ちーろぐ

今日の出逢いに感謝を込めて

栗東新駅①『もったいない』

2006-09-14 17:10:15 | 税金ウオッチャー
滋賀県に嘉田知事が誕生し、日本中を驚かせました。
自民・公明・民主が推薦し2期当選を果たしていた国松前知事が
まさか落選するとは・・・!?
地元の人でも考えられない事態であったようです。

嘉田氏のキャッチフレーズ『もったいない』は
日本が生み出した世界の共通語として近年大反響を及ぼした
言葉です。

嘉田知事はその県政方針演説で
 「『もったいない』は人々の生活哲学がしみこんだ言葉です。
  行政用語や研究用語ではないが、普通に暮らしてきた人々の
  知恵が詰まった言葉であると思います。
  それは、あるものを磨き、あるものを活かす県政の指針となる」
と述べています。

また、
 『もったいない』とは
  モノ節約、無駄を省く
  物事の本質的な価値を見つめる思い
  だから、その本質的な価値が損なわれたり、失われたり
  することがもったいないことであり「畏れ多い」と語られました。

そういえば、私の母も何かあるたびに口癖のように
「もったいない、もったいない」といいます。
若い(?)私は、「もうこれはいいじゃない」と口ごたえをしています。

おばあちゃんは、
「なんとまあ もったいないこと・・・」と言われます。
この言い回しには、畏れ多いことでございますの意味が
含まれているのです。

世界中の言語に「もったいない」の意味を言い表す言葉が
見当たらなかったので、世界中で「mottainai」と紹介されました。

日本いしかないこの言葉は、その起源が神道にあるから、
日本固有の言葉なのです。
「神」(カミ)が人間生活のあらゆるところに顕在したもうことを
信じる宗教観をもつ民族は他にないのではないでしょうか?
全てに神が宿るから、美しいと感じる日本人の感性にまでも
しみわたるものであると思います。

栗東新駅を通じて、私達は今どんな現代の「もったいない」を
見出すことが出来るでしょうか。
探ってまいりたいと思います。


蟻地獄

2006-09-08 18:59:54 | 税金ウオッチャー
金融庁が自民党に提出した貸金業規制法改正案が、
骨抜きどころか、方向性すら違っていることを改めて
書かせて頂きたいと思います。

先日のブログで、内容は書かせて頂いたので提出案の
ご説明は省きまして、今日は具体的に数字に置き換えて
実態を考えてみたいと思います。

例えば・・・
 【50万円を借りて、月2万円返済した場合】
   ●年利18%で借りた場合=32ヶ月で返済完了
    (法定金利)      合計金利は128,800円

   ●年利28%で借りた場合=38ヶ月で返済完了
    (金融庁案)      合計金利は252,900円

  これを見ていただくと、何だ6ヶ月の違いかと単純に考えて
  おられる方がいるかもしれません。
  これを、200万借りて、月額45,000円づつ返した場合で置き換えると
  すごいことになるのです。

 【200万を借りて、月45,000円返済した場合】
   ●年利18%で借りた場合=73ヶ月で返済完了
    (法定金利)         合計金利 1,283,000円
 
   ●年利28%で借りた場合=無限に返済不可能であるばかりか
    (金融庁案)          元金は増えていく
                    合計金利 搾り取れるだけ・・・

  ということになるです。
  決してうそではありません。
  エクセルで年利計算をしていただければすぐにわかります。

このような数字を出せば、金融庁はじめ自民党の族議員は、
「返済金が少ないからそうなるんだ。」
「毎月10万円返す計算をしたらそんなことにはならない」
とおっしゃることでしょう。

しかし、実際にサラ金に数十万単位で生活資金を調達する人が
どうして一ヶ月10万円ものお金を返済に充てることが出来るでしょうか?

つまりそこには大きな口をあけた「蟻地獄」があるだけなのです。

このような明らかに返済不可能な金利を容認しようとする
国会議員って何なのでしょう。
私達の税金を注ぎ込んで立て直した銀行が、私達にしようとしている
お礼とはこのことなのでしょうか?

