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さかな

魚屋さんの店先のささやかな素話...。

再利用。

2005年07月04日 | 店先から
縛り終えた段ボール。

以前は市場に出していた。何年か前から市場は有料化になった。重さで料金を払う。市の資源ごみとして毎週木曜日に出すにはかなりの量になってしまうし、学校の資源回収もあるけどそれまで待っていられない。

そんな時、思いがけない再利用のお話が。
それは、花屋さん。隣町の花屋さんが段ボールを欲しいと言って来てくれた。
今はガーデニングブーム。春からたくさんの人が花を買いにくる。その花を入れるのに段ボールが一番いいそうだ。段ボールを真ん中で切れば、2つのトレイになる。

せっかく生まれてきた段ボールも2度使われてうれしいにちがいない。
私も縛りがいがあるってもの。よかった・・・

ただ、バナナの箱だけは真ん中に穴があるので使えない。
この箱を潰すのには、かなり力がいる。おかげで私の二の腕は、下はタプタプしているが、
ポパイのような筋肉もついていて、ちょっと気持ち悪い・・・

バナナの段ボール、どうにかフィリピンに返せないかな。

段ボールと格闘。

2005年07月04日 | 店先から
3日に一度段ボールを片付けないと…ふぅ。これは、おじいちゃんから私が引き継いだ。今日はわりと涼しいからいいけど真夏はつらい。段ボールと格闘だ!!

小さなお客様。

2005年06月30日 | 店先から
「ぶつ300えん。」

ほとんど毎日買いに来てくれる小さなお客様。
保育園の年中さんと年少さんの兄弟。

最近、3番目の弟が生まれて、忙しいママのために二人は買い物のお手伝い。
いつもなら、ママと3人で来ていたのに・・・。
マグロのぶつ切りを待っている間に、弟は店の外に出てしまう。
 「○っくん、だめだぞ!中にいろよ!」とお兄ちゃん。
しぶしぶ店に入ってきた弟は、今度はアイスの冷蔵庫をあさる。
 「○っくん、だめだぞ!今日は買っちゃいけないんだぞ!」
だんだんイライラしてきた弟は、まだアイスを探している。お兄ちゃんもイライラ・・・
 「だめだって言ってんだろ!」強引に弟を引っ張りアイスの冷蔵庫から引き離す。
 「にいちゃんのばがやろう。びぇーん。

そこで、優しい(?)魚屋のおばちゃんは、飴玉を2個二人にあげたのだった。
ぶつ切りと飴をもらったお兄ちゃん。自分もアイスは喉から手がでるほど欲しいはずなのに、
精一杯のお兄ちゃんぶりを発揮。ご満悦の様子。
お兄ちゃんに叱られ、アイスが欲しかった弟くんは悔しいのか、口をキュッとむすんだまま飴を握りしめ、お兄ちゃんの後について行く。

小さい二人のお客様は、無事買い物のお手伝いを済ませ、大好きなママと生まれたばかりの弟くんのもとに帰っていった。

エプロンまでして張り切るお兄ちゃんと遅れながらもお兄ちゃんについて行く弟くん、
えらかったね。まだまだママに甘えていたいのにね・・・


韓流ブーム。

2005年06月27日 | 店先から
 「あの~お刺身が美味しいって韓国で聞いてきて・・・」

そう言って、お客さんが入ってきたのは先月でした。
我が店もいよいよ海外進出か

な~んて言っても信じてもらえないですね
でも!韓国でというのはホントです

お客さんは、韓国に旅行に行き、その時同じツアーで一緒だった人に我が家のことを聞いたそうです。旦那が売りに行くお客さんが同じツアーにいて、魚屋の話になり我が家を紹介してくれたのでした。ありがたいですね

そのお客さんは、隣の県から30分もかけてお店に来てくれます。
その後もたびたび来てくれるようになり、いろいろ話もするようになりました。
(そうだ!韓国のこと聞いてみよう。)
そう思った私は・・・
 「やっぱり韓国旅行はぺ・ヨンジュンですか?それともイビョンホン?」
なにげなく、でも話題に花がさくように聞いたのでした。しかし・・・気のせいか、お客さんはムっとしたような・・・。
 「私、そういうミーハーなのはちょっと・・・。今回は釜山のほうへ。韓国へはもう何回となく行ってるんです。でもこれからはバンコクですね。」(あれ?台湾だったかな
ホント失礼しました

今話題の韓流ブーム。私はすっかり乗り遅れ。
しかもこの「ハンリュウ」私は「カンリュウ」と読んでました。
TVのワイドショーなどでは「ハンリュウ」と聞こえるのですが、私の耳がおかしいのだと
ついこの間まで思っていたのでした

