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真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

「不時着」というタイトルでくくるには惜しいチャンプルー ~そういえばあの島=悪石島はいま

2009-11-18 | 読書-歴史
『不時着』
日高 恒太朗【著】
新人物往来社 (2004/08/10 出版)
こちらを読みました。

↑単行本と↓文庫では版元が違うので、説明も全く違う。
単行本(新人物がall rightしちゃう?)の惹句は明らかに肩に力が入りすぎ。
後から文庫になったときのほうが、著者の心情をうまく掬っていると思う。

文庫化に際して、サブタイトルをつけてわかりやすくしているな。
『不時着―特攻 「死」からの生還者たち』
文春文庫(2006/12/10 出版)

それにしても、「不時着」というタイトルでひとまとめにするには惜しいチャンプルーだと思われた。
ご自身の境遇や心境を反映させたものか?

第58回日本推理作家協会賞受賞 日高恒太朗氏 「特攻隊員が死を決意できた本当の理由を知りたかった」

上記中の担当編集者のコメントがよい。とてもよい。
【読みどころ】担当編集者・酒井直行氏(新人物往来社編集部)
日高さんの作品の魅力は、妥協しない丹念な取材と、取材対象者と皮膚感覚で向かい合い、相手の葛藤を自身に置き換えて表現できるところにあります。

乱暴に紹介するとすれば、こんな?
 ↓
陸軍の航空機整備兵だった著者の父
別府・3億円保険金殺人事件(1974年)の荒木虎美(若い人は知らんだろな)が「特攻帰り」を称していたが、本当か?
予科練内の身分格差
特攻出撃から生還した下士官、特務士官搭乗員の心情
植民地出身の特攻隊員たち
ソ連軍の猛攻に果敢に応戦した飛行士や、宇垣特攻に同行して生還した兵士にきく
宮古出身、東京音楽学校卒(=本格的に音楽を修めた)の歌手波平暁男の生涯

先日も貼ったが、同じインタビュー記事を: asahi/200607日高恒太朗さん

記事中の写真の日高氏が開いているのは、ご著書の悪石島のページじゃありませんか。
がっかり日食騒ぎで悪い思い出を持っている人には可哀そうだが、興味深い…。

鹿児島県鹿児島郡の十島村立悪石島小・中学校のウェブページ blog版です
島の皆さんは散々ふりまわされてたいへんだったろうが、子供たちにはよい経験になった?

悪石島の人々のその後を取材して放映したものはあるのか?
年末にならないとやらない(2009年、色々ありました…)?
それとも、もうだれも見向きもしない?

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