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a lively time

ハラハラドキドキ、ワクワクソワソワの毎日。

お薬手帳

2012年05月25日 | 病状経過
軽い風邪の鼻水や咳、発熱ってのは、それは原因じゃなくて結果なんだし、嘔吐や下痢だって身体にある悪いものを出してしまおうという働きなんだから、薬を使って止めようとするのは良くいない。
病気を治す基本は自然治癒力を大切にすることで、自然治癒力の強弱のバランスをとるための医療行為として投薬や切開などが行なわれる、ってのが一番正しい、というか、理想だ!

確かに、薬を飲まないことを徹底して病気を治してしまう人は居るのだから、理想ではなく治癒力向上のためにも必要な心構えだとは思う。でもそれは、あくまでの外から入ってきた病気に対しては、ということ。自分の身体の中から降って湧いてきた病気だと、残念ながらそうはいかない。ケガの痛みとがんの痛みは異質だ。

最新のお薬手帳には、11種類の薬名が記されている。


必須とされる1日の服用量は、頓用を除いて25錠。その全てが消化管を通る。経口剤の定めで、その殆どの薬に下痢・便秘・嘔吐などの副作用がある。下剤にすら同じ副作用があるのだから堪らない。
昨夜、さほどひどい下痢ではなかったが、腹痛がひどくて、楽しみにしていた予定もドタキャンせざるを得なかった(涙)

服薬の主眼はがんの痛みをなくす、軽減すること。
なのにその副作用で、張った腹が痛くなる。いやだから下剤を飲む。その下剤自体が消化管を更に傷める…
3種の胃腸薬の一つを今日からやめてみることにした。
薬の量を出来るだけ少なくして、自然治癒力の残された力に頼ってみよう!

病人の風情

2012年05月18日 | 病状経過
何とはなしに何かしなくては・・・と、ゾワゾワしちゃう副作用もあるというルーラン錠をやめて、ちょこっとは眠れたかな?という状態で、今日は久しぶりの機械搬出日。

早々に起きて準備に張り切る。重たい機械部品などを運んでいたら背中が重たくなってきた。急遽、オキノーム散を飲んでしのごうとしたら、これがとんでもないことで、一気に眠気が!
搬出が終った昼過ぎには、もうどーにもならないほど眠いし、スッキリした便通がないこともあって痛いほどに腹が張る。

たまらず寝床に入る。
昨日届いたレンタルの介護用ベットに真昼間から横になると、うん、まさに病人だ!(笑)

昨夜、恩師のSY先生から電話があった。86歳。先生も膠原病治療のためのステロイドをはじめ、山ほどの薬を飲んでいるという。
“薬を飲んででも、少しでもまともな生活ができれば御の字ですよね”と、お互いの境遇を笑いあった。

でもやっぱ、山と積まれた薬を目の当たりにして、できる限り最小限の種類で済めばなぁ~、とは思う。
不眠、眠気、腹部膨満、便秘、etc・・・副作用対策のための副作用、そのまた対策となると切りがない。
“まとも”の限界(?)を考えなければいけないのかも知れないな。。。

採血検査結果

2012年05月17日 | 病状経過

外科外来では採血検査は毎月だったから、2ヶ月ぶりに聞く結果には、昨夜からドキドキしていた。


「内臓機能に何の問題もないですね、落ち着いています。腫瘍マーカーも上がっていません。胸のレントゲンにも、それと分かるような異常は見当たりませんよ」
“肝S8肝細胞癌再発。多発リンパ節転移の増悪、門脈腫瘍栓~血栓の出現。多発肺転移。”という3月のCT所見が出て以来、一切の治療は受けていない。現状、痛みが強くなっているのを自覚するほどだから、当然のように血液の結果にも現れるのではないかとビクビクしていたけれど、なんちゅうことか!有難くも変化なし!!

