オペ前日の手術説明で、病状を述べた後にAK先生はこう続けた。
「前回の手術とその後の治療について、反省点が、二つあります」
①は部分切除であったこと。
「胆管に近い部位だったので大きく取りきれなかったのもあるけれど、肝機能も良かったのでもう少し大きく採るべきだったのかなと」
今回も肝機能は良好なのでかなり大きめに(S2を含めて)切除することは可能とか。
「ただし、前回の手術で胆管がむきだしになっていることも考えられるので無理はしませんが、S3は全領域を取る予定でいます」
無理はしない。安全第一に考えますというAK先生の姿勢は嬉しい。根治治療の手術とはいえ、そこで無理されて死にたくない。(その時々、生かされるだけで有難いのだ)
②は抗ウィルス剤を使用しなかったこと。
「HBV-DNA検査でウィルスの活動がさほど活発ではなさそうだということで、一度は考えた抗ウィルス剤の服用を行わなかったこと」(・・・ぼくが積極的に望まなかったのだが・・・)
今回入院後の同検査では前回手術前の値(4.0)から6.9に上がったいたらしい。これが今回の発がんに関係しているとすれば、この手術後には抗ウィルス剤の服用は必須であろう、ということだった。
①は予定通り無事に終った。
そして②は、突然はじまった。術後ちょうど7日目の消灯時間直前に「寝る前のお薬ですよ~」と看護師さんが届けてくれた。
「・・・?新しい薬?聞いてないですけど・・・もしかして、バラクルード?」
MO先生があわてて病室に駆けつけて来てくれた。
「ごめんなさい。抜糸の時に言い忘れちゃってて・・・抗ウィルス剤を始めたいと思います。」
エンテカビル・バラクルード錠・・・概要は知っているつもりでも医師からの詳しい説明は聞いていなかった。
それから30分ぐらいかな、MO先生の説明を聞く。
・・・
◎ウィルスのDNA転写酵素に働きかけてウィルスの増殖を阻止する薬
◎1日1錠、食間に服用。つまり空腹時・・・食後2時間以上たってから服用し、服用後2時間は食事をしない。
◎飲み始めて途中で止めた場合はウィルスが増えてしまうので継続して服用。薬代は1ヵ月一万円程度。
◎2006年に認可された薬で、この前に使われていたラミブジンという薬より効果があり耐性の危険性もほとんどなく重い副作用もない。副作用と思われる吐き気や下痢などの症例は約5%ほど。
◎バラクルードの服用でHBVが無くなったという症例は多い。
◎HBV-DNA検査の値は1増えれば2になるのではなく×10、つまり一桁増えているということ。今回かなり増えているようなので服用を勧めたい。
・・・
6年前には「C型肝炎にはインターフェロンがありますが、B型肝炎ウィルスに効く薬はありません」と言われた。
今ここでこのような薬が承認され臨床的に用いられていることは非常にラッキー!なことだと思った。
この薬に発がんリスク低減の望みをかけることにした。
まさに三度目の正直となることを願って・・・
2010年3月3日以降、ぼくはいたって「健康的」だ。
バラクルード服用前後2時間食事はしない、となると、就寝前に服用するしかない。つまりは夕食後2時間モノを食わないのだ。
小腹が空いたと寝しなまでポリポリ何か食べていたのが嘘のような生活になったのである。
相変わらず闘病という意識はないけれど、少しは「治療中」なんだという自覚ができてきたような気がしている(笑)。
精神的にもこれは良い!
「前回の手術とその後の治療について、反省点が、二つあります」
①は部分切除であったこと。
「胆管に近い部位だったので大きく取りきれなかったのもあるけれど、肝機能も良かったのでもう少し大きく採るべきだったのかなと」
今回も肝機能は良好なのでかなり大きめに(S2を含めて)切除することは可能とか。
「ただし、前回の手術で胆管がむきだしになっていることも考えられるので無理はしませんが、S3は全領域を取る予定でいます」
無理はしない。安全第一に考えますというAK先生の姿勢は嬉しい。根治治療の手術とはいえ、そこで無理されて死にたくない。(その時々、生かされるだけで有難いのだ)
②は抗ウィルス剤を使用しなかったこと。
「HBV-DNA検査でウィルスの活動がさほど活発ではなさそうだということで、一度は考えた抗ウィルス剤の服用を行わなかったこと」(・・・ぼくが積極的に望まなかったのだが・・・)
今回入院後の同検査では前回手術前の値(4.0)から6.9に上がったいたらしい。これが今回の発がんに関係しているとすれば、この手術後には抗ウィルス剤の服用は必須であろう、ということだった。
①は予定通り無事に終った。
そして②は、突然はじまった。術後ちょうど7日目の消灯時間直前に「寝る前のお薬ですよ~」と看護師さんが届けてくれた。
「・・・?新しい薬?聞いてないですけど・・・もしかして、バラクルード?」
MO先生があわてて病室に駆けつけて来てくれた。
「ごめんなさい。抜糸の時に言い忘れちゃってて・・・抗ウィルス剤を始めたいと思います。」
エンテカビル・バラクルード錠・・・概要は知っているつもりでも医師からの詳しい説明は聞いていなかった。
それから30分ぐらいかな、MO先生の説明を聞く。
・・・
◎ウィルスのDNA転写酵素に働きかけてウィルスの増殖を阻止する薬
◎1日1錠、食間に服用。つまり空腹時・・・食後2時間以上たってから服用し、服用後2時間は食事をしない。
◎飲み始めて途中で止めた場合はウィルスが増えてしまうので継続して服用。薬代は1ヵ月一万円程度。
◎2006年に認可された薬で、この前に使われていたラミブジンという薬より効果があり耐性の危険性もほとんどなく重い副作用もない。副作用と思われる吐き気や下痢などの症例は約5%ほど。
◎バラクルードの服用でHBVが無くなったという症例は多い。
◎HBV-DNA検査の値は1増えれば2になるのではなく×10、つまり一桁増えているということ。今回かなり増えているようなので服用を勧めたい。
・・・
6年前には「C型肝炎にはインターフェロンがありますが、B型肝炎ウィルスに効く薬はありません」と言われた。
今ここでこのような薬が承認され臨床的に用いられていることは非常にラッキー!なことだと思った。
この薬に発がんリスク低減の望みをかけることにした。
まさに三度目の正直となることを願って・・・
2010年3月3日以降、ぼくはいたって「健康的」だ。
バラクルード服用前後2時間食事はしない、となると、就寝前に服用するしかない。つまりは夕食後2時間モノを食わないのだ。
小腹が空いたと寝しなまでポリポリ何か食べていたのが嘘のような生活になったのである。
相変わらず闘病という意識はないけれど、少しは「治療中」なんだという自覚ができてきたような気がしている(笑)。
精神的にもこれは良い!