晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

テフロン

2012年05月22日 22時12分41秒 | 化学のお話
テフロンは、デュポン社の商品名で、ポリテトラフルオロエチレンのことです。

簡単に言うと、エチレン(CH2=CH2)の水素をすべてフッ素に置き換えて、それを重合させたものです。

白色~淡灰色の固体で、流動性が乏しい(融点[327℃]以上になっても流動しない)ため、粉末を圧縮固化した後、焼結して成型します。

耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性に優れるほか、粘着性および摩擦抵抗が低いという特徴を有しています。

また、-100℃の低温から250℃の高温まで安定して使用が可能です。


具体的な用途としては、

化学工業における耐食材料、絶縁材として、また、ベアリング、O-リングなどのシール、パッキング、絶縁テープなどが挙げられます。

器壁への薬品の吸着がきわめて少ないことから、微量分析用の容器の材料としても優れています。


なお身近なところでは、「焦げ付かないフライパン」の表面にコーティングされているのがよく知られているところです。





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