだけの卵白、塩少々を加えてコネた。卵黄が多いとコネにくいことが多いが、今回はうまくなじんでくれた。よくコネて、しばらく寝かせてから、パスタマシンで伸ばす。やや柔らかめながら、いい具合の生地だった。ボロニェーゼには幅広のタリアテッレに限る。濃厚なソースをモチモチとした食感がいいバランスになる。これまでの経験からすると、タリアテッレは目盛り8まで伸ばすのがよい。目盛り7では厚すぎて口の中でモソモソする。目盛り9では薄すぎてモチモチ感が足りない。今回はさらにもうひと工夫。ソースとのよく絡ませるため、また食感に変化をつけるため、できあがった麺を手でもんでちぢれさせてみた。

食べてみた。ソースはいつも通りの味。ボロニェーゼはあまり当たり外れがない。砂糖など甘味をつけていないが、野菜と豚肉の甘味がたっぷり。失敗せず本格的な味が楽しめるという意味で、安全確実なメニューだ。麺はいいできばえ。卵黄を使ったせいか、コシがしっかりとしていた。ちぢれ麺にしたのもよかった。狙い通りソースとよく絡むし、食感がおもしろい。タリアテッレについていえば、乾麺よりも自家製生麺の方がだいぶおいしいと思う。

ヴォンゴレ・ロッソ

2006年04月01日 | 食のよろこび
春はアサリの身が大きくておいしい。高蔵寺アピタの丸忠のおっさんに聞いたら、三重産のアサリ(1盛り380円)は愛知産のもの(1盛り280円)よりやや殻が大きいが、中身の大きさはそれほど変わらないとか。というわけで、愛知産の方にした。

麺はセモリナ粉250グラムにに全卵L玉1個と、合計で100ccになるように水を加えてコネた。思ったよりも柔らかい生地になった。よくコネてからしばらく寝かして、パスタマシンで伸ばす。伸ばしたりたたんだりを繰り返して、最終的に目盛り6まで伸ばして細麺にする。やや細のスパゲッティーニぐらい(ただし断面は四角い)。

大鍋にお湯をわかして、いつでも麺を茹でられるように準備しておく。

中華鍋にアサリとニンニクと白ワインを少し入れて蒸し焼きにする。1つ2つと殻が開きはじめたところで、トマト缶のトマトを2粒入れて、スプーンでつぶし、アサリとからめる。次々に貝が開いてくる。この段階で大鍋で麺を茹ではじめる。麺を茹でつつ、アサリの方を煮詰める。最後にアサリに塩・こしょうをふる。あとはお皿に盛ってハイ完成。

食べてみた。麺はプリプリでモチモチ。悪くない出来栄え。いつも思うが、乾麺とはだいぶ食感が違う。作る過程が違うから当然なのだが、同じ原料でもかなり違う。特に細麺にすると違いを感じる。生麺も乾麺もどちらもおいしいが、細麺に限っていえば、どちらかというとコシの強い乾麺の方が好きかな。はははは。

アサリは殻の中にみっちり身が詰まっている。味も濃厚だ。初夏から夏にかけて身がしぼんでゆく。旬の味だ。きっと体にもよかろう。ヴォンゴレでもロッソは初めて。なるほど、トマトの酸味がアサリの旨味をひきたてる。サルヴァトーレ・クオモ氏も言うとおり、ヴォンゴレ・ロッソはあくまでもアサリが主役で、トマトは脇役なのだ。それからもう1つ。アサリの旨味を引き出す大事なアイテムが塩。塩気が充分でないと、アサリの味が活きない。皿に盛った段階では、塩分控えめにした。食べてみたところ味がはっきりしなかったので、少し塩を振ってみた。すると途端に味がくっきりして、アサリのおいしさが引き立った。料理は塩梅。素材の味が引き立つスイート・スポットみたいな塩加減がある。ヴォンゴレのようなシンプルな料理ほど、そのスイート・スポットは狭いようだ。

台湾ラーメン

2006年03月31日 | 食のよろこび
名古屋名物の台湾ラーメンにチャレンジ。地元以外の人にはどういうものかわからないかもしれないので、簡単に説明を。台湾ラーメンとは、名古屋・今池にある中華屋「味仙」のオーナーが、台湾旅行したときに現地で食べた麺料理をイメージして作った独特のラーメン。天津で天津飯といっても通じないように、ボストンでボストンバッグといって通じないように、台湾で台湾ラーメンといっても通じない。あくまでも名古屋独特のラーメンだ。台湾ラーメンの基本要素は、(1)麺、(2)あっさりとした透明スープ、(3)辛口で味濃く炒めた豚そぼろ、(4)ニラを少々、以上。

