バスシェルターの明かりの下で

夢を忘れたちっぽけなバス会社のちっぽけな元バス運転士の最初で最後のチャレンジ・・。

テクノロジーを否定はせぇへん…

2005年03月30日 | バス再生
ウチの高速バスも4月からETCっちゅう文明の利器が使えますぅ。ゲートではいつも他社のバスに嫉妬しててんけど、これからはスススィーっとや!ごっつう気持ちええんやろなぁ!せやけど、料金所の吉川さんと会話ができひんようになるのが淋しいわぁー。いつもボクらを見るとピースしてくるおっちゃんねんけど、実はあれはピースとちごて、路線バスの料金区分番号の「2」やってんて(笑)テクノロジーって人間関係を希薄にしてまうよなぁ…ボクにとって料金所での一旦停止は癒しやったんかもしれへん…バス再生にもこんな事が大切なんかもなぁ…

いてまえ、試乗!名鉄基幹バス!隊長といっしょ!久保野さんは美人だった。

2005年03月28日 | いてまえ、レポート!
隊長と名鉄の基幹バスに乗ったときの話ですぅ。
そのバスは、久保野智恵理さんっちゅう女性の運転士さんでした。
久保野さんと会話を交わしたわけでもないのに、何となく人柄が伝わってくるんですわ。
何でやぁって考えてたら、隊長が・・

「おい、お客様が降りられるときを見てみろ!」
「はい」
「微笑んでるぞ!」

そうなんですわ。微笑んでるんですわ。しかも、さりげなくお客様の方を見ながら。
お客様の方・・つまり、一連の運賃収受という作業の中で、運賃箱を見て、お客様の顔っちゅうか、目っちゅうか、なんしか、一旦、顔を上げるっちゅう動作が入ってるんです。ちゅうことは、視線の流れ自体が、より自然なお辞儀を生み出している・・ような感覚ねん。
そこに、あの笑顔でしょ・・。ボクは200円以上のものをもうたような感覚になりました。

やがて、終点(三軒家BS)に到着。降りて反対側のバス停で名古屋駅方面のバスを待つこと7~8分。名鉄バスセンター行きが到着・・。

プシューッ[お待たせしました、名鉄バスセンター行きです]
なんと、また、久保野さんじゃないですか・・・。ほとんど着発やんけ・・・。

乗り込んで、今度は乗降口側最前列の一人掛け(オタク席)に座ってんけど・・そこで・・

「・・バスをお間違いでしたか?」と久保野さん。
「いいえ、そういうわけではありません。すいません」

おいおい、覚えてはるでぇ・・。すげーっ!

「おい、また、オマエにやけてるぞ!」
「いやぁ、感動ですわ。何で『お間違いでしたか』って聞きはったんですかねぇ」
「う~ん、何でだろうな」
「これは、バスセンターに着いたらいろいろと聞かなあきませんねぇ」
「いろいろって何を聞くつもりザンス?」
「何でバスの運転士になったか、その前の仕事は何をしてたか、結婚してるか・・」
「なんで、未婚か既婚かが関係あるザンス?やっぱ、オマエ危ないぞ!」
「ちゃいますやん、彼女が母親か否かが知りたいんですやん。子どもがいることが仕事への取り組み方を変える事があるんかなぁと思て・・。」
「うん、なるほど、それなら理解できるザンス」

久保野さんから帰ってきた答え・・

「誇りとまではいきませんが、運転が好きなんです。私は運転しかできませんから・・」
「せっかくお乗りいただいたお客様ですから、気持ちよくお降りいただきたいですから・・」
「発車時は、その時々の状況を注意して案内してます」

前の職業と未婚か既婚かはプライベートことやし、書かへんでぇ!

ほんまに、素晴らしい運転士さんだった。
女性の運転士さんは各地で評判がいい。でも、そのわけは彼女たちが[女性]であるからではなく、バスの運転士という仕事に誇りと自信を持って取り組んでおられるからだと思うし、それ以前に楽しんでいるからなのかも知れない。そう感じました。

「今日のビールはめちゃウマですねぇ、隊長!」
「やっぱ、久保野さん様様だな!」
「確かに、彼女の素晴らしい接遇がこのビールをさらに美味くしてくれてますよねぇ」
「いや~、本当にキレイな人だったなぁ・・・」
「隊長、ちょっとテーマがずれてません?」
「うるさい、オレにはこういうことも重要なんだ!」
「すいません・・・」

ありがとうございました、久保野さん!





