晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

絶対温度

2012年07月04日 23時01分22秒 | 化学のお話
気体を冷却していくと一定の割合で体積が小さくなっていきますが(シャルルの法則)、

仮にその気体が理想気体(気体分子の体積や、分子どうしの相互作用が無視できる気体)だとした場合、

-273℃まで冷却すると体積がゼロになります。

※シャルルの法則:一定の圧力のもとで、一定量の気体の体積は、温度が1℃上がる(下がる)ごとに、0℃の体積の1/273ずつ増加(減少)する。


そのため、この温度(-273℃)が最低温度となることから、これを0として新しく温度目盛りを設定したものが絶対温度(単位:K)です。

ケルビン卿(本名:ウイリアム・トムソン)によって導入されたことからケルビン温度とも呼ばれます。

なお現在では、0K=-273.15℃と定義されています。


温度の高い方は、例えば太陽の表面温度が約6000K、中心の温度は約16×10^6Kというように(たぶん)上限がないのに対して、

低温側は、わずかに-273℃で下限となってしまうということに、なんとなく不思議な感じを覚えるのは私だけでしょうか。




コメントを投稿