孤独を包む手

ひび割れた指先に
染み込んだ血の雫
頬にこすりつけて思う
この手を君と繋ぎたい

荒れたままでいい
もっと近づけば
痛みと引き換えに　知れるものがある

君の悲しみの涙　そっと拭えば
乾いた僕の手を　優しく包んでくれた
顔を上げ　泣きながら微笑んだ
それぞれの孤独に　すこしだけ触れた夜

Tomoky

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覚束ない恋

ちっぽけな僕が
大きな君と並んでる
背中を触るとあったかくて
一緒にごはん食べたね
そばにいると　くすぐったいけど
なんだか　すごく安心した

大きな胸　もたれかかると　強い鼓動が耳に響いた

覚束ない恋を紡いだ僕たちに
時は変わらず　そこにあって
離れ離れの時間が　ぬくもりを忘れさせた

バスに乗った君を追いかけて
手を振った　あの日が君と会った最後
もう少し幼かったら　あと少し大人だったら
変な強がりはしなかったのかな
「また会える」って思っていた

優しくて　愚かな　夢のような恋

Tomoky

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dandelion

誰かを愛したいと強く思って
自分を伝えたいと切に願った
同時に
それは届かないことだと知って
夜空を仰ぎ見て　泣きそうな顔で首を振った

背負ったもの　受け入れる強さをください

いつか見た花が
「立って」と背中を押してる
泣きじゃくってうずくまる僕を
奮い立たせた呪文

全てを伝えることはできなくて
なんだか未来（さき）を見た気がして　悲しくなるけど
それでも人を愛したくて
僕はここにいると叫んでた
暗闇に引いた境界線
消せないけど　こすり続ける

記憶に咲いた花が　微笑んで 風に揺れてる

Tomoky

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メロディー

見知らぬ歌を歌ってみたの
歌いながら作っていた
二度と紡げない　もう戻れない
あなたとの日々は　そんなメロディーでした

一つの曲の中に
悲しい旋律や　胸躍る調べ
今思えば　ほんの短い曲でした

いつかは思い出すでしょう　
忘れている恋の歌の紡ぎ方
あなたとの歌を　胸の奥にしまって

見知らぬ歌を歌ってみるの
描き変えられていくメロディー

Tomoky

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流れ雲

本当のことは語らず
口に出してしまえば
うすっぺらになるから

本当は　あなたを求めて
温かい腕の中に　身を預けたい
こみあげる思い
だけど　手にしたところで　いっときのぬくもりだから
現実を見て　あきらめる

胸の奥にしまう
時々　キュッと切なくなるけど
時間が過ぎれば　少しだけ　気持ち和らぐ

ぼやけた空　溶けていく　流れ雲
繰り返し　
あたしの気持ちも　流れに逆らわず
今日の分　すっと溶けて　
いつか　きれいな空に交じればいいな

Tomoky

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大事な人の見つけ方

いざ　ここにくると
何もわからない心になった
見過ごしていたもの
子どものフリして
無邪気な顔で

あなたは　何に満たされて
何に満たされて　泣くのですか？
心　溢れて
器に何が満ちて
その　透明な涙を流したの

H.18 2006 9/2（土）

Tomoky

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My family

変わり者ばかり　集まった四人
信じられないことで
憎み合ったりする
見落としてしまいそうなとこで
愛し合ったりする
そんな関係　そんな関係

何考えてるのか　わからないわ
同じ言葉の奥にある意味
あなたが放つと　色を変える

わからないまま　わからないまま
もう何年もきてしまったね
わからなくても　わからなくても
一緒にいれる

離れていても　思っています
どの気持ちも　愛
どのカタチも　多分
あなたを思うがゆえ

そんな関係


H.18 2006 8/29（火）

Tomoky

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とっておきの場所

はじめて笑った日に
この目に映っていたものはなんだったんだろう
何が　僕の心をとらえたんだろう
憶えていないけれど　きっと今も　奥底で眠る景色

それから僕は　たくさんのものを見て
幸せな気持ちになったり　怖い思いをした
胸の奥の箱に　ざらついた感触で残るそれらは
目を閉じれば　今も　触れる

いつか　あの場所に　君を連れていきたいな
僕の大好きな景色や風を　君にも感じてもらいたい
遠いところで息づく　宝物みたいな場所
君といれたなら　きっと鮮やかな色がつく

君といれるなら　他の場所だって　もう怖くないよ

Tomoky

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甘ちゃん

甘えた子は嫌い
あなたは　そんな風に思ってる
もう子供じゃないよ
だけど　泣き虫だから
どうしても　やっぱり　背中しかみせてくれない

大きくて　遠いんだ…

いつかは寄り添って
横顔とじゃれあってた
月明かりの部屋では二人きり
真正面から見つめられて　目を逸らせなくなった
だけど
そのまっすぐな目は　やがて　あたしの弱さを見抜いた

今の日々を　
「区切り」まで歩けたら
もう一度だけ　会えないかな
甘ちゃんから卒業して　会いにいくよ

Tomoky

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心の花束

夢を見ていた
あなたといた時間は
幻だったのか
この世のものだったのか
そんな風に思うほど
日常から切り取られた時間でした

そこで生まれた感情を
今まで見たことのない花とします
あなたが去り　その花は枯れても
季節が巡り　やがて芽吹く　
同じ花の　種が残りました

あなたは　確かにいました
誰かを思う優しい気持ちを
その人を失いたくないという激しい感情を
私の心の中に　流し込んでくれました

花を咲かせ続けます

Tomoky

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