韓国ドラマは「冬ソナ」をTVで途中から観るようになり、
(わ~クッサイドラマ~)と思いながら、毎回涙を流したのでした
しかし、ドラマや映画もこの「冬ソナ」が最初で最後でした。

これから益々暑くなります。
お客さんにはなるべく冷たくて美味しいお刺身を食べていただくためにも、我が家では保冷剤と発砲スチロールの箱を常に用意しておりま~す

硝子の少年。

2005年06月26日 | 店先から
いつのことだったか・・・。

「ガシャン!」
硝子の割れる音。
店のわきの硝子が粉々に割れていた。義母が見に行くと一人の男の子が店の角を曲がっていった。
どうして割れたのか・・・?
車が石をはじいたのかな?それとも・・・。
その日のうちに硝子を取り替えた。

次の日、私が店でお客さんと話をしていると、昨日義母が見た男の子が来た。
なんだかとても楽しそうな顔をしている。
よく見ると、手には大人の拳くらいの石を持っている。
男の子は店のわきの方へ行くようだった。

(まさか・・・!)
お客さんの話を止め、急いで店の外へ出て、わきの方へまわった。
男の子は石を硝子に投げた。
「ビシッ!」
硝子にひびが入った。

「何してるの?」私は少し怒ったような大きな声で聞いた。
男の子は慌てる様子もなく、下をむいたまま、
「硝子・・・割れるかなと思って。」と、答えた。
「君はいいかもしれないけど、家はこの硝子が割れたらとても困るんだよ。」
「うん。」と、男の子。

「もうしない。」と言う男の子に、私はそれ以上何も言わなかった。
男の子が二度と硝子を割らないという気がしたから。

ひびの入った硝子は今もそのままになっている。
あの男の子は今でもここを通るのかな・・・?
ひびの入ったままの硝子を見て何を思うのだろう・・・。

キンキキッズの『硝子の少年』。
長女の幼稚園時代に母親たちの踊った曲。激しいダンスに燃えたのだった。

この時期、私は車の中でキンキキッズのBESTを聞く。
暑さを吹き飛ばしてくれそうだから

チキンラーメン。

2005年06月21日 | 店先から
旦那は朝、市場に行く。
市場ではマグロ、魚、野菜、惣菜・・・たくさんの物を仕入れるけど、いつもちょっと変わった物を買ってくることがある。この間はアラブ首長国連邦のチョコ。その前は業務用チーズケーキ。
にぎり寿司用の寿司ねたをのせるだけのご飯。プーさんの貯金箱お菓子付。まだまだあるけどおとといはコレ。「チキンラーメンミニ付ひよこちゃんフタつきマグカップ」。

別に変わったものではないけど、店で売るという目的ではなく、娘たちに買って来るのだ。
旦那の予想では・・・
 娘 「わぁ!お父さんこれ何?食べていい?」
 旦那「しょうがないなぁ。じゃあひとつだぞ。」
 娘 「サンキュー!」
なんて会話がしたいのだ。

ところが、次女が学校から帰りチキンラーメンを見た。
旦那は調理場から様子を伺っている。
 次女「へ~、これなら売れるんじゃん。」
残念・・・期待はずれ。
続いて長女が帰ってきて、
 長女「ま~た買ってきたの?お父さんも好きだね。お金のムダだよ。」
またまた残念。

旦那は「チキンラーメン」で娘たちとコミュニケーションをはかりたいだけなのに・・・。
なかなか思い通りにはいかないもの。少し寂しそうだった。
それでもその晩、「チキンラーメン」を2個、我が家で自家消費したのだった。

しかし、娘たち。
いつの間に商い屋の心が備わったのか。たいしたものだね。
私はいまだに、商売っ気が薄い・・・

悩みのたね。

2005年06月20日 | 店先から
先週の金曜日、某小学校PTAの懇親会の仕出しがありました。
7時から始まるということでしたが、はじめは先生方のお話があり、食べるのは8時からということでした。幹事さんは7時に配達をと言ってきましたが、8時に配達させてくださいとお願いしました。

今日もラジオで食中毒のニュースが流れていました。
この時期、我が家ではとても気をつかいます。賞味期限は切れていなくても、いつ今日のニュースのようなことが起きるのかと・・・。
ましてや8時というのは少し時間が遅すぎるので、もしかしたら食べずに持ち帰って、明日の朝のおかずに・・・なんていうこともあるかもしれません。

なるべくならその場で食べてもらって、残ったら処分してほしいものです

これからこの地域では、球技大会や運動会などの行事がたくさんあります。その慰労会の仕出しを注文していただき、ホントにありがたいです。でも何を入れたらよいのか、我が家の悩みの種でもあります





