Chun日記~両足脛骨欠損症の娘をもった父親の育児&子育て奮闘日記

「Chunの部屋」もよろしく。メアドもそちらにありますよ。http://aka.gmobb.jp/chuns_room/

脛骨欠損という症状

2005-12-10 03:00:45 | 脛骨欠損とは?
脛骨欠損症について考えたとき・・・一番他の病気と違うと思うのは・・・治療に正解がないと言うことだ。手術方法やリハビリ方法、義足の作成方法に至るまで正解はなくて・・・全ての先生や義肢装具士さん達が全力で戦ってくれている病気・・・だと思う。
それくらい症例が少なくて、何が正解か決めきれない・・・と言うことだと思う。

・・・というよりも・・・・どんな方法をとっても、正解だと思えば正解なんだろうなあ・・と最近思う。
だって、両親はだれだって子供の将来を考えるし色々調べて悩んで・・・その結果出した結論なんだもの・・・多分それが正解。
子供も両親のその覚悟があるから、その気持ちを受け止められれば・・・・幸せなんじゃないだろうか。

最近同じ症状のご両親と知り合う機会がある。
脛骨欠損と言っても、状態は様々だし治療方法も違う。
でもね、それはその家族がその家族のために全力で決断したこと。
同じような決断を、覚悟を迫られなければならなかった両親同士、同じような悩みを抱える子供同士、治療方法は違っても仲良くしていきたいと心から思う。

私の娘の治療法を選択する人は・・・・実は少ない。
医師が一番勧める方法であるにもかかわらず・・・である。
2歳前に両膝離断・・・である。様々な異論があると思う。
たぶん、全く同じ症状の御家族に相談されても、おなじ手術を勧めることは・・・私には出来ないと思う。
それくらい、悩むしそれくらい家族差があると思うのだ。

まだまだ道のりは長くて、手術後のことも心配になるけれど、みんなに励まされ、助けられてここまで来たと思う。
娘のためにも家族のためにも、そして私自身のためにももう一踏ん張り、頑張ろうと思う。




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脛骨欠損の合併症についての私見

2005-06-29 12:12:13 | 脛骨欠損とは?
脛骨欠損の合併症について、文献やいろんな先生から聞いた話をまとめてみました


合併症として考えられているのは…
上肢奇形(4割程度に合併?):裂手、母指欠損、合指症、欠指症
男性性器奇形(4割程度に合併?):停留睾丸、陰嚢水腫
鼠径ヘルニア、先天性心疾患、学習障害、脊柱側わん症(一割から二割程度に合併?)
が今までに発見されているようです

それ以外にも大腿骨の異常(PFFD?、短縮症、低成長)や足部の重度の変形拘縮が合併しやすいようです


本来であれば、医学的情報について医師でないものがこうして公開するべきではなく、曖昧な情報を公開することで不愉快な想いをなさる方がいらっしゃるかもしれません
しかし、このことについて、先生方からお話をして頂ける機会はすくなくて(たぶん学術的にもはっきりしない部分が多いのかもしれないし諸説があるせいかもしれませんが…) 
脛骨欠損と告知された当時、「合併症がある場合が多いから」としか先生が教えてくれなかったせいで、自分たちが不安に苦しんだので、同じような立場の人のためを思って、あくまでも参考として公開しておきます

ただ、上記の情報については、申し訳ないことに出典が明確でなく、現在私が手持ちの文献の写しや聞いたお話等からまとめているものであるため、信憑性には欠けます

いつか時間ができたら、こういう事もしっかり調べて情報提供できたらよいなと思います

うちの娘の場合、今のところ右足大腿骨低成長、右足合指&欠指以外には合併症は見つかっていません
まだまだ娘は小さいので、いろいろなことが発達段階でもあり、まだ他にも今から出てくるかもしれません

まぁ、時がくれば今にわかるでしょう。
心配しても仕方がないし、今笑顔でいることの方が大切だと思います…

しかし両足脛骨欠損症で女の子で、というだけでも天文学的な確率なんだなぁと思います
ある文献によると、脛骨欠損症が発生する確率は100万人にひとりとも言われています


そう考えると、そんな稀な疾患に対して、現在までに真摯に関わって下さったりご助力頂いた先生方、現在関わっていただいている先生方に感謝しなければ…ですね




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脛骨欠損症の分類

2005-06-21 17:46:45 | 脛骨欠損とは?
脛骨欠損のことについて少し解説をしてみようと思う
分類には二つの考え方があるらしい
一つめは、Jones,Barnes and Lloyd-Robertsの分類といわれるものである
(文献引用:Jones D,et al:Congenital aplasia and dysplasia of the tibia with intact fibura. J Bone and Joint Surg,60(B):31-39,1978.)

タイプ1a(脛骨完全欠損、大腿骨遠位骨端の形成不全)→大腿骨の膝の先部分が形成不全な状態
タイプ1b(脛骨完全欠損、大腿骨遠位骨端は正常)→大腿骨は正常な状態
タイプ2(脛骨遠位部の欠損)→脛骨の膝下部分が部分的に残存している状態
タイプ3(脛骨近位部の欠損)→脛骨の踵部分のみが部分的に残存している状態
タイプ4(脛ひ骨離開)→脛骨とひ骨が離れている状態

難しいですね
この分類では膝がどうなっているかや大腿四頭筋(膝を伸ばす筋肉)がどうなっているかは関係ないらしい
ただ、乳幼児期にはこの分類は難しいらしい(骨が完全に成熟するのには少し時間がかかるため)

