Everyday I have the BLUES

10代の頃はハードロックに夢中だったのに、最近はブルースが心地いい。。。

マイロックンロールブルース5

2006-06-03 13:24:03 | Weblog
今日は夜から予定があるが、
それまでは久しぶりに一人の時間。

朝からギターを片手に、色々な音楽を聴きあさる。

1曲、めちゃめちゃいい曲を見つけた。
とある知人のオリジナル曲で、
『ブルージーンズ』というタイトルのバラード。
メロディとギターの旋律が美しくて、歌詞がまたいい。

数十行の言葉で切り取られた幾つかの情景。
その一つ一つが、音のリズムに乗せられて
鮮やかさを増し、動き出す。

“すり切れたブルージーンズ”
“ブルーズも 酒も”
“お前がいなけりゃ 意味もない”

というフレーズに、
泣きそうなぐらい、心がゆさぶられた。

その瞬間、
俺の頭の中で、物語が、動き始めた。
情景が次々に切り替わって、
男と女が会話をして、
一つの映画のように連なっていく。

久しぶりの感触にドキドキした。
頭の中で流れ続ける情景を書き留めれば、
小説が一遍、出来上がる。

そういうテンションだ。

久しくこのモードが入らなかったのに、いきなりきた。
感性がちょっとずつ戻ってきたのかな。

この間、作家の友人に「書きたい」と言ったら、
やや間があって「書きたいことがあるん?」と聞かれた。
素敵な質問だなと思って、うれしくなった。

この間、宮本輝さんの
『命の器』というエッセイの中で、

“私は、私を信じなければ、
ただの一行も書けないことを知ったのである”

という言葉に触れた。
また、同書で、礒永秀雄さんの言葉も紹介されていた。

“「ただいま臨終!」”
“この厳しい覚悟に耐えられずして”
“どこににんげんの勝負があるか”

これらの言葉を受けて、
体の中で何かが動くのを感じてしまう。

やれやれ、また、ふらふらになってしまうのだろうなと
重いを抱きながら、ペンをにぎる。
俺、書きたいことがあるんです。

“「ただいま臨終!」”の言葉にも耐えてやる。

“ブルーズも 酒も”
“お前がいなけりゃ 意味もない”
と言える相手、言ってくれる相手を見つけたからには。