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a lively time

ハラハラドキドキ、ワクワクソワソワの毎日。

孤立性転移

2011年04月22日 | 病状経過
4月19日(火)
雨が降り出した。
早々に家を出る。
CTだもの、朝飯は摂れないもの(笑)

ピーカンに晴れ上がり、病院の戸外でブランチをした後に、結果が出た。
14日の電話で「遠隔転移の有無も精査して欲しい」と頼んでおいたからだろうか(?)過去7年間で、股関節にまで言及したCT読影医の所見は初めてだ。

残念だが・・・予想通り・・・リンパ管転移は明らかになった(2月のCTから1㎝も大きくなっていた)
でも「肝動脈・門脈・・・開存は良好」「他に有意なリンパ節腫大は認めません。」に救われる。
まだ(!)「孤立性の転移」
「胃と肝臓の間にある#8(総肝動脈)所属リンパ管で、切除するとすればお腹は今までと同じ所を切ります。肝臓自体を取りませんし血管を切ることもないので一週間程度の入院期間で済むと思います」

症例など、ぼくが調べた範囲においてだけだけど、
この手術は無駄ではないだろうと思う。
連休に仕事を片付け
明けてからの予定で入院予約、という段取りになった。

診断が下って、おかーこにメール
「だいじょぶだ。心配なく切れそうだよ」
「良かった~ドキドキしたよ。」

ただ
ぼくもAK先生も触れなかったけれど
最大の難関は、癒着の有無、ってことになるかな?
と、S4の微妙さが気になる・・・。

ま、でもその前に、手術台に上がれる為に
術前検査で異常無きことを願うことにしよう!!

逆(?)告知(!)

2011年04月21日 | 病状経過
4月17日(日)
絶好のソフトボール日和だ。
強豪の相手には流石に歯が立たなかったけど
ナイスプレーが続出で
ぼくのスコアブックには、Eは無し!(笑)

おかーこと二人で昼飯を喰い、
今シーズン5試合分の打撃スコア集計を持って
チームの飲み会に行こうか・・・と思い
ん!と気付いた。
(今日はおかーこしか居ない・・・)

19日の結果次第、とはいえ
AK先生の口調から、ほぼ・・・だろう。
やはり、せめて・・・と思う。

自宅に戻ると
おかーこは新聞を広げていた。
「実はさ、ちょっと話しが・・・」
泣かれてしまったが、話して良かった、と思う。
どう転ぶか分からないが、
突然の結果報告では酷というものだったろう。
しかも今なら
「はっきりしたわけじゃないから。結果次第だから」と
念を押せたのが救いだ。

・切れるようだったら切る。
・切れると言っても、ぼくの知識の範囲で不安を感じたら保留する。
・最悪の結果だったら・・・
 延命治療を受けないことを前提に
 どんな死に方になるのかも含めて
 往診や在宅ケアもしてくれる近くの内科開業医で
 肝臓専門医のSY先生に相談する。
 そのつもりで、
 ゴメンよ。君に言う前に
 AK先生からの電話の翌日にショコタンには連絡してあるんだ。

涙を拭きながら
「おとうの、意志を・・・尊重するから・・・」と何度もぶたれた。

リンパ節転移!?

2011年04月20日 | 病状経過
2011年2月24日
3度目の開腹の、一周年記念日。
血液検査に異常はなく
当日撮ったCT画像を点検したAK先生
「まだ放射線の先生の所見は届いてないですが、
見たところ何もないようですね」

HBV-DNA も <2.1+ 測定限界最小値だ。
「術後1年経ちましたし2ケ月に1度の検診でいいでしょう」

診察予約は4月21日。
4月13日、AK先生よりTEL
「21日に手術が入ったので19日に変更できますか?」
「・・・と、2月のCTでリンパ管に転移の疑いがあるという放射線科の先生の所見がありまして・・・」


翌4月14日、再びAK先生よりTEL
「19日にCTの予約を入れておきましたので早めに来ていただけますか? 2月より大きくなってるようだと、疑いというよりかなり怪しいんで・・・」