自分の身体を自然のままにまかせて辛さを緩和できればいい、という思い。
仕事というしがらみを思い切って断ち切った開き直り。
そして、ぼくに関わってくれる多くの人の温かさを肌に感じて素直に喜べる嬉しさ…
そんな気持ちが、きっときっと、治癒力を高めてくれているんだ!

ホントに実感する。≪時はむなしく過ぎていない≫ (^^)v

快便(^_^)v

2012年05月16日 | 病状経過
これまた薬を替えてから・・・麻薬服用のオーソドックスな副作用としての便秘。。。
便が硬いっていうんじゃなくて、便が下り切れなくてポトンとちっちゃいのが一個落ちる日が続いていた。
NJさんに相談した上で、Dr.SYに下剤を処方してもらった・・・毎食後のガスモチンと寝る前用のセンノサイド錠。
服用2日後の今朝、にわかにその気配……出ましたぁ~大振りのバナナ1本分ぐらい!(笑)

副作用対策ってのは結構難しくて、欠かせない対症薬と様子を見ながら使う薬がある。
便秘の場合は様子を見ながら使わないと、薬に頼ってしまって腸自らの動きを弱めてしまう危険性もあると思っているので、通る効果が確認されたんだから、今後は自己判断で使おう。

快便ついでに快食(笑)
こちらは副作用じゃなくて病態だと思うんだけど、若干の腹の張りがあって以前のようには食べられないけど・・・でも、食欲は落ちてない! だからと言ってムキになって食べないように心掛けるしかないだろう。

あとひとつの快、快眠。
便の悩みは解消する方向はみえたけど、こちらは、リンデロン錠の一件での心理的影響なのか? このところ立て続けの嬉しい涙腺弛緩を感じる機会が多くて、交感神経が優位になっているのか? はたまた、それこそ副作用なのか・・・どうもイマイチすっきりした眠りが得られていない。
明日の診察は、ここらへんの相談をメインにしよう。

犯人はステロイド

2012年05月15日 | 病状経過
薬を替えてからのこと。
寝ようと思って目を閉じると天井がチカチカして、時折目尻から漏れ滲み込んでくる気がする光の中を幻影が動く・・・とても眠れたもんじゃない。
(ありゃ~、麻薬の副作用? ヤベー幻覚か?)
1日目は5時ごろまで眠れず、2日目はレンドルミンで無理矢理寝付いたものの翌朝はフラフラ。3日目も、アルコールが注入されていたのに寝付かれない。
でもって、昨日、早々に緩和ケア外来にSOS発信。NJ看護師が対応してくれた。
「もしかして、ステロイド剤を夜に飲んでません?」
・・・ズバリ!
リンデロンの処方は朝になっていたけどDr.KNが「あの薬は眠くなるので夜にしてください」と診察後に言いに来てくれたのだが、どうやら先生“あの薬”を処方時に「吐き気止めの副作用を予防する薬なので、初回は念のためにオキシコンチンの前、夕方にでも飲んで下さい」と言ったローラン錠と間違えたみたい。

「リンデロンを飲むと活性化するんですよ。目がギラギラになりますよ」
・・・どうりで!目を閉じてもマジでギラギラチカチカなんだもん。「でしょう!?」とNJさんと笑い合う。
なんだ、なんだ、な~んだ・・・よかったぁ~副作用じゃなくって!(笑)

そして昨夜、ギラギラチカチカなし!で、ほっ(^^)v
それにしても、薬って凄い!っていうか、恐ろしいネ。。。

麻薬に移行

2012年05月11日 | 病状経過
油断大敵である。
寒暖の差に負けてしまったらしく一昨日の朝あたりから風邪気味・・・喉が痛く体がだるい・・・やばいな~コレは!と思う気のせいなのか、夜には身体中の痛みが消えなくなってしまった。頓用のトラマールも効果なし。痛みなのか尿意なのか判別できないほどの疲労感を伴って2時間おきぐらいに目が覚める。いままでにない不調。
翌朝、念のために熱を測ろうとした体温計までも不調で、体温計に八つ当たりするほどに不機嫌になってしまっていたけれど、有難いことは、昨日が検診日にだったこと。
いつもこれといった異常もなく不安や疑問を聞いてもらうだけの受診だっただけに、これほどまでの不調感を具体的に訴えることができるのは、それだけでも安心する。