感動したでぇ、春ちゃん!

2005年03月26日 | バス再生
今、後輩の運転士とバスの中で話しててんけど、ウチの高速バスのテーブルのドリンクホルダーを見て一言…

「確かにこのホルダーは壊れやすいけど、こんな修理のやり方じゃ、お客さんも大切に扱おうとは思わないですよね」と。

この時TDLの敷地内にはゴミが落ちてないっちゅう、あの有名な話を思い出しました。

つまり、その空間に身を置くお客さまにもその空間を演出する大切なキャストであって頂くためにボクらがやるべきことってこんな身近にあんねんなぁーちゅう事ですよね。

素晴らしい後輩です。

いてまえ、試乗!生活バス四日市!隊長といっしょ!

2005年03月24日 | いてまえ、レポート!
乗ったで、乗ったでぇ!コミュニティバスの雄、生活バス四日市!
雨のそぼ降る中、折り返し地点の霞ヶ浦駅(名鉄)に着いたのはいいが、次のバスまで1時間半くらいあるちゅう状況・・。

「隊長、どないしますぅ?」
「うん、仕方がないからバスを追っかけよう。」
「ほんまですか?この雨ですよ、隊長・・」
「当然ザンス、我々は何をしにココにきたんだぁ?」
「コミュニティバスの成功例を肌で感じに・・」
「じゃぁ、答えはひとつだろ!」
「あるこ~、あるこ~ボクらは元気~・・・」ぴちゃ、ぴちゃ。
「・・・相変わらず、あいつは単純ザンス」

「だいぶ、歩きましたねぇ、隊長」
「この辺で・・待つかぁ」
「何を言うてはりますのん!まだ、まだ、前進しなあきません!」
「・・・」
「あっ、隊長、コンビニが見えますよ。おおっ、おまけに近くにバス停が!」
「よくやった、そこまで行くザンス」
「ラジャ!そう言えば以前隊長が言うてはりましたよね、コンビニがバス停になるって!シェルター作るには、ウン百万もかかってまうし、容易じゃない。ほな、人の集まるオアシス的存在のコンビニをバス停にしてまえばいいって!そういう発想がごっつう好きですわぁ!」
「おお、よく覚えているな!」
「そんなん当然ですやん、隊長を尊敬してますからボク。」
「オマエ、コンビニでホットコーヒー飲みたいやろ・・」
「なんで、わかるんですか?さすが、隊員思いの隊長やぁ!」
「・・・」

実際に、乗った感想は・・

ピー、バタン![お待たせしました、どうぞ。]

「ええバス使ってますねぇ、ちょうどいい大きさですやん!この床も滑り止め効果がかなり高い!」
「なんで、オマエはバスに乗るとニヤニヤしてるんだ?何か危ないぞ!」
「いやぁ、いい感じですわぁ。皆さん、友達みたいによう話してはりますし、この何とも言えないアットホームな雰囲気。運転手さんも地域や、お客様に意向に沿った感じの接客ですし、旧態4条路線では考えられへんような路線設定!つまり、地域の住民の方々の声が反映されてるちゅう感じで。」
「うん、コミュニティバスは、ほんと当たり前のことなんだが、お客様のニーズに答えるつーことにしっかり取り組んだわけよ。運転手の勤務に合わせるとか、車輌の運用に合わせるとか、何となくよくわからんけど、走らせてるみないな旧態路線とは全然違うつーことだ」
「回数券、応援権もありますやん。あのホワイトボードは何に使うんやろ・・。おお、病院の玄関口横付けですね、ここでもひとり乗車かぁ・・」
「独り言が多いなおまえ。人の話聞いてないやろ!」
「隊長、前からおばぁちゃんが歩いてきはります・・たぶん、乗りたいんとちゃいますかぁ!ほらほら、手ぇ上げはりましたよ。」
「聞いてないザンス・・・」

