前回見た第2ラウンドは、メンバーの力量差で、何となく勝ったと言うのが、普通の印象でしょうが、ハ戦略の検証と言う今回のテーマから見ると、ご紹介の時はあまりにも当たり前で軽視していた「高い台の競り合い」が浮き彫りになります。
➡ブリッジのエスプリ(70) チーム戦の戦略⑶ 高い台の競り合い(2022/8/9)
😃 要するに双方のコントラクトが近いと思ったらビッドし、どちらかが明らかに落ちるときだけディフェンスせよ。[朱字 五S]
これは蓋し「名言」だった。実に分かりやすい。この心得の理性的な、(つまり論理的な)、帰結は、相手の4Mに対して、ダウン覚悟のサクリファイスは、金輪際、してはならぬと言うこと。
今回のBD 14は、-6IMPで済んではいるが、正しくこのようなサクリファイスの典型で、確実に損をする。もしも相手、他のボードでがほぼイージーメイクのゲームを落としたりしなかったら負けかねなかった。
前に書いたか筆を抑えたか知らず、今期のXチームの無残な成績の主因はこのパターンのサクリファイスだったと見られる。
それにしても、数学以前の算数で分かる損得なのに、何故これが繰り返されるのかは不思議です。正気だと言う前提で考えられるとすれば
- ブリッジ人生で忘れられない成功体験が有る。
- それは多くはマッチポイントだったのでは無かろうか。
- 算数的に当たり前と言っても、その理論的検証は或る程度LoTTに頼る。LoTTを信用しなければ、話が始まらぬ。(但しハミルトンの著者はLoTTに言及して居ない。)
なお、高い台でLoTTの的中率が下がるのは事実だが、私見ではそれはTTが19以上の場合で有って、18まではせいぜい1トリックしか外れない(1トリック差の範囲では78%当たると言う説がある)。Xチームの今期の自殺的サクリファイスは、私の認識ではむしろ18以下で行われている。
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