まずは月曜日の骨シンチ検査の結果から・・・「これは明らかにがんの転移とは言い切れないんですが、左肋骨に一ヶ所。もしかしたら古い傷かも知れないですね。それとお尻の骨の左側の骨に一ヶ所あります。これも経過をみないと転移なのかどうかは判別できない程度です」
胸も肩も脚までも痛い状態で、よほどの数の骨転移があるのではないかと思っていただけにほっとする。

さてと、この痛みをどうするか?
風邪気味だということで早めの抗生剤処方。でも風邪の諸症状による痛みだけではないのは確か。ナイキサン&トラマールによって一日中痛み無くすっきりしている日はないことを告げる。疼痛と鈍痛を入れ替わり立ち代り体のどこかに感じながら、これ以上になるとヤバイかな?とトラマールを服用していた。
「痛みはもっとコントロールできますよ。オピオイドに替えてみませんか」
オピオイドとは旧称でいうとモルヒネだ。モルヒネという呼称には悪印象が強いために最近では医療用麻薬の意味でオピオイドと呼ぶ。・・・動けるんなら、痛みなく動けるんなら、ぼくは一切躊躇しません!
オキシコンチンを12時間おきに最小限の5mgからと、頓用にオキノーム散2.5mg、共に麻薬だ。
食欲はあるのにお腹の張りが続く症状には、肝臓の腫れを抑えるためにリンデロン錠0.5mg×4を一日一回、これはご存知ステロイド剤だ。リンデロンVG軟膏は相性良く使っていたけど経口ステロイドは初体験だ。しかもこれも悪印象が強いのだが、それらは医療用麻薬同様に“誤解”であるとするのが最近の医療現場では“常識”だ。特に緩和ケアの観点からすれば、患者にとっていかに楽な生活を可能にするのかが大事だし、当然ながらそのために、効き目と副作用を観察しながら細かい頻度で薬を替えるという作業が欠かせない。他にも今回新たに、初めての麻薬服用による不安や吐き気を予防するためにルーラン錠8mgも処方されたし、常用痛み止めはナイキサンに替えて、8年間相性良く付き合ってきたロキソニンに戻してもらった。
服用薬、ほぼ総入れ替えで山のようだけど ・・・mayuさんのサプリメントの量には負けてるかも?(笑)
次回診察日は一週間後。もちろん、その間の異常にはいつでも対応してもらえる。

今朝はまだちょっとだるさが残っていたけど、一昨日の夜に比べたら良く眠れた。痛みもなく副作用らしき兆候も無し。終日工場で事務仕事も出来たし、夜には、こ一時間立ちっぱなしの、通夜参列という苦行(?)もこともなく出来たぜぃ!(^^)v

余命・・・?

2012年05月07日 | 病状経過
緩和ケアの病院の支援センターで、ぼくの担当をしてくれるAYさんと初めて会った。
SY医院やKMさんからは連絡を入れてもらっているのに、当の本人であるぼくとおかーこが遅ればせながらの面接相談になってしまった。非礼を詫びると「まったく大丈夫ですよ」と、明るく対応してもらった。こ一時間に亘って話しを聞いてくれ、こと細かに説明してもらう。