麺は強力粉50グラム、中力粉190グラム、グルテン粉10グラム、水100cc、塩少々、液体かん水5ccほど。じっくりコネる。ややゆるめだが、弾力のある生地だ。ビニール袋に入れて踏むと、初めは柔らかかったが、だんだん反発力が強くなってきた。しばし寝かせておく。パスタマシンで何度かのばしたりたたんだりして、最終的に目盛り6まで伸ばし、やや細麺に切った。

スープは鶏ムネ肉を一枚を薄く削ぎ切りにしたものと昆布を、水からごく弱火で沸騰させないように煮たもの。2時間ほど煮ると、透き通ったいいダシがでた。前々から澄んだ鶏スープを作ってみたいと思っていたが、今日は本当にうまくいった。キッチンペーパーで濾し、薄味に塩を加えた。

そぼろは、豚の細切れをフードプロセッサでおろしてそぼろにした。砂糖でやや甘めにし、酒・醤油・豆板醤・唐辛子・五香粉などでスパイシーに仕上げた。

にらは普通に切っただけ。

食べてみた。ここしらばくらくではもっともいい出来栄え。麺はプリプリしており、いい食感。むやみにゴムみたいなコシもなく、かといってフニャフニャでもない。スープは薄味ながら、ダシの香りが広がっておいしい。これまでにも鶏系のスープを作ってきたが、今日のが一番おいしい。よく透き通っていて、塩ラーメンはもちろんのこと、醤油ラーメンにしてもおいしそうだ。スープがおいしいととっても幸せ。そぼろは豚の甘味とピリ辛と五香粉の風味が渾然一体となって、あっさりスープとの対比がいい。

本家・味仙の味にはほど遠いが、これまで作ってきたラーメンの中では特にいい出来栄えだった。幸せ。

オリエンタルカレー&中華そば

2006年03月23日 | 食のよろこび
いまや「国民食」といわれるカレーライスとラーメン。はりきって作ってみた。

まずはカレー。わが家の定番、永遠の名作、オリエンタル即席カレー。オリエンタルをおいしく作るコツはもうわかっている。玉ねぎを多めに炒めて、トロトロになったところをフードプロセッサでつぶし、規定量の水(700cc)で煮込み、ルウを入れること。玉ねぎをケチったり、炒める労力を惜しんだりしては、台なしである。これさえ守れば、老舗洋食屋にも負けず劣らず(とは言い過ぎか)の味を楽しむことができる。さて、久しぶりのオリエンタルということで、やや気合いが入りすぎた。大玉の玉ねぎを3つ半も炒めた。すごい量である。ていねいに炒めて、アメ色になったところをフードプロセッサでおろす。ドロドロの玉ねぎペーストの出来上がり。これを鍋に戻して、700ccの水で煮る。……ン? 何かおかしい。玉ねぎ成分が多すぎて、規定量の水を加えただけではペースト状のままなのだ。これでは煮えない。玉ねぎのうまみが溶け出さない。この段階で「過ぎたるは及ばざるがごとし」という格言が頭をよぎった。仕方なく、さらに水を加えて、玉ねぎを煮込みつつ玉ねぎを溶かすことにした。いい具合に煮詰まったところでルウを投入。いつもより粘度が高いので、慎重に混ぜた。なお、具は鶏モモ肉、にんじん、そして最後にしめじを入れてある。



口中にひろがる玉ねぎの甘味。「煙りたつような」という感じの玉ねぎ味。バランスを崩す限界。スレスレのところでカレーの風味と混じって、ギリギリ一体になっている。もう一歩でカレーではなくなってしまうところ。珍しい味だが、これはこれでおいしい。何かを突き抜けたおいしさがある。でも、次は玉ねぎ2個かせいぜい2個半にしようと思う。

次に中華そば。ラーメンというより、中華そばというのを狙った。麺は強力粉250グラムに塩10グラム、水95ccに液体かん水5cc。やや固めの生地。パスタマシンで伸ばすのに、やや慎重さを要したが、なんとか伸ばすことができた。加水が少ないとこういうことになる。目盛り6 まで伸ばして、やや細麺というところ。

