紙一重

彼は、最近、帰りが遅い。

相変わらず、仕事を休んだという話は聞かない。

体は大丈夫なの？

そしたら、

以前、彼に言われたことがある。

心配は、毒ガス。なんだって。

わからないような、わかるような、面白いことを言う人。

それからは、心配しても無駄。意味がないよ。と思うようにしてきたの。

でも、心配な時だけじゃなく、

私の頭の中は、常に彼のことで一杯で、

LINEを待っていたり、

彼が今、何をしてるのか、想像したりして、1日を過ごしているような気がする。

そんなに脳の中に蔓延り過ぎるのは、時間をうまく使えていない証拠だよ。

それは、紙一重。俺は、そっちが心配。

彼が言う通り、

私は、自分で察している。

時間の使い方が下手ってことを。

もっと、夢中になるようなことに、時間を費やすとか、

もっと、自分を高めるために、時間を使うとか、

何かできないものかと。心のどこかで思ってる。

ほんと、痛いところを突いてくる。

でも、私にも、忘れてるときだってあるよ。

彼は、それを聞いて、安心したように言った。

それでいいんだよ。忘れていいの。

私も、わかってる。

この先、彼の存在が、普通になるかもしれない。

少しづつ、忘れる時間が増えて行くかもしれない。

そうやって、きっと、慣れてくると思うの。

悲しいかな…

長続きをゴールに設定したら、それぐらいがちょうどいいかもね。

LINEを切った後、

私は、とても寂しかった。

けさ、目が覚めたら、彼からのLINEは無かった。

夕べ、遅かったからなのか？

それとも…？

これから、少しづつ距離をおくべきなのか？

自問自答する。

そんな時、いつも通りのメッセージが来た。

おはよう。寝坊した。って、、、

嬉しかった。

いつもの彼が、そこにいた。

今は今。

無理にそうなる必要などなく、

自然にそうなるものなんだ。

寂しいと感じている間は、この状態を続けてもいい？