新事実としては、在宅療養に欠かせない訪問看護は介護保険の認定度による利用可能金額とは別枠になっていて、医療保険の負担割合が適用されるということだった。つまり保険診療になるということ。逆に言えば、認定が支援でも3割負担で利用できるというのだ。
立ち入ったことを、と言いながら「お仕事をやめて3割負担の支出は、いかがですか?」と気遣ってくれたので、例のがん保険の特約の話をして安心してもらった。・・・それにしてもKN先生、即答でしたよ「余命六ヶ月以内」ってのに(笑)
AKさんも笑って「先生方はそんなに深く考えていないんですよ。そもそも余命なんて断定できるわけありませんもん。統計的に山のピークを余命だとしても、裾野から手前の方も先の方もいらっしゃいますからね。とにかく先生も含め私たちは患者さんのためになるように書類を書こうということだけ考えてますので、余命とかも患者さんが思うほど厳しく受け止めていないんですよ」

Dr.AKも余命という言葉を口にしたことは一切なかった“普通どおり動くのが厳しくなるのが…3ヶ月ぐらい”
TTちゃんからもらった手紙に、余命を告げられた人が“予定ではそろそろ一周忌でんねん”とやってきた、というエピソードがあった。さもありなん!と思いたい。

こどもの日から今朝まで、フノ子がちーとたまを連れて遊びに来てくれていた。
ソフトボールの連中が用水端に並べて立ててくれた仰山の鯉のぼりを、ちーとたまと一緒に見に行きながら、TI宅での飲み会に顔をだした。
“スキー行こうね、来年!一緒に行くんだからね、いいね!!”
うん、うん、ありがとう!と思う。
・・・だよな~、3月のラストスキー(?)は、何が面白くてこんなことしてんだろ?と思うほどのホワイトアウト状態だったもんな。
来年、ベストコンディションのスキー場で、滑る、ぞ!!


介護保険申請

2012年04月26日 | 病状経過
疼痛の度合いが一段階アップしたようだ。背中の鈍痛に加え、時には胸、時には腹、時には肩に刺すような痛みを感じる。
「拡散痛ですね~。肝臓から痛みが広がっているようですね」
1日3回服用のナイキサンの他に、頓用の痛み止めとして非麻薬のトラマールが処方された。1日6錠まで併用して飲めるという。疼痛緩和の決め手である医療用麻薬服用の一歩手前の薬だと、Dr.KNは言う。
手強い痛みの極みは骨転移かな?と思い、骨シンチ検査をお願いする。局所治療不可の外科での最終検査はCTだけで骨シンチ検査は一度もしていない。
Dr.KNも同意して連休明け早々に検査予約を入れてくれた。

アフラックに在宅緩和ケア特約が付いていた。
余命6ヵ月以内だと医者が判断し、在宅で緩和ケアを受けるようになると一時金で10万円、1日5千円が支給されるらしい。無収入になるのだから有難い話しだ。
恐る恐る、医師に書いてもらう証明書を出してDr.KNに見てもらう。
即!「大丈夫ですよ。直ぐにでも書けますよ」
確かに、自分で探し求めて緩和ケアを受診したような患者だし、死を恐れないとまで言った患者だよ。でもさぁ~、それにしても、お返事早過ぎません!(笑)

「ただ・・・」と、Dr.KNが追加説明をしてくれた。
ぼくが望む在宅での治療となると訪問看護が欠かせない。地域の診療所の往診は緊急時の訪問治療であって訪問看護とは違う。在宅緩和ケアを受けていると証明するには、日常的な訪問看護を引き受けてくれる事業所との契約が必要になる。これを制度的に担保しているのは介護保険、だというのだ。
・・・介護保険?あの65才以上の人の介護度別認定の?区役所の窓口でいえば「高齢者介護課」だ。
65才未満であっても、治らないと判断された末期がん患者は制度の対象になるという。
加えて「認定に二ヶ月近くかかる場合もあるようですから、症状が悪化する前に申請だけは出しておいた方がいいですよ。診断書の要請はこちらにきますから、今後のことも含めて、その旨を書いておきますから」