もう一つの分類は、Kalamchi and Daweの分類といわれるものである
(参考引用:Kalamchi A, Dawe RV :Congenital deficiency of the tibia. J Bone Joint Surg 60-B:581-584,1985)
タイプ1:脛骨完全欠損(Jones,Type_1a)
タイプ2:脛骨遠位欠損(Jones,Type_1b,2,3)
タイプ3:遠位脛ひ骨離開(Jones,Type_4)

これまた難しいが、この分類は乳幼児期からの臨床的な簡便な分類になるらしい

後日にするが、この各分類毎にある程度の原則としての治療方針もあるようだ
…学会論文は難しい

うちの娘はちなみに、左足:Jones分類 1bあるいは2、タイプ2、軟骨性の脛骨の膝下部分の遺残がある場合(自動膝伸展運動がどの程度見られるかによってはタイプ1に限りなく近い可能性有)
右足:Jones分類 1a、タイプ1
であるらしい

ちなみにタイプ1の脛骨欠損に関しては、機能を優先して膝離断を勧めている先生が多いかな?
タイプ2の膝下の脛骨が十分でない場合の治療に関して…現在まだ、治療方針が確立されていない?ようだ



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娘についての続き

2005-04-30 12:07:07 | 脛骨欠損とは?
娘の先天性脛骨欠損症についてもうすこし

ここまで読むと悲壮感漂うと思うけど、そんなこともない
たとえばの話、片足例だったり両足例でも片方の膝さえ正常なら昔からほとんどの人が杖なしで階段も坂道だって歩けるようになっているらしい

脛骨がなくても膝の機能が期待できる場合、それはどんな場合か?
というと
まず、部分的には脛骨が残っていて、膝が完全に自力で可動する場合
これはほとんど問題ない。手術は必要であるが、ほとんどの場合、膝は正常である

もうひとつ、最近五年くらいに成功例が稀に出始めているのが、脛骨は完全にないけれども膝のお皿の骨がある場合に、ひ骨を脛骨の代わりに足の中心部分に持ってきてやる手術である
五年前くらいまでは成功例がなかったみたいで、昔の文献には「両足例は早期に膝離断するべきだ」とはっきりかいてある本が多い
しかし、最近の小児整形外科学会の抄録をみるとそうでもないと言う論文が増えてきている

S県やH県で、現在もそうした方法で、両足例のうちの片足をひ骨中心化をおこなっているご家族とお話をしてみると、経過は良好のようである

いろいろな先生がいてみなさん本当に言うことが違う
若い先生は経験が余り無い代わりに比較的「駄目でも良いから可能性にかけてみよう」と言う考えで積極的で熱心だし、五十代こえた先生だと若い頃に苦い経験をしているらしくて両足膝離断をはじめからして、早いうちに義足になれて両足義足の状態で子どもがそれに適応しやすい環境を作ってあげることの方が大切だと言います

両方ともの言っていることはわかるけど、わかくて熱心で経験があって、子どもの将来のことまで経験的にサポートしてくれるような環境で娘を治療したい

わがままなんだろうか

だれに聞いても教えてくれるわけでない病院や医師の選択
しかし、それによって娘や家族の運命はかなりの部分きまるのではないだろうか

そう思うといてもたってもいられない

そう考えて本当に苦しみながら今まできた
娘のために家族のためにそして自分のために、お医者さん探しに妥協はできない

ふぅ
これが私がこの十ヶ月半、悩み続けていること
よかったら感想を聞かせてください。

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熱帯夜

2005-04-30 11:39:42 | 脛骨欠損とは?
うーん暑い
天気がよいのと部屋が三階の東南角にあるせいもあって、締め切ると暖かい
普段はとても快適なんだけど、最近二三日暑い
朝起きると暖房もしてないのに気温が27度もあって、娘も私も汗びっしょり
朝起きてすぐ着替えるようにしています

咳はまだまだ出ますが、少し娘の風邪は回復傾向。

ベランダで結婚した秋に買ったゼラニウムがあるんですが、世話をする時間もあまりなくかなり過酷な環境にもかかわらず元気に花をつけています
始めはもっと小さかったんだけど、いまではこんなに大きくなりました
去年なんて雨降る以外に全く手入れする余裕なかったのになぁ
よく元気でいてくれるよなぁ


今日は娘の産まれもった障害に対する理解をしてもらうために、すこし解説。

先天性脛骨欠損症とは。
文献によると100万人に一人の確率と言われており、逆子が原因とか、在胎二ヶ月頃の子宮内の状態が関係すると言う記述もあるが、原因は不明
というか。患者同士ではなしていると記述が実際と違うことがわかってくる
かいている人もそんなにたくさんの症例を初めから見ているわけではないらしく、かなり原因についての記述はあやしい

状態としては、足の膝下の骨のうち、弓で言うと弦側のみしかないような状態。膝間接や足間接との接点部分で体重を支える働きをするのは頸骨なので、その機能もむつかしい
ひ骨しかないわけだけど、ひ骨は脛骨が弓としたら弦のようなもので、脛骨がないとあまり単体では機能がもちにくい
また。ひ骨は先端が尖っていてそれをそのまま間接に持ってきてしまうと、成長に伴って膝やくるぶしを尖った先端が圧迫するらしい

足の切断にともなっておきることとして、断端神経腫という神経が切断されたことによりおきる原因が今一つはっきりしないかゆみや痛みを伴う疾患の危険性と幻視、幻視痛という足がないのにあるかのような感覚が残ってしまったり、ないはずの足がかゆかったり痛かったりする疾患の危険性がある
経験的には両方とも小さなうちの切断の方があまりおきないらしく、子どもの自身の体のありのままの受け入れや訓練への導入の容易さから、一歳すぎの通常の子どもが歩き始めるくらいから三歳くらいまでに切断するべきとされている

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