真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

Norden bombsight

2008-03-08 | 読書-2008
7日の狙撃手の話からの連想:
ゼップ アラーベルガーの公式スコア(仕留めた敵兵数)は2百数十名であるとかだが、一人一人殺した手ごたえがあるのだろう。それに比べて、たとえば爆撃機の爆撃手の場合、場合によってはボタンひとつ(ボタンじゃないか・・)で何万人ものヒトを殺しているわけだが(エノラ・ゲイやボックスカーという愛称がつけられたB29=原爆投下機の場合をイメージしてますよ)、担当者=爆撃手は「自分の操作で」という感覚はあまりないと思う。きのこ雲の下に多くの生身の人間がいたのだなあ、と後で考えたことはあるかも知れないが、別空間のことだというような認識だろう。
潜水艦の魚雷発射担当下士官?も、百人単位、場合によっては千人単位でヒトを海底に送り込んだ訳だが、自分は計器しか見ていないし、爆撃手以上に「殺した」という感覚はないだろう。これらはチームの共同作業であり、最後の部分を担っただけだという逃げも十分成り立つ。
それに対して、一人一人狙いを定めて仕留めていき、場合によっては確認作業までする地上の1対1対決はストレスも桁違いだと思う。

軍当局は狙撃手の効果を認識してその労苦に報いようと、成績優秀者を盛んに顕彰しメダルや証書の類を授与する。殿(しんがり)の中の殿を務めることも多い狙撃手は、そんなものを身に付けていてもし捕虜になったりしたら大変だということで、ゼップ君はそのつど郵便局から実家に送ってしまう。そのおかげで戦後何十年も経ってから出た本にそれらの写真を載せることができましたとさ。
…頭部に大穴の開いた死体写真のインパクトが強くて、つい色々語ってしまうのだと分析しておる次第。

爆撃手の商売道具ということで連想して、「ノルデン照準器」の説明の例
http://en.wikipedia.org/wiki/Norden_bombsight
…広島に「リトルボーイ」を落としたThomas Ferebee爆撃手の写真も掲載されている

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