プレッシャー。

2005年06月18日 | 店先から
だいぶ前のこと。
長女がまだ幼かった頃、私が作った手作りハンバーグを手伝いたいと言うので一緒に作った。
店には台所ともうひとつ、仕出し用の調理場がある。仕事をしながらなので、調理場でご飯の支度をすることが多い。

一緒に作ったハンバーグを長女に食卓に運ぶようにお願いした。
 「気をつけて。絶対落とさないでよ。」と私。
長女は真剣。コクンとうなずき、ハンバーグをじっと見つめてそろりそろりと運びはじめた。
なんだか不安だったので、もう一度念を押した。
 「○○子、落とさないでよ!」
これがまずかった。緊張していた娘は「ボトボト、ボト・・・」とハンバーグを全部落としてしまったのだ。調理場は土間だったのでハンバーグは泥だらけ。私はせっかく作ったのに落とされてしまい、ワナワナと震えたが、長女が私に怒られる!と、目に涙を浮かべて怯えていたのを見たら怒れなかった。私がプレッシャーをかけなければ・・・。

このことは私と長女の秘密にした。泥にまみれたハンバーグは水で洗い、ケチャップとソースをからめて、そ知らぬ顔で食卓へ・・・。泥が落ちたかわからなかったので、その晩旦那と義母がお腹を壊さないか気が気ではなかった。私と長女は一番きれいそうなハンバーグを食べた。ひどい話。

この時期、小玉スイカが店に並ぶ。小さいけど甘い。
私はスイカを見ると思い出すことがある。

それは・・・やっぱりだいぶ前になるが、ひとりの男の子がこの小玉スイカを買いに来た。
近所だったので、スイカを抱えて行くと男の子は言った。
旦那も私も「大丈夫?持っていける?落とさないようにね。」と何回も言った。
 「はい。」と返事をして、店を出ようとした瞬間、「グシャ!」。スイカは地面に落ち、こなごなに・・・。この時も旦那と私があまりにもプレッシャーをかけすぎたからと反省した。
男の子には新しいスイカを買い物袋に入れて持たせた。後で男の子のお母さんが2個目のスイカの代金を払いに来てくれた。こっちでプレッシャーをかけたからなのに。悪かったな・・・。
スイカを落とすなと言われたのに落としてしまって、どうしよう・・・と顔を真っ赤にしていた男の子の姿が今でも忘れられない。

この男の子も今は大学1年生。親元を離れ大学野球で頑張っている。今は白球を落とすまいとプレッシャーと戦っているのかも・・・。○○○君、お母さんは寂しがってるよ。たまにはメールしてあげてね

私はレジに3人並んで待たれると、プレッシャーを感じ、レジを打ち間違えることが多い。
お客さん、ごめんなさい・・・






スラムダンク。

2005年06月17日 | 店先から
乾物を扱う問屋さんの青年が今日店に注文を取りにきた。

彼はとてもまじめで、静かな話し方をする。品物をひとつ注文するたびに
 「ありがとうございます。」と言って注文書に書き込む。
大学を卒業し、問屋さんに就職して2年目。家から職場までが遠いのでひとり暮らし。週末に家へ帰るのだそうだ。

彼はバスケットマン。
週末、家に帰ると仲間とバスケをするらしい。
背が高く、頭はスポーツ刈り。かなりの美形。私は注文しながら見とれてしまうことがある。
漫画『スラムダンク』でいえば、頭は桜木花道。顔は流川楓並み。
ほんとにカッコイイ・・・。
つい余計なものまで注文してしまう私は変だろうか・・・。

平日仕事を頑張り、週末にはバスケット。若いっていいなあ・・・。

店に来る若者でもう一人。
ハム屋の青年。彼もまたスポーツマン。彼はサッカー青年。
ある日、店にハム類を卸しに来たが、その顔は右半分(左だったかな)がすり剥けていた。
休日のサッカーで転倒し、顔からつっこんだと説明してくれた。
そこまでしなくても・・・と思ったが、やっぱり好きなサッカーに夢中になってしまったらしい。

私の見ているブログの中にはフットサルをしている若者もいる。
彼もまた仕事を一生懸命頑張っている。フットサルも楽しんでいるのかな・・・。

みんな頑張れ!

ちなみに旦那も魚屋を頑張り、日曜は高校時代の友達とテニスをしている。おじさんだけど。

そういえば・・・『スラムダンク』。
31巻で完結したけど、『その後』という絵が、どこかの学校の黒板に書かれていたというのは本当?