その足で、いざという時の往診をお願いしてあったSY医院を訪ねる。
緩和ケア科の病院が、地域診療所としてのSY医院との病診連携を約束してくれたことを伝えながら、身近なケアマネージャーが居ないか相談する。幸い、看護師のS子ちゃんが知っているということで早速紹介してくれた。

Dr.KNを主治医に、地域医療をSY医院、緩和ケア科の病院の担当ケースワーカー、ケアマネージャーはNPO法人のKMさん、ということで、ぼくの在宅医療体制が出来上がった!
KMさんを通して介護保険申請もしてもらった。区役所からの連絡によると面談から一ヶ月ほどで認定を出すという。
支援ではなく介護でないと訪問看護は受けられない、という縛りがあるから、まだ安心はできないし、そもそもぼく自身の病状がいつなんどきどーなるのか?ってのが一番の心配だけど・・・どーなったとしても、チーム構成がとれたのは有難い。

本当にぼくは幸せものだ。みんなに助けられて本当に本当に有難い!

優しさにつつまれて

2012年04月06日 | 病状経過
会社をクローズすることを優先したいので、現時点で抗がん剤治療を選択しないことをDr.AKに伝えた。
効果があるかどうかわからない治療にあてる時間がない、とまで言った。

「動注は門脈の腫瘍には少なからぬ効果はあるはずですが、確かに、リンパや肺には効かない。動注とは別に抗がん剤の点滴なりの全身化学療法が必要でしょうね」
ならばなおのこと、副作用で動けなくなるより、動けるうちにしなければならないことがたくさんある、と応える。
「そうですか。では・・・ぼくはどうしたらいいのかな?」
最初から外科一本で、その都度納得した治療が受けられたことに心から感謝の意を述べる。
「ここ2~3週間でどうこうなるということはないと思うので、連休明けにでも、まだ元気で、動注治療を受けてみようと思ったら、いつでも連絡ください。対応しますから」
ビミョーな言い方だけど(笑)突き放されてはいない。
AK先生にそういわれると心強いです、ありがとうございます。
Dr.AKもニコッと笑って会釈を返してくれた「では、また」

この病院にはもう来ない、来れないかも知れない。
AK先生も多分、そう思っていただろうけど、最後まで優しかった。

本当に、ありがとうございました。。。

安心感

2012年04月03日 | 病状経過
緩和ケア科、初診日。
患者本人だけの意思で受診することは許されない診療科なので、おかーこと共に参上する。
ほぼ予約時間定時に診察室に入る。
「おぉ~!大変こころ強いです。ありがとうございます」
主治医となるDr.KN女史と科長のDr.YM女史の他にも3人のスタッフが笑顔で迎えてくれた。

今までのこと、今のこと、これからのこと・・・
勝手な想いを語り、思いつく疑問にも応えてもらった。
そしてなによりも嬉しかったのは、
ぼくにも家族に言えないほど多くのことを抱え込んでいるであろうおかーこの、
その想いを丁寧に聞いてもらえたこと。

ひと言ひと言に頷いてもらえる安心感で更にぼくは饒舌となり(笑)
診察時間は1時間をこえた。

最後に、足のむくみの有無を触診してもらい・・・まだ大丈夫!
現状の痛みについては、ロキソニンに替わるナイキサンを処方してもらう。
「いつでも電話してもらえれば対応しますからね」

とてもナイスなタイミングで緩和ケア科に受診できた幸運に感謝!