「所属リンパ一個だけ」というAK先生の話しだが
それだけでも病期ステージはⅣAになる。
遠隔転移でⅣB、余命の中心値は、2ヶ月~4ヶ月と言われている。

19日の結果次第なんだから!と自分を怒鳴りつけ、
家族の誰にも告げずに調べ考えた。
先ずは、死に方を・・・
すべきことを・・・

stageⅣA

2011年04月20日 | 病状経過
いつのまにか、
主治医も気付かぬうちに、
想定外とは決して言わないけれど、
あまりにも唐突に、
最終ステージに上がってしまった。

♪適当に手を抜いて行こうな・・・
桑田さんの歌を口ずさみながらも、
まともに、フツー通りにしようとしている自分に
ゾワゾワとしたイラつきを感じる。

“闘病に欲しいのは折れないココロ・・・”
小松さんの短歌を呪文のように繰り返し
自分に言い聞かす。

願い叶わず・・・

2011年04月19日 | 病状経過
今年は手術しなくて済む年になればいいなぁ~~
ってのが、たったひとつの新年のお願い事だったけど・・・
まぁナンか、悪い予感がしてたってことかな?
見事に的中!(笑)

外科の先生がもう無理!というまでは
“切れるうちは切ってもらう”
今回も迷わずにこのスタンスを堅持することにした。

でも、念のために
内科の肝臓専門医のセカンドオピニオンを得た。
「肝機能も腫瘍マーカーも至って正常なんだから
手術しないのはもったいないですよ。
正しい判断だと思います」
とのこと。

自信を持って(笑)4度目に挑むぞ!
さて、またしばらくはドタバタだにゃ~~

12月16日(木)のつぶやき

2010年12月17日 | 病状経過
19:18 from Saezuri
「今年は今日で終わりです。今年は・・・手術1回、だけでしたね」手術などしないにこしたことはないけど年に複数回する方も居る。2月に開腹して以来、血液検査の肝機能数値も含め諸検査に異常な所見は一度もなかった。先生の検診総括を有難く聞いた。「ではまた来年・・・」手術しない年ならいいな!
by kappapa39 on Twitter

宿題の成果

2010年10月07日 | 病状経過
先月の検体をそのまま調べたんじゃないかと思うほど、今月の肝機能検査数値は先月とぴったり同じでまったく異常なし。(^_^)v

今月の検診では、9月の宿題~『肝癌診療ガイドライン』を読んでのアンケート~に参加したおかげで漠然と持っていた不安や懸念を素直に質問出来る機会を得た。

ちなみに
アンケートのいくつかの項目の中から主だった質問と回答の抜粋
Q.新たに得た知識
・肝癌に有効な化学療法・抗がん剤は見出せていない。ということがはっきり述べられていたこと。
Q.知りたいのに書いていなかった内容
・肝癌の特徴的な治療事例。二次発癌や局所再発には触れられていたけど、癌と知って心配は転移。原発肝癌の場合はどうなのだろう?
Q.ガイドラインの患者向け冊子は有効か?
医療情報が氾濫する昨今、信頼できるガイドラインは有用。そして、そうしたものがあることを広く患者に知らせることが重要。
Q.医師からガイドラインと異なる説明を受けたら?
いくつかの症例と比較しての個への治療戦略なのか?充分に話し合う機会を得たいと思う。
Q.ご意見を
「患者向けガイドライン」はエビデンスレベルを大前提にしたうえで、治療に当たっての患者の不安(リスク)を取り除く方向で作られたものであって欲しい。中途半端に知ることは不安を増長しかねない。もちろんこれは患者側のスタンスにもよることだけれど。

すでに返送してあったアンケートの内容に対する先生からの話しはなかったけれど、回答を記しながら気付いたことを訊いてみた。
「原発性肝癌の場合、多臓器への転移は?」
「肺、あるいは骨・リンパ節に転移する場合があります。これは血管を通った血流転移で、肝癌が相当に進んだ状態のときにみられます。手術が不可能で塞栓などに頼らざるをえないほどの場合にそうしたことはありますが、経験的には手術が出来る段階ではにそうした転移はあまりありませんが、CTの時には肺は必ず見てます。」
「血液検査すべて正常なのにひとつだけ血小板がいつも少ないのは体質みたいなもの?」
「脾臓の働きが関係しているんです。子どもの頃の脾臓は免疫と深い関係があるんですが、大人になると古くなった血球を処分するところなんです。その働きが強いと血小板を壊してしまう。肝炎の度合いなどとも関連していて肝硬変などでは顕著です。場合によっては肝切除の手術の前に脾臓を摘出しておくこともあるんですが、それも5万とかに減っていればともかく12万台あるであればまったく問題ないですよ。」

