序章
第1章 近代日本のグランド・ストラテジーにおける歴史的ルーツ
第2章 中国
第3章 アメリカ
第4章 インド太平洋
第5章 韓国
第6章 対内バランシング
終章 吉田ドクトリンの終焉
Line of Advantage: Japan’s Grand Strategy in the Era of Abe Shinzō
U.S. Department of Defense (.gov)
Line of Advantage: Japan's Grand Strategy in the Era of Abe
第2次安倍政権はずっとそれなりに見ていたので、本書の記述は、いちいち頷けたり、「へぇ、そうだったんかい」などの感慨が押し寄せるものだったのだが、違和感が一箇所。
第5章 韓国
政治リーダーという変数(p259~)
で日韓関係が論じられている。
安倍の対ロ外交に関して、「安倍がロシア政府への外交的提案という形で圧力をかけると、ロシア空軍は日本の領空に冷戦レベルの侵入を行った。北方領土ではロシア陸軍が先進的なロケットシステムとUAVの配備を始めた。」(報道から)ことを指摘する一方、
「その点では韓国海軍は新しい強襲揚陸艦に「独島」という名前をつけはしたが、日本の自衛隊に具体的な脅威を突きつけたことは一度もない。」
との記述。
ん???
力強く言い切るね。
2018年の火器管制レーダー照射事案は無視?
あと、興味深かったのは、
終章 吉田ドクトリンの終焉
アメリカと日本―新しい「特別な関係」(p318~)
の冒頭の、ハロルド・マクミランによるアメリカ人評(1942年の発言)。
あと、
アメリカ以外にアメリカはいない(p321~)で、
冷戦中、アメリカの横暴に憤る欧州諸国の外相に対して、英外相(キャラハンとされる由)が、それはその通りだがアメリカを認めるしかないという趣旨の発言をしていたくだり。
「アメリカのリーダーシップのない世界になったなら、そこではもうイギリスも存続しえなかったからだ。」というわけだ。
覇権のバトンタッチをうまくやったというか、そうするしかなかったわけね。
それにつけても安倍氏を失ったという損失の大きいこと。
thought leader
特定の分野で先導者に!今注目のソートリーダーシップとは?
日本がソートリーダーというのは、安倍氏個人の力量に負っていたというほかなく、今のヒトなんかだと、到底そのレベルではないと思う件。
レールを敷いてもらって、その上で進むことができるだけであって、レールを敷くとか、何処に敷くかを指し示すことなど、望むべくもない... んではねーの?
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マクミランとケネディ
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