あたふたと発車のベルを鳴らす

2012年04月01日 | 病状経過
二日間、レンドルミンの助けを借りなくては眠れなかったが、昨日は寝られた。
でも、夢をみた。
・・・すべての機械を処分するために業者を打ち合わせをしていたら、工場の片隅に置いてあった古い機械の回転音がする。
ん?あっ・・・親父に言ってなかった!
10年前と同じ作業着姿で親父が機械を動かしているのが一瞬見えて、目が覚めた・・・

3月29日
T大病院での実質的な検診の、最後日となる。
分子標的薬ソラフェニブは、残念ながらぼくには何の効果も示してくれなかった。

Impression:
肝S8肝細胞癌再発。
多発リンパ節転移の増悪、門脈腫瘍栓~血栓の出現。
多発肺転移。

おかーこと共に、言葉なくCTの検査結果を聞いた。

「私は外科医なので徹底抗戦の立場から言うと、喫緊の門脈腫瘍に対する治療としては、インターフェロンと5FUの動注法があります。ここではやっていないので希望であれば直ぐにでも紹介状は書きますし、今ここで予約をとることも可能ですよ」
保険診療でもないしB型には効果がないとされるIFNと、ぼくが生まれた頃からある抗がん剤を使った治療など・・・残された時間は「3ヶ月」だというのに、今更!
思わず苦笑してしまう。
「どうするかはポリシーの問題ですからね」
ぼくも、Dr.AKの立場上のポリシーを考えて頭ごなしの拒絶は避けた。
「緩和ケアの先生とも相談してみてください」

3月30日
メインの得意先に出向く。
事情を説明し、早々に機械を片付けるので4月からの発注に応じられない旨を話す。
あまりにも元気に、堂々と話したもんだから(笑)
購買課長は「信じなれない!」と言いながら社長に取り次いでくれた。
たまたま先月、外注先の社長が肝臓がんで亡くなったとか。昨年6月に肝がんとわかり、途端にげっそりと痩せてあっという間だったという。
そんなことがあったせいか、去年の暮れの入院前に病気のことを伝えてあったせいか、はたまた、この不景気というタイミングからか、それこそ今日の明日という突然の申し出にも関わらず善処してもらえることになった。

その足で、KI工機に立ち寄り、機械の売却など一切を一括して取り仕切ってもらいたいと頼む。
ぼくより一回り以上も上のKIさん自身、10数年前に大腸がん手術をし、この前日に大腸内視鏡でポリープを切除したばかりだというのに二つ返事で引き受けてくれた。
親父の時代から知る、ながら40年来の付き合いを続けてきた信頼できる人に改めて感謝する。

実務的にはまだまだなんやかやあるだろうけど、会社清算への方向は決まった。

3月31日
昨年5月のリンパ転移手術の前にセカンドオピニオンを得たSY医院に行く。
緩和ケア科を受診する前にどうしてもお願いしたいことがあった。
在宅で死ぬ時の看取りだ。
病院で、管につながれて死にたくない想いを話す。
・・・一旦つないだチューブは抜いたら殺人になってしまうから抜くことが許されない。
・・・回復できっこない水分や栄養補給の点滴すらも受けるつもりはない。
・・・幸いにも緩和ケア科では心肺蘇生は行なわないということが明記されているけれど、その他一切の延命措置もお断りしたい。
と、なると、入院はさせてもらえない、だろう…?
「多分・・・」とSY先生。そして「分かりました」と言ってもらえた。
「緩和ケア科の先生に、在宅診療は当院がする旨お伝えしていいですよ」

よーし!
どこまで走るのか、いつまで走り続けるのわからない、止まらない汽車の発車ベルを押したぜ!
あ~忙しい忙しい。忙しくなるぞ~!
ガンバ!ガンバ!気合だ!気合だ!気合だ!

ほんとはこんな記録書いてるひまねぇか!?
う~ん、でもなぁ~、なんて~の、ナルシスト?自己陶酔癖?だもんな~(笑)
最期まで、ええ格好しいで、特急列車の旅の記録だぁ~ぃ(^^)/~~~

鎮痛剤

2012年03月17日 | 病状経過
「今のところ一日2回ですか~?う~ん、でもコレはあるにこしたことないので、次の診察までの三週間分、一日3回ということで出しておきますよ」
先週の診察でDr.AK処方のロキソニン・・・本当に3日前から朝昼晩になってしまった。