患者の不安の一番は心配したとおりの答えが返ってくるのではないかという不安ではないだろうか。だから具体的な疑問符をつけた質問ができない。で、ますます悶々として更に不安になってしまっているのではないだろうか。
サイコオンコロジー(精神腫瘍学)の現場では癌患者の2人に1人は精神科の何らかの病名(鬱病など)が付くと言われている実情を聞くにつけ、患者の不安を和らげるためのケアはどうしても必要だし、ぼくとて何時そうした助けが欲しい状況になるかも知れないとは思っているけれど、幸いにも今の主治医はどんな疑問にも丁寧に応えてくれる。でも最後には落ち着くところ、その時々の医療従事者のガイドラインのエビデンスレベルに従わざるを得ないことになるだろう。それを受け止める心構え、つまりは自分自身が納得できる死生観を持つこと。何よりも生きている今をより真っ当なものにするために・・・
9月の宿題で改めてもう一度自分と向き合えた気がする。

9月の宿題

2010年09月09日 | 病状経過
8月のドタバタした家族各人各様のイベントも、有難いことにトラブルひとつなく無事に終わって、ホッ・・・とする間もなく、早くも9月、しかも、もう中旬。

アパートから一戸建ての貸家に越したフノ子一家は快適に、ちたまもご機嫌な様子でなにより(^^)/

イッチ子もすっかりオネーサン気分で、9月に入って海の家が片付けに忙しい伊東に海水浴に行ったりしてる。

ぼくとて負けてはいない。暑い日にはスキーの話しをしよう!(笑)と、障害者スキーの仲間と9月早々に飲み会。6時~11時まで居酒屋に居座ってスキー談義。もちろんこんなご時勢だもの景気・政局の話題噴出なれど、議論白熱直前に来年のスキー・スケジュールにチェンジ・アバウト・トーキング。美味しく楽しい酒だったなぁ~~(^_^)v

猛暑とイベント満載の8月のみならず9月になっても飲んだくれたまま定期検診の日を迎えた。運は天に任せる心境(・・・たとえ自制した生活をしてたとしても、その心境は同じだろうと思うけど・・・)

HBV-DNA 先月の採血結果は2.1Logコピー。「底を打ってる」。検出数値下限ということらしい。実数にして126ということになるのだろうか(?)いずれにしても引き続きバラクルードが奏効してHBVせん滅に近い状態という。有難い。もちろん血液・エコー検査も異常なし。有難い有難い。感謝!感謝!!

実は病院に出向く直前まで過去の治療経過やデータを見直していた。不吉、という訳ではないのだけれど、なんか胸さわぎがして・・・
検査結果の説明のあと先生が「ちょっとお願いが・・・」と。「・・・!?」
「『肝癌診療ガイドライン』に対して患者の立場からの意見・感想が欲しいのでアンケートに応じてもらえないでしょうか?」とのこと。「医療者用のガイドラインの抜粋を患者向けに解説してネットで公開してるものを、より患者の立場や疑問に応えられるように改訂しようとしてるのでご協力いただけないでしょうか?」というご依頼。
もちろん、二つ返事でお受けしたけど、そーゆーものがネットにあったとは!?ぼくの勉強不足かも知れないけど・・・(先生、早くおせーてよネ・・・笑)。
帰ってから検索したら、帰りしなドサッともらった資料がそのまんま見つかった。
http://www.jsh.or.jp/medical/liver/

