サンデーたかひろ

絵描き・ながさわたかひろの制作実況 “from Machida, Tokyo”

不思議の国のカーライ、製版終了

2007年09月09日 | Dusan Kallay
「カーライに褒められたくて」製版終了です。
これと「ちてしゃん」で、『不思議の国のカーライ』二部作、その版は出来上がりました。

今回の作品も、当然カーライ氏にお渡しすることで完成となります。
まだまだ、道のりは長い…
カーライさんは銅版画も生業にしているので、作品を見る目はもちろん、アルチザンとしての見方も併せ持っているはず。
「ジャパニーズは刷りが甘いねー」
なんて言われてしまっては大変ですから、本刷りにはしっかり時間をかけようと思いました。
そこで始めた素材研究…

色んなメーカーが色んなインクを出しています。
黒と言っても、赤口と青口では刷り上がりの表情が違いますし、いや、そんなことより、
それよりなにより、使用されている顔料やワニス、その混合率の違いによって、その都度そのインクに合った刷り方をしなければならない…
って? うっそ~
恥ずかしながら、今更このことに気づきました。

インクなんてどれもいっしょと思ってた。問題は製版ですよって。
…間違い。
インクを替えてみて刷り上がりがマズいと「このインク、ダメだなぁ」なんて言ってたものですが、それはオレの方が拙かったんだね。
版画は、特に敢えて「版画家」を名乗る者にとって、何より大切にすべきは「技術」とその「行程」なのかもしれません。
試行錯誤の中、そんなことを考えた一週間でした。
こりゃ奥が深い…

この事は、もう少し結論めいたものが出たら、また報告します。
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