5月初めに膝と足部が損傷し、昔履いていた部品を継ぎ接ぎする形で、なんとか日常生活をやり過ごしている上の娘。
昔の部品は、メンテナンス期限は過ぎていて、「使えない」から新しい義足部品が一年前に処方されている状況。
その状況で、壊れた膝と足部を送り、メーカーへ届いたのが5月8日。
そして、代わりの膝と足部が自宅に届いたのは、昨日。5月17日
なにが言いたいかというと。
我が娘みたいに、毎日十八時間使用しているようなユーザーにとり、義足が破損してから、新しい部品が届くまでの期間がこんなにかかるのは、絶望を意味する。
今の日本の義肢装具支給制度は、そうなってしまっている。
一人一具しか義肢装具を支給しないというのはそういうこと。
我が家は、もうかなり前から、この事実に気がつき、備えて。
長い間備えた結果、かなり偶然とラッキーが重なり、なんとか持ち堪えられた。
でもさ。普通は無理。
今、上の娘は大学三年。
社会福祉学科で、大切な一ヶ月の校外実習中。正直、大学教授の評価にも就職にも大きく影響する。
その直前の不運な破損。
もし、今まで使っていた部品が、まったく使えない状態だったら?
娘はどうなっていた?
実習には行けず、直前のキャンセルのために様々な人に多大な迷惑をかけ。
将来が変わりかねない。
そんな事案。
偶然、やりすごせたから良かったとは思えなくて。
やはり、一人一具の原則を見直すべきだなと改めて思う。
いや、たしかに、使用している部品が、当たり前に予備が義肢製作所やメーカーにあり、即日日本中に発送できる場合はいい。
でもさ、今回は娘の足部は新製品。認可直後だし、そうもいかないのはわかるけれど。
だったらさ、でもさ。
やはり、二具支給を認めるか、予備品をメーカーが必ず持っているべきでさ。
24時間体制でやすみなく、即日相談できるべきだと。
やはりやはり思うのだ。
義足を履いているだけで、部品が壊れたら、人生が狂うリスクを背負うというのは、たぶん制度の趣旨に反すると思う。
だから、たぶん。粘り強く主張すれば、なんとかできるかもしれないと人は言う。
それをさ,患者一人一人が主張して初めて、特例としてしか認められない世の中ってどうよ。
わたしみたいな患者の親ばかりではないし。誰もがそうしたリスクを背負わない社会になるべきだと心から思う。
田澤先生、川村社長、臼井さん。東大病院の四肢形成不全外来の方々。
他にもたくさんの偉い人。
お願いします。義足だけに限らず。そうしたリスクを患者が背負わなくて済むような制度に、変えていってください。
お願いします。
休めない実習が終わり次第、6月17日朝から、再び義肢製作所に行き、再調整をすることになりました。
どうか、それまで、綱渡りだけれど、旧部品が壊れずに持ち堪えてくれますように。祈ります。
心から、制度改革してほしい。
わたしにできることがあるなら、やりたいわ。本当にね。