プールで歩き出してからは、季節の変わり目の腰痛に必須だったロキソニンを使わずにすんでいた。
去年5月の手術前に休んでから、ながら1年…スキーに行っても有酸素運動不足による心肺活動の低下を実感するくらい、週一でたった1時間弱でもアクアウォーキングは効いていたんだなと思う。

この腰痛が以前の腰痛と同じ腰痛なのか?は、分からない。
「コレが効かなくなったらモルヒネとかありますから大丈夫ですよ」
なんてことも言われてるし・・・それにしても、
なにが大丈夫やねん!(~o~)

どっちにしても痛みは気分を滅入らせる。弱気になる。
鎮痛剤で少しでも楽にしてもらって・・・…気合だ!気合だ!!気合だ!!!

でも考えてしまうのです。

2012年03月10日 | 病状経過
前夜祭も欠だったマー太郎から、プレゼントと一緒にもらったメッセージカード。
「やりたいようにやるのがいいですね」

多分、今月中に、Dr.AKから同じ言葉を聞くことになる気がする。

ぼくの血液検査結果を見て末期がんの患者だと診断できる医者は、世界中探しても、多分、一人もいないだろう。腫瘍マーカーを含め内臓・骨髄機能の異常値を示す数字は全くないのだから…
でも現実は、リンパ管にそのキャパを超えるがん細胞が蠢いている。
多分、ソレフェニブの効果も期待できないだろう。何せ推奨服用量の1/4しか入れていないのだから・・・推奨は800mg/日で、副作用に耐えられなかったら400mg/日、それで無理だったら400mg/日を一日おき、それでもダメならやめろ、というのが服用基準。
「400mg/日を一日おきより、200mg/日の方がいいと思いますよ」
Dr.AKの、それを知った上での処方に同意して続けているけど、以前のような辛い副作用はない。
△指先に若干の痺れ感△血圧の上昇も130止まり△頭皮の湿疹も気にならないほど△足裏の皮がむけるが痛みはない・・・2週間以上服用していて、今のところ悪化する気配はない。
ただ、疲労感は否めない。
でも多分、これは薬のせいじゃないだろう。

「がん細胞の増殖は、その直径では大したことなく見えても体積が倍々に増えていきますから」
増えだしたらどんどんデカくなるという怖ろしい話しだ。
この疲労感は、棲家を広げようとしているがん細胞が引き起こす背中の痛みと、そう思い込んでいる自分の気持ちのせいかも知れない。多分。

「リンパ行性転移ですから・・・」と、Dr.AKも言葉をにごす。
やがて血行性転移を引き起こすのは必至なのだが、問題は増殖速度だ。
その判定は、今月中に下るだろう。多分。
多分、多分、多分・・・

自分の体の中で何が起きているのか分からない不安に加えて
多分、多分・・・という無駄な想像力を払拭できたらどんなに楽だろう!
あ~~、スキーに行きたい!(笑)

ちょっとでもいいから、
考えるのをやめてごらん。
ずっと幸せになれるよ
(エンリケ・バリオス@真山知幸『不安な心をしずめる名言』)

興味喪失?

2012年02月24日 | 病状経過
人間だもの、不機嫌な時があって当然でしょう。
そしてその不機嫌のもとは「本音」とのギャップじゃないかな?、ほとんどの場合。だから、不機嫌になることがあったほうがいい。自分の本音に気付くし、他人の不機嫌から本音を知ることが出来るメリットもある。