スープは鶏ガラと昆布をじっくり煮た。すこしだけ干しエビも入れてみた。やや濁った濃厚なだし。それを生醤油で味付けした。

具は「昔ながら」ということで、メンマ・ナルト・肉。本当は本格的なチャーシューを作りたかったが、そこまで手が回らなかった。豚もも肉を焼いてから煮込んだ。感じとしては、今池の「呑助飯店」のチャーシューに近い。



麺は悪くない。ほどよいコシとツルツル感がある。もう少し早めにあげると、もっとコシが出たかも知れない。このあたりの茹で具合はいつも難しい。スープはやや酸味が立っている。醤油の味がきついのだと思う。やはり生醤油ではなく、煮立てて味を加えてタレにすべきだった。具は、メンマが味濃いめ、チャーシューもどきの肉はややパサパサ感があり、既製品のナルトは普通にナルトの味だった。狙った味から大きく離れてはいなかったものの、やや不満が残った。「昔ながらの味」はいきなり作ろうとしてできるものではないらしい。

中華そば

2006年03月16日 | 食のよろこび
サッカー観戦以外ほとんど引きこもりの状態で、このところ外でラーメンを食べていない。(袋入りはよく食べるけど。)というわけで、中華麺を作ってみた。今回の材料は次の通り。
  • カメリアスペシャル(250グラム)
  • 全卵Mサイズ(2個……計115ccぐらい)
  • 液体かん水(少々……卵と合計で120ccになるように)
  • 粗塩(やや多め)

同じ体積で比べると、卵は水ほど粉をしっとりさせない。水100ccで練った生地と同じぐらいしっとりした生地を、卵で練るなら100ccより多くしなければいけない。黄身だけを使うときにはなおさらそうである。今回は液体かん水を少しだけ入れて、合計120ccにした。液体成分の体積から単純に加水率を計算すると48%である。しかし、足で踏んだ感じからすると、40%よりやや柔らかめ、まあ42%ぐらいといった感じだ。当たり前だが、色は黄色い。強力粉に卵という組み合わせで、たんぱく質が多いせいか、しばらく踏んでいるとゴムのような弾力が生まれた。一通り生地にまとまったところで少し休ませ、また少し踏んで休ませ、それを繰り返した。

パスタマシンにかけてみると、名目上の数字とはいえ加水率が高いので、わりと楽に生地が延びる。「楽」というのは、あまり何も考えずにローラーを回して、大きな力を加えなくてもすーっと生地が延びるという意味である。そのわりに、何度かもみこんでも生地がスベスベにならない。加水率が低かったり、かん水を多く加えたりすると、生地を延ばすのが難しい場合がある。しかし、そういう場合でも、うまくもみこんでゆくと生地がツルツルスベスベになってくる。それに対して、今回は延ばすのは楽だったが、どうしてもキメが整わない感じ。それでもなんとか生地をまとめて、思い切って目盛り9(つまり一番薄くまで)延ばして、細麺にした。

スープは昆布と鶏と干し海老。本当は鶏ガラがほしかったが、たまたま売っていなかったので、「手羽中」という骨っぽい部位を買った。細火でじっくり煮てだしをとる。食べる直前に醤油と合わせて、ハイできあがり。

具はにんじん、きぬさや、ねぎ、豚肉。

食べてみた。麺はややざらっとした感じ。茹ですぎたわけではないが、思ったほどにはコシがない。生地の段階で弾力が強かったので、このあたりはやや予想外の展開。一言でいえば普通の食感。まずくはない。むしろ、普通によくできた方じゃないかな。スープは嫌みのない「昔ながらの中華そば」という感じ。これは狙い通り。全体としては、予想に反した部分もあったが、これ自体としてはまずまずのでき。次回はもっとリアルに「昔ながらの中華そば」をやってみたい。

鯵のなめろう

2006年03月10日 | 食のよろこび
鯵のいいのが入ったので、なめろうにしてみた。難しいことはない。小骨を取り、皮をはがし、包丁で叩く。そこに味噌を少し練り込む。あとは刻み葱と刻み生姜を練り込んで、ハイできあがり。香りづけに醤油を少したらしてもいい。大事なのは、面倒くさくても小骨をちゃんと取ること。鯵の小骨は目で見るよりも、指先で触ってみる方が確実にわかる。酒のつまみによし、ご飯のおかずによし、簡単でおいしい。(このときはご飯のおかずにした。)なめろうはもともとは漁師料理だそうだ。つまり、取れたて新鮮な刺身はいくらでも食べられる人たちが、ちょっと味に変化をもとめて作った料理である。こういうのを「ぜいたくな料理」というのだろう。