或る双子座の日々

這是一個雙子座的生活日記。
つれづれなるままに

ちょっとカタイ話ですが

2006年05月01日 | ハンガリー(日常)
チェルノブイリ原発事故から20年ということで。

日本人は原爆の恐ろしさについて、割と小さい頃から漫画・アニメ・
教科書やドラマ・映画でと様々な形で詳細について見聞きしているので
いったん放射能で汚染された農地を再生するなんて話を聞くと驚くと
思うのですが・・・。

クローズアップ現代で事故から20年の周辺取材を見て知ったのです。
途中で専門家が「ほんとうに農地再生なんて考えられるのは少なくとも
事故後60年くらいたたないとムリだろう」といった主旨の発言をして
いたけれど恐ろしかった。

農地再生を国家プロジェクトとしてベラルーシで、汚染地区へ報酬を
弾むと農民を呼び戻し住まわせて作物を作らせているという。まず汚染
された土地には作物を植えるとセシウムという放射能物質を吸い込んで
しまうため、それより先に吸収されるカリウムを農地に大量散布。その後で
植付けをすればセシウムの吸収を少なくすることができる。収穫物は牛に
食べさせる。牛から採れた牛乳は既に国の安全基準に近いところまでこぎ
つけ、そこで働く人たちの身体に放射能の影響がおきないのか、本当に
安全といえるのかなど問題は山積みなのに政府は気を良くしているとか。

やはりNHKのニュースの時論・公論という解説によれば、日本の場合、
外部被爆(爆弾という形)だったのに比べ、チェルノブイリのは内部被爆
(汚染された食物の摂取によって少しずつ進む)であり、甲状腺がんや
白血病といった汚染地区の住民に多い病気との因果関係も医学的に良く
分かっていないそうだ。チェルノブイリ事故の被害者として計上する死者
を判定する基準もなく、発表される数字は推定値に過ぎないとか。

いずれにしても目に見えない放射能の怖さを肌身に染みて分かっていない
のだなぁと思わずにはいられなかった。そうはいっても、日本でも原発は
増えるばかり。最後に残った物質を始末する方法が見つかっていないのに
燃料として使い、地下に埋めてよしとし地域住民には安全だと言っている
わけで。他国の農地再生プロジェクトを笑うことは出来ないのかなぁ。

地球に生命に害の無い夢のようなエネルギーが見つかればいいのに・・・
と思った今日この頃なのでした。


コメント
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