~南知多キャリア・ビレッジ通信~

愛知県知多半島の南端、南知多町。若者の就労支援と南知多の活性化をコラボしていきます。合宿型若者自立プログラムやってます!

寮生との会話

2009-02-11 10:52:35 | 若者自立塾
キャリア・ビレッジには、自立塾修了後に自宅に戻らず、
寮生として滞在を続ける人が時々います。
寮生になる条件は、寮費を原則自分で稼ぐこと。
近隣でアルバイトをしながら、もう少し長期的な展望を
持つための時間を確保するというような仕組みです。
塾生期間は自己負担金といっても当然本人が負担できる状況
ではないので、「自立準備」ということを、経済的にはまだ
家族に頼りながら進めていく形式ですが、寮生というのは、
家、親からの経済的な自立のステップという位置づけでも
あります。別に、家に戻って働いて、お金を家に入れるという
流れが取れればそれでいいのですが、そう上手く進まない場合も
結構発生しますので、フォロー措置として設けています。

そんな感じで、現在2名の寮生がいます。
1人はホテルのフロント業務でアルバイト。
働き振りが認められ、もうすぐ契約社員に格上げです。
もう一人は別のホテルで厨房業務のアルバイト。
昔、飲食店でわりと長くアルバイトをした経験もあり、
料理長には「即戦力、助かってるよ。」と言っていただけています。

今朝、即戦力君27歳と朝食を取りながらの会話。

「今度、親たちに聴いてほしい私たちの生の声、というテーマの
パネルディスカッションを他のNPOさんが実施するけど、
どう?パネラーやってみる気ある?」
「いやあ、別に親に何か言いたいということは特にないですよ。
 昔は、親や周囲に対して不満を感じることもありましたが、
 ふと、そんなこと考え続けていても、自分がいい方向には
 進んでいかないと感じるようになって、そういう捉え方は
 しないようになりました。確かに、今もまだアルバイトで、
 特に現状に満足できているわけではないですが、それを
 他人のせいにする気はないし、上手くいかないときに、
 いつも他人のせいにしてしまうような人間にはなりたくないです。」

彼の言うことに、とても感心しました。
被害者意識、やらされ感、やってもらえない感、
分かってもらえない感、これらは、心に苦痛をもたらす
大きな要素です。
同じ出来事でも、人によって受け止め方が違うのですが、
受け止め方で、幸せにも不幸にもなるものです。

一方で、親の影響は間違いなく大きく、
考え方が幸せな方向に持って行けない思考をもつ人の中に
ある意味では、親の影響によりそういう思考パターンが
形成されてしまったのだと感じるケースを多数見てきました。
ですが、その思考パターンに踏みとどまれば、
自分が不幸になると気付くことと同時に、
一人の「意思を持った存在」として、
思考パターンを書き換える努力が可能なのも事実です。
自分ひとりでそれができない場合や、親の影響下では
上手く変化させられない場合も多々あることです。
そういう意味では、親から離れて、環境を変えることは
非常に有効だと思います。

塾は親から離れて自分を見つめるのに格好の環境。

もうすぐ春です。

新たなスタートを切る意思を持って、ここに来てくれる人、
待ってますよ。

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