ぼく自身、肝癌治療をうけた患者としての経験と(心情を含めて)また改めて素直に向き合ってみたいと思う。

8月イベント3rd

2010年08月12日 | 病状経過
未熟者だから、何も考えないという境地には至れない。かと言って他のことも考えられず、そのことだけしか考えていないから他のことは忘れられる。
そんな“至福”な心境を得られるのは、唯一スキーだけだった。斜面を見下ろしながら、板をアウトリガーを自分の体をどうコントロールするか?しか考えない。日常のルーチンワークの中で頭をよぎるような雑念が生じる余地がないのがとても嬉しい。

3度目の手術後初のCT検査日が迫るほどに、邪推や迷いといった言いようのない不安が四六時中脳裏をかすめる。
他のすべてが忘れられるスキーのシーズンじゃないし・・・
そんな時に出会えたのがノルディックウォーキングだ。
不安で落ち着かなくなると歩いた。ポールさばきや足の運び、体のバランスはどうだろう?・・・ただただそんなことだけを考えながら歩く。快い疲労感と満足感が邪念を振り払ってくれた。

そして今日、検査に臨んだ。
2本のウォーキングポールは街中じゃ不便で危険なので新しく調達したステッキで行く。余計なことは考えないように、握りや体の上下動・バランスに気を使いながら・・・
おかげで不思議なほど平常心で検査を受けることが出来た。
結果
「造影剤を入れたばかりで白い部分が血管以外に見えませんし、造影剤が満たされた状態で黒く見えるところも・・・ありません」ディスプレーの画像をスクロールしながらAK先生が説明してくれた。「HBV-DNAの結果は今日は出てませんけど、血液検査の数値も安定してますし、もちろんマーカーも正常です。投薬効果が確実に出てると思いますよ。」

思わず先生に抱きつきたいほど(笑)嬉しかった。
とりあえずは、また半年後までは何もなさ気に過ごせるぞ!(^^)v

一生ヒヤヒヤ

2010年07月08日 | 病状経過
・・・うしろめたさって、なんだよ!(笑)

ホントに、ぼくの腹の中はどうなっちまってるんだろう?
「右側は良く見えるんですが、前回切った左側が心臓に近いので見えにくいんですよね」
エコーしながら切断面と心臓の位置関係を丁寧に説明してくれるのだけれど、どうもいまいちピンとこないし、肝臓に覆いかぶさるようになっている胃や心臓の在り様が特に異常でないこと自体が理解できない。
くっきりと輪郭線で描かれた絵を見る感覚でしか内臓を想像することができないのだから仕方がないのかもしれないね。
「その左側・・・前回切った付近がどうなっているのかが一番大事なので、そこを来月のCTで確認するわけです。血液検査結果はまったく動かず、腫瘍マーカーも異常ありません。でも前回もそうでしたけど、数値に出ないから・・・」
ギクッ!
そうなのだ・・・かなり大きくなってた初回こそマーカー値に出たけど、その後は二度とも検査値異常なし・・・。
そう考えると、毎月の採血にドキドキするなんてナンセンス極まりないってことだけど(笑)行きつけの飲み屋の、乳がん手術歴のあるママの「どっちにしても、一生ヒヤヒヤもん」にはかわりはない。「ま、前向きに行きましょーね!」

(-)7,942,651コピー

2010年06月10日 | 病状経過
先月のHBV-DNA検査の結果が出た。
前々回の術前値が4.0で、前回の手術前が6.9。
それがが2.8に下っていた。
抗ウィルス剤「バラクルード」がしっかり働いてくれているようだ。
ポイントは4.1(-)であるが
「この数値は10のべき乗なんですよ。10の6.9乗から2.8乗に落ちたということは4桁分少なくなったっていうことなんです」
バラクルードを始める時にMO医師から聞いた×10の説明はぼくが勘違いしていたようで、改めて調べてみても、3pg/ml≒1,000,000コピー/ml≒6Logコピー/mlだそうだから、Logコピー/ml測定法でAK先生の話しと合致する。
つまりぼくの場合、7,943,282個のウィルスが631個になったということになる。驚きだ。
当然ながら、肝機能もGOT:24、GPT:21、γ-GPT:13、A-FPも3の正常値を今月もキープ(^^)v

ただ、帰ってからデータを見比べてみると・・・6.9Logコピー/mlをマークした日の肝機能値・・・GOT:47H、GPT:29、γ-GPT:16・・・さして変わりがないではないか・・・!?