Dr.AKが、めずらしくご機嫌斜めだった。
言うことがくどいし一方的だ。

血液検査の結果はどうでしたか?
「治療して(薬を飲んで)いないから異常値はでてませんよ。どうします、また始めますか?」
そうですね。かなりキレイになりまんしたし・・・
「えーと、前回が・・・」
2錠だったので、1錠にして・・・
「1日1錠ということで明日から始めてください」
前回気になったのが血圧なんですが、普段は低血圧気味なのに130~135に上がったんですが・・・
「毛細血管に作用しますから上がることが考えられます。上がります」
上がった場合はどの程度で注意が必要なんでしょうか?
「140とかになったら循環器科で診てもらうことになりますね」
その場合は服用を中断した方がいいですか?
「毛細血管に作用しますから当然上がるんですよ、だから循環器科で診てもらいながら続けるということで、どうしても心配だったらその時は連絡してください」
自己判断で止めるのは今まで通り皮膚症状とか痛みとかの時だけと考えてていいですか?
「う~ん、でもこれでまた同じようになるともう続けられないですねぇ。当初の1/4の量ですからね、薬が効くかどうかも分からないですから」
最悪、2日に1錠とか・・・
「そうなると効果があるかどうか。落ち着いたらCTで診てみますけど・・・」
・・・コノ辺が本音だろうか?

そうなると治療を中断せざるを得ないとして、以前お話しした緩和ケアの病院への紹介状なんですが・・・
「書きますよ、何時でも。日にちが分かればそれまでに」
初診予約は4月3日なんですが、検査画像とかもということなので何時頃お願いすれば…
「それじゃ来月CT撮りましょう。最新画像を付けろとか言われるかも知れないし・・・えーと、来月、来月…来月は、ネクサバールを明日から始めてもらって2週間後に経過を見せに来てもらって・・・月末頃CTですかね・・・あ~、でもコレ(画像)を渡さなくちゃならないからCTを撮った後にもう一度来てもらうようになりますかね。いいですか?」
・・・ホント、いつものDr.AKと違って段取り悪いな~。でも、ぼくにとっては緩和ケア科への紹介状は大事。
えぇ、もちろん大丈夫です。

ん?もしかして・・・
ご機嫌が悪かっただけじゃなくて、外科的治療を離れて緩和ケアに流れていく患者に興味喪失したのかな?

まぁ、どっちだっていいや。
1/4減量再開しての経緯と来月のCTの結果如何で、きっぱりと転院を決断せにゃならんかも知れないし・・・

満を持す

2012年02月18日 | 病状経過
人間は本当に自分のしたいことをやっているときに潜在的
可能性を開花させ、最大のパフォーマンスをすることができる
( 内田樹@毎日新聞2/17夕刊 )

それは身体的な潜在能力にのみハイパフォーマンスをもたらすだけではなさそうだ。

人間の身体は、骨や筋肉、内臓など
どこがどう動いているかわからない「巨大ミステリーゾーン」
( 同 )

そのミステリーゾーンを形作る細胞や血球にも、そして当然ながらそれを統括する脳をもより良い状態にするということなのだろう。

ネクサバール服用を中断すれば副作用の症状は3週間ほどで治まる。硬くなった手や足の指の皮はむけ発疹もゆっくりと引いていく。
それが、今回は劇的に改善した。
2日間のスキーと温泉「自分のしたいこと」効果だろうか!?
出かける前には皮むけの際を丁寧にハサミで切らないと引っ掛かってしまうほどベロベロしていたのに、帰ってきた今はつるんつるんだ。え?どこがどーなっていたわけ?と思うほどキレイになっているものだから、前回3週間後に服用再開した時のような副作用に対する怖れや不安すら消えている。
来週の診察前に再開しちゃおうか?なんて考えちゃうほどだ。
・・・来月のスキーの予定からして早いほうがいいな。
・・・いやいや邪念はいけません!本末転倒だぜ(笑)

「できるだけ長期間飲む」ことを可能にすることだ。
まだ、皮むけの白斑はあるし硬化したゴワゴワも残っている。
痒みは少なくなったけど頭皮の発疹は消えていない。
発疹が寄った膝頭はまだ赤い。
副作用の発現を遅らせて服用期間を長くするためにも
もう少しここは様子をみることにしよう。
一週間後に満を持して再開!かな?