時代劇さながらの悪代官にしか見えませんでした。

クレジット・サラ金被害者弁護士として有名な宇都宮弁護士によると
・・・法定金利以上の金利で長年返済した場合、法定金利以上で
   返済された金利分は元金に充当するという最高裁の判決が
   続々と出ている、とのことです。
   しかし、このことを知らずに払い続けたご婦人が、矢のような
   催促にいたたまれず自殺されたそうです。
   ご婦人の死後、計算しなおした結果、すでにご婦人の返済は
   完了しており負債額は0円であり、むしろ返還請求が出来た
   とのことなのです。

 このような悲劇が後を絶ちません。
 色々な理屈はいりません。
 今すぐ、この金融庁案の撤廃を切に願います。

 

命がお金に換わる時

2006-09-05 13:43:08 | 税金ウオッチャー
金融庁が自民党に提出した
『貸金業制度の改革案』を見て、仰天しました。

年20%~15%に定められている「利息制限法」と
年29.2%を超えると刑事罰の対象になる「出資法」との
間にあるグレーゾーンが、以前から問題にされていました。

本来は認められないのだが、一定の条件付で暗黙のうちにサラ金業界では
用いられていました。
その結果、返しても返しても返済が終わらない人たちが増え、
さらに彼らは多重債務者となって、人生をただひたすら借金返済のためだけに
生きている実態、を重く見てこのグレーゾーンを撤廃するために
この度、制度改正がなされるではなかったでしょうか。

しかし、実際には
「金利を下げると信用力の低い顧客には貸せなくなる。
 業者も、借り手も両者が困る」
という理由で、新制度においても『特例』で上限を超える金利を
認めるという内容でありました。



個人向けは、「返済期限1年以内で50万円まで」
または、「同半年以内で30万円まで」の範囲なら同時に3社まで
年28%の金利で貸せるようにする。
最長5年程度の時限措置にするというのです。

これは、なんと言うことでしょうか?!

そして一方で金融庁は先日、大手サラ金業者が去年自殺者の保険金で
弁済を行った事例が、約3600件あったということを発表しています。
1年間の自殺者が約3万人と言われていますから、自殺者のうち10%
を超える方が、サラ金の餌食になっている実態があるのではないでしょうか?

サラ金は、貸し付けた人から取れるだけの金利を取り、
返せなくなった人がやむなく選んでしまった死によって、
「命」が「お金」に換わるのを待っているのです。

多くの人は、「そんな高利で借りるからだ」
      「借りたものは返すさなければならない」
そして『自己責任』と言うでしょう。

しかし、金利15%以上は違法であり、知らずに支払っていた場合、
本来は、元金に充当されると最高裁で判決が下っています。

しかし、自民党の一部の議員は業者も困るが、借りれなくなる借り手が
困る。というのです。
誰が、「高い金利で借りたいと思うのでしょうか」

サラ金業者への融資は、大手銀行から行われ、今や大きな顔で
都市銀行の中に「サラ金コーナー」があります。

都銀は不良債権を抱えた時、巨額の公的資金を投入されています。
この公的資金はもちろん『税金』であります。
この流れをもっと私達は、目を凝らして見なければいけないと思います。

「よ~く考えよう。お金は大事だよ~」もちろんそうです。
しかし、「命」に変えうる「お金」などありません。
またその逆もありません。

『自己責任』様々な場面で安易に使われているように思います。
己の『利』のために、人が死ぬことすら厭わない業界の存続など
本当に必要なのでしょうか?



税金について学びます!

2006-09-04 19:19:07 | 税金ウオッチャー
ちーろぐシリーズ第2弾は、『税金』について学んでみたいと思います。
社会の一員として、『納税』は『義務』です。

国を形つくる上で、私達が納める税金はなくてはならないものです。
税金を納めることを、本当に大切に思う事は、「国」を大切に思うことと
同じであると、特攻の母鳥浜トメさんは語られました。

「この国の平和と発展のために、必要な税金は、国を流れる血だよ。
 だから、足らなくても、少なくても、よどんでも、汚れても
 いけないんだよ」

これが、鳥浜トメさんの思いでした。

給料明細を眺めては、「あ~今月もこんなに引かれてる・・・」と
恨めしい思いになる私との天と地程違う認識に、驚かされました。

『税金の無駄使い』を見つけるぞ!!
そんな思いで、シリーズ税金を始めるのではありません。
トメおばあちゃんが語ったように、

 ●私自身が今ここで生きている社会がどのような仕組みで
  動かされているのか
 ●国は一人一人が、つまり私が支えなければならないこと
 
 などを、私なりに学びたいと思ったからです。

しかし、今日のニュースは岐阜県で17億円もの税金が不正使用されている事を
報じていました。
その中には、高い志に導かれて納められた税金、経営難の事業所がやっとの
思いで捻出した税金・・・が含まれているはずです。

このような記事を見るにつけ、やはり心のそこから湧き出る怒りを
禁じえない気持ちになります。
正しくあることに光が当たりにくい時代といってしまえばそれまでです。
しかし、国を流れる血である税金を汚れた思いで用い、流れを止めて
しまうことは、すぐさま国の死を意味することを「公」に携わる全ての
人々に知ってほしいと思います。

税金の仕組み・流れ・機能・問題・・・大変複雑で奥深いものであると
思いますが、少しつづ学んでいきたいと思います。

これもまた、未熟なものですがどうぞよろしくお願いいたします。