いずれにしても、「抗ウィルス剤は肝炎症状を抑えて肝硬変などの発がんリスクを減らすため」のものだし、DNAを持つHBVがぼくのDNAにどういうちょっかいを出すかまでは、神さえも(笑)予測不可能ということなのだろう。。。

自然体

2010年05月15日 | 病状経過
血液検査の結果は異常なし。
HBV-DNA検査の採血もしたものの解析に時間が掛かるらしく出なかったけど、肝機能の数値を見る限り(GOT:23、GPT:18、γ-GPT:15)肝炎症状は改善されていているので「特にGPTが良くなっているのでウィルスに(バラクルードが)効いている」のではないかというAK先生の感想。
であるとすれば嬉しいことだ。

自暴自棄でそうしているわけではないことを固く断じて言っておくけど、ぼくは相変わらずタバコを喫い酒も飲んでいる。
以前より控えめにはしてる・・・どの程度で控えたと言えるのかは不明だ(笑)けど・・・先月も今月も検診前日しか休肝していない。
なのに不思議なくらいの改善値。
・・・不思議なのは3回も手術しながらもまだそうしてることだよ、という声も聞こえなくもないけど(笑)・・・ベースはEBMを信奉しつつも、それはあくまでも結果としてのエビデンスであり、生きかたに正解も不正解もないと思う。
自身をコントロールできる範囲でしか自分にできることない。
予測も出来ないほどの自然の猛威に見舞われた時に人はその時々の自分の有り様を受け入れながら自分の生き方を探すしかない。・・・できるだけ自分らしく・・・

エコー検診では「肝臓の手術跡に胃がのっかって癒着している」そうだけど、自覚的な異常はまったくないし「これはどうすることもできない」のであれば思い悩んでも仕方ない。
自分でコントロールできる範囲じゃないんだもん。
悪あがきはやめて生きていこう。。。

慣れて回復

2010年04月19日 | 病状経過
「退院して一ヶ月を過ぎたら急に・・・」
「どうしました?」とエコーのプローブを当てながら先生が目をむく。「・・・調子が良くなって、ひっつき感もなくなりました」
「あ~、それは良かった」と目がゆるむ。「人によっては1ヵ月経ってから不調を訴える方もいるんですよ・・・大丈夫ですね。異常はないです」
GOT:26、GPT:24、γ-GTP:16、その他の検査値も異常なし。

「癒着の状態って、なんらかの処置が必要な時があるんですか?」
「肝切除だと他の臓器との癒着はほぼおこります。防ぎようがないですね。正常肝切除のドナーの方なんかでも癒着のために食べられなくなったり吐いてしまったりという症状が出る方がいます。でも特に何もしなくても自然に改善されるんですよね、不思議に。慣れ、みたいなものなんでしょうかね」

検診後、41年ぶりという4月降雪の寒さもあってだろうか、時折チクチクする痛みを感じた。前回の術後記録を見た。やはり時折「チク痛」と書いてあった。異常ではなさそうだ。「慣れ」という言わば自然治癒の力を信じよう。

DNA複製阻止

2010年03月25日 | 病状経過
オペ前日の手術説明で、病状を述べた後にAK先生はこう続けた。
「前回の手術とその後の治療について、反省点が、二つあります」

①は部分切除であったこと。
「胆管に近い部位だったので大きく取りきれなかったのもあるけれど、肝機能も良かったのでもう少し大きく採るべきだったのかなと」
今回も肝機能は良好なのでかなり大きめに(S2を含めて)切除することは可能とか。
「ただし、前回の手術で胆管がむきだしになっていることも考えられるので無理はしませんが、S3は全領域を取る予定でいます」
無理はしない。安全第一に考えますというAK先生の姿勢は嬉しい。根治治療の手術とはいえ、そこで無理されて死にたくない。(その時々、生かされるだけで有難いのだ)

