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心のたねを言の葉として

ⅭⅡ「怒りの日」を見る聴く、         『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2021/8/15

2021-08-15 05:25:17 | 映画

ⅭⅡ「怒りの日」を見る聴く、         『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2021/8/15  

  老婆二人、部屋の中、外の音、鐘の音、喧噪、何が、誰かが追われている、魔女狩り、逃げ出す老婆、教会では、神父の妻が息子を待つ、若い妻、余りに若い妻、神父の母、厳しい母、教会の歪な伝統、生活、暮らし、神父は既に老いて、後妻の妻、いま前妻の息子が戻るのだと、しかし、此の息子と新しい妻とは歳が変わらないのだ、これはまた神父とその母との関係に似て、二人は親子ではない、夫婦、カップル、恋人、でなかったか、故に母に取っては新たに遣ってくる妻は皆敵同様に、神父の息子は己の子供同様に見えるのではないか、己が産めなかったが故に、此の祖母がどうであったかは何もハッキリした事は語られはしないが、現れた息子に見とれる妻、親子なのだが、若い妻にとっては憧れの青年にしか見えない、二人はそれぞれに紹介しあって、そこに迎えに行って擦れ違った夫が父親が戻る、息子との対面、父親にも息子にも何の不安も不満もない、祖母ばかりが、己の息子の妻に対する嫉妬とも思える苛立ちが、こんな家族の元に、挿入されるショットで撮られてきた間、魔女、始まりの小屋の中の老婆、逃げて、此の老婆が若い妻の前に、彼女の母を助けたのは私だと、だから私を助けてと、困り果てる若い妻、それでも物置に隠して、そこに追っ手が、神父は此の屋敷にまさか魔女がと、居るのならば勝手に入り込んだのだと、屋敷を改めてくれと、二階の物置に見いだされる老婆、魔女、捕まっての叫び、此の声の響きの恐ろしさ、耳を塞ぐ主人公、息子の戻った目出度い日がこんな不気味な日に、魔女裁判、拷問、痛めつけて告白させるのだ、己を魔女だと、悪魔に唆されたと語らなくては許されない老婆、認めるしかない、拷問部屋、立ち並んでいる攻めての男達、宗教人達、パン、横になめていくカメラ、不気味、不吉、こうして作り出される真理、言葉、抑圧、正義、だが、彼女は神父の若い妻の母親は私と同様なのだと、こんな事を話されては溜まらない神父、己の恋する若い妻が危ういのだから、巧みに誤魔化して、老婆はこれを取引に利用しようと、でも、所詮悪魔に捕らわれた魔女の老婆を助けることは出来ない、火あぶりに、神父に対する恨みを持って叫んで火の中に、燃え上がる炎、揺らぐ熱気、此の中に木に縛られて火の中に、叫び、此の声の恐怖、恐ろしさ、しかも、少年たちの賛美歌、始まりの文字の中に楽譜、流れる曲、そして、息子が戻ってからも、少年たちの歌の鍛錬、理解できない若い妻に、息子が集る、火あぶりの時に歌われるのだと、恐ろしい、神父は最後まで此の老婆に問いつめられて、誤魔化して、己を不安の最中に、信ずることが出来ない、若い妻は息子と恋に、林の中、緑の中、光り、輝き、影、余りに美しい映像、散歩、抱擁、キス、小舟、小川、流れ、頭を母親の膝の上に載せて語らう二人、草の輝きの中の二人、そして、恋の自信、若い妻は怖さを越える、全ては彼が助けてくれる、信頼、安心、夫や母に対する恐怖の彼方に、若い恋の、愛の傲慢、身勝手、ロマン、突出、此の自信に困惑する母、主人公の視線、自信に満ちて、神父は妻のことを改めて考えて困惑、老いた彼が若い娘をどのくらい抑圧してきたか、だが、いまや、何の手だてもない、父の同僚の神父の瀕死、死に際に出かける神父、深夜、荒らし、不気味、娘は先に寝ますと、母の冷たい視線、母が寝ると、起き出して息子と語らう娘、息子は此の恋に困惑して、別れようと、愛を信ずる娘、娘は夫の死を願ったと、此の時に、死した神父の元からの帰り、父親神父の胸に痛みが、死に捕らわれて、父はやっと戻ってくる、己の恋を信ずる娘の力強さ、理解できない甘い息子のだらしなさ、息子が部屋に去り、神父と妻の二人、死に怯える夫、貴方の死を繰り返し願ったと妻、この恐怖、確かに恋を生きるためには、此の恐怖のシステムを殺さなくては、破壊しなくては、夫を詰る言葉、死を願ったと、これには溜まらずに倒れる父、息子を求めて二階に、階段を、倒れ落ちる、娘の叫び、この叫びは闘争だ、神父の死、神父の葬儀、息子は娘との恋故に、巧みに語らわなくては全ては皆の見ていた中で死だと、悪魔の魔女の入り込む余地はないと、遣ってきた宗教人も納得、だが、母ばかりは信じない、全ては主人公故だと、悪魔だと、母と主人公、間の息子、パンして行ったり来たり、右左、揺れるカメラ、だが、この最中、なんと、息子は娘を見放して、悪魔だと、祖母と共に、冷たい視線、此の視線の最中に晒された主人公、父の神父は己のことを愛していなかった、息子も、娘は己の恋に、愛に、走った、だが、信じた愛が息子の裏切りによって失われた、流される涙、もはや何も無い、魔女で結構、死も願った、恋もした、これが私、この涙の私、この外はない、最後まで壊れない母親、彼女の正義、怒りの日、壊せ、壊せ、何処まで、こんな地獄の日々を壊せ、何がキリストだ、何が祈りだ、真の祈りから遠く離れて、儀式として、欺瞞として、傲慢として、しかし、此の母の身勝手も、死した息子の神父への愛ならば、主人公もまた己の愛のためならば、後から遣ってきた息子の嫁など許し難かろう、たとえ子供が生まれても、これは二人の愛の結晶に勝手に昇華してしまうのではないか、此の母もまた壊れていないと云えるだろうか、此の母こそが、ラストの娘なのだ、あの涙の結晶の娘なのではないか、あの傲慢と権力とを生み出したのは恋なのかも知れない、風景、マーティン、二人の恋、若者の恋、抱擁、光り、輝き、空気、緑、水、空、空間、広がり、静けさ、部屋の中の時計の音、不気味さと、嵐の音、風の音、主人公の視線、涙、頬を伝う涙、息子の裏切り、殺される魔女、何が魔女か、拷問、言葉、宗教の恐ろしさ、此の抑圧の中から、現実から、知らず捕らわれている此の抑圧、魔女狩り、子供達の歌う怒りの日、全てを焼き払え、正義と云う恐ろしさ、衣装、シャツの、襟の、前掛けの白さ、娘の視線の勝利、涙の勝利、夫に問いつめる言葉の恐ろしさの勝利、これは悪魔ではない、人間の言葉なのだ、此の絶対ではない人間に出会うことから、全てを失って、何もかも絶対を見失って、此のラストから、それでも、恋、祈り、表情、顔、アップ、構図、空気、部屋、空間、音、全ては拷問に、連なっていないか、言葉も、この外とは、ここからの始まり、天使が、招かれた、神だ、今日は、コロナの最中に、今日は、

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