ブルゴーニュにうってつけの日/ANGEL'S SHARE

世の中にワインと称するお酒は数あれど
やっぱりブルゴーニュに勝る銘醸地は無しと
思うワイン日記

『TAKESHIS’』

2005年11月05日 | Weblog
作った当人が糞みたいな映画といった作品。そういう発言をすると言う事は自信がある裏返しということだろうと理解。中盤がすこし冗長だがくすくす笑えるところが満載で結構面白かった。映画の出来としてイマイチだろうがたけしの映画はみんな似たようなもの。編集を別の人間がやると全体が引き締まって作品のクオリティが上ると思う。素材やアイデア、役者陣はユニークだから惜しい。昔、コッポラの地獄の黙示録の評価がイマイチなのを聞いてクロサワが俺に編集させたら良くなるといったとか、映画にとって編集と言う行為はとても比重が大きいことをこの映画みて思った。内容はたけしの自殺願望をモチーフにした感じ。思いつきやイメージを繋げて撮っているので中身がどうこういうのはナンセンス。でもビートたけしを知らないKITANO FILMファンの外人はこの映画みてどう思うのだろうか?あとで気がついたが今回もキタノ映画で御馴染みの役者陣勢ぞろいだが軍団の人間がひとりも出ていなかったんじゃないだろうか?ビートきよしは意外といい役貰っていた。岸本加世子とも長いコンビだなぁ。刑事ヨロシクなんてお笑いドラマの事思い出しながら観てた。一番感心したのは美輪明宏が自身の代表曲でながらくTVでは放送禁止だった『ヨイトマケの唄』を歌う場面、背景が切り替わって内山と松村が芋虫を三角に組んだ櫓に吊るしてドッカンドッカンしている映像が映るがこの場面の意味を判る聴衆が何人いるのだろうか?北野武のセンスがキラリと光る映像だ。この木で組んだ地ならし用の櫓が即ちヨイトマケという道具のこと、ヨイトマケの唄はこれに従事する土方の人達を称える唄、足立区のペンキ屋の息子生まれたクウォーターとしてのタケシがいろんな意味を込めたショットだと思った。
ビートたけしの刑事ヨロシク
ヨイトマケの唄/いとしの銀巴里/人の気も知らないで