②は抗ウィルス剤を使用しなかったこと。
「HBV-DNA検査でウィルスの活動がさほど活発ではなさそうだということで、一度は考えた抗ウィルス剤の服用を行わなかったこと」(・・・ぼくが積極的に望まなかったのだが・・・)
今回入院後の同検査では前回手術前の値(4.0)から6.9に上がったいたらしい。これが今回の発がんに関係しているとすれば、この手術後には抗ウィルス剤の服用は必須であろう、ということだった。

①は予定通り無事に終った。
そして②は、突然はじまった。術後ちょうど7日目の消灯時間直前に「寝る前のお薬ですよ~」と看護師さんが届けてくれた。
「・・・?新しい薬?聞いてないですけど・・・もしかして、バラクルード?」
MO先生があわてて病室に駆けつけて来てくれた。
「ごめんなさい。抜糸の時に言い忘れちゃってて・・・抗ウィルス剤を始めたいと思います。」
エンテカビル・バラクルード錠・・・概要は知っているつもりでも医師からの詳しい説明は聞いていなかった。
それから30分ぐらいかな、MO先生の説明を聞く。
・・・
◎ウィルスのDNA転写酵素に働きかけてウィルスの増殖を阻止する薬
◎1日1錠、食間に服用。つまり空腹時・・・食後2時間以上たってから服用し、服用後2時間は食事をしない。
◎飲み始めて途中で止めた場合はウィルスが増えてしまうので継続して服用。薬代は1ヵ月一万円程度。
◎2006年に認可された薬で、この前に使われていたラミブジンという薬より効果があり耐性の危険性もほとんどなく重い副作用もない。副作用と思われる吐き気や下痢などの症例は約5%ほど。
◎バラクルードの服用でHBVが無くなったという症例は多い。
◎HBV-DNA検査の値は1増えれば2になるのではなく×10、つまり一桁増えているということ。今回かなり増えているようなので服用を勧めたい。
・・・
6年前には「C型肝炎にはインターフェロンがありますが、B型肝炎ウィルスに効く薬はありません」と言われた。
今ここでこのような薬が承認され臨床的に用いられていることは非常にラッキー!なことだと思った。
この薬に発がんリスク低減の望みをかけることにした。
まさに三度目の正直となることを願って・・・

2010年3月3日以降、ぼくはいたって「健康的」だ。
バラクルード服用前後2時間食事はしない、となると、就寝前に服用するしかない。つまりは夕食後2時間モノを食わないのだ。
小腹が空いたと寝しなまでポリポリ何か食べていたのが嘘のような生活になったのである。
相変わらず闘病という意識はないけれど、少しは「治療中」なんだという自覚ができてきたような気がしている(笑)。
精神的にもこれは良い!

手術前の禁煙

2010年03月23日 | 病状経過
入院時の看護師問診に、ぼくは素直に「今朝、ここに来る前に一服してきました」と答えた。
その情報は即時に電子カルテに書き込まれる。
「手術するのに入院当日まで喫ってたんですって!信じられな~ぃ」と直接言ってくれる素直な看護師さんがいた。それを聞いてからスタッフステーションの前を通る度に感じる白眼視線(笑)。

その素直なTB看護師が抜糸(今回はホッチキス抜き)時の担当だった。「またぁ~、なんか責められてる目を感じるなぁ~」
「いやいや~、タバコのことなんか言ってないじゃないですかぁ~」とちょいと嫌味っぽく笑う。
それを聞いていたMO医師までが「・・・ぼくも煙草のことは言ってないよ」と笑う。そしてちょっとマジになって
「まぁでも、中途半端に止めなくて良かったかも・・・」
「また、先生!」とTB看護師。
「まぁ止めた方がいいんだけど、吸ってた人が禁煙して一週間目ぐらいが一番痰が出やすい時期なの。そこで手術だときつい。そういった意味で中途半端じゃなくって良かったのかな・・・と。止めるなら一ヶ月前!だよ。」
(こいつは退院したらまた喫うだろうなぁ)と思われていたのか?・・・案の定だが・・・(^_^;)
で、ここも素直に「はい!次回はそうします!!」
「まったくぅ!」とTB看護師に笑われてしまった。