晴れときどき化学、ところにより雑想

もしかしたら何かの役に立つかもしれない化学のお話(と、よしなしごと)

有機ガラス

2012年03月14日 22時21分43秒 | 化学のお話
有機ガラスというのは、無色透明で板状のプラスチックの総称です。

ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどがその一例ですが、その中でもポリメタクリル酸メチルが最も一般的に用いられています。

軽くて成形や加工が容易で、割れたり破損したりしにくい(衝撃に強い)という特徴があります。

一方で傷がつきやすく、熱や薬品に弱い、膨張率が高いなどの欠点もあります。

安全ガラスとして飛行機の窓ガラスに、また簡単なレンズやプリズム、装飾品などに用いられるのが一般的な用途です。


また、上に出てきたポリメタクリル酸メチル(PMMA)は、メタクリル酸メチル(MMA)の重合体で、ラジカル重合によって合成されます。

比重が小さいので軽く、光の透過率はガラスよりも優れているものの、傷がつきやすい欠点があります。

ただしプラスチックの中では透明性が高く、屈折率も大きいため、有機ガラスとしては大変有用な物質です。