プシュー、[はい、はい、どうぞ]
      [すみませんねぇ。]

「うーん、こんなんありなんですねぇ。ハートフルやなぁ」

[次は終点!霞が浦です]
[運転手さん、財布をわすれたぁ、1000円貸しといて、帰りに返すから]
[はい、はい、いいですよ]

「うーん、ここまで地域に密接やとは思ってもみーひんかった・・ねぇ隊長・・」
「確かに、あれには私も思わず笑ってしまったザンス」

生活バス四日市・・・
コミュニティバスはコミュニケーションバスでもあった!!

四位一体の商品・・それが乗り合いバスやで!

2005年03月20日 | バス再生

乗合バス事業って大きく分けるとこの4本の柱から成り立ってような気がするねん、ボク。

○ハードウエア
バス車体そのもの。お客様に安全で快適な空間を提供するための道具。また、その状態を常にベストの状態にしておくための専門知識を持ち、日々の努力を怠らない縁の下の力持ち、整備士という名のプロフェッショナルたち!

○ソフトウエア
いわゆる一般的に商品と感じられるもの、各種乗車券、ダイヤ、系統、所要時分、人的接点はない事が多いが、ある意味最もお客様が関心を持って見るもの。この商品の核である。また、それらをクリエイトする本社や各営業所の優秀なスタッフ!

○実務窓口
バスセンター、待合所、営業所、予約センター等、お客様との最初の接点となる場所、時刻表やバス停も含む。また、常に、『スマイル0円』(マクドのパクリやんか!スイマセン・・)『声の笑顔』を実践する優秀なスタッフ!各営業所の電話での窓口業務もココに入んでぇ。

○運転接客
言わずと知れた直接的接点の雄!その良し悪しが最も表面に表れやすいもの。その分、いいサービスを提供できればマイナスをプラスにできる。もちろん、その逆もある。さらに旅客事業で一番大切な安全運行をつかさどる運行実務のプロフェッショナル!ココは重要ねんでぇ、実は!

この柱の内の一本でも欠けると商品としてエエもんにならへんねんかぁ。
でも、これをそれぞれが自覚してへんことと来たら、どないもこないもならへん状態や!

ウチの場合は、タテ割りの構造に問題があるんは間違いないねん。そやけど、現段階でそのことを嘆いても始まらへん。
どないしたらええやろ・・そうや、包括的に結ぶ機会を自分たちで創ればええんや!
現場スタッフ同士の横糸的話し合いの「場」!そうそう、それやん!


みんなして、視野を広げることの重要性に気付こうな!いかにそれぞれのセクションで見えているものが違っているかを確かめるために・・。

そうすることが各部署での意識を変え、「乗合バス」っちゅう商品に対する思い、考え方、発想の多様化を生み出すんとちがう?酸いも甘いもすべて出しあってどう取り組んでいくかをみんなして考えよう!

各セクションのクオリティを上げる努力をすることがバスという商品自体のクオリティを上げることに必ずつながる気ぃせぇへん?いろんなしがらみの中で言いたくても言えないことを言える環境を作ることが出来るのは、唯一、同じ価値観を持った現場スタッフ同士(仲間)だけやでぇ。

自分の足元だけ見てたらアカン!一歩下がって大きな絵全体を見ようや!

キーワード?そんなん「お客様本位」に決まっとるやんけ!

どんな時でも「お客様、最優先!」こんなん当たり前やんなぁ。

いてまえ、試乗!長崎市コミュニティバス「らんらん」

2005年03月20日 | いてまえ、レポート!

乗ってきましたよぉーっ!長崎市のコミュニティーバス「らんらん」です。
循環系で、運行は長崎バスでした。
信号待ちは常にエンジンカット。
地球環境保全みたいなこというてるけど、再始動の際は、有害物質がいっきに排出されて
実は、逆効果ねん!みたいにな話も以前あったよなぁ、まぁ、ええけど。

「いすゞエルガ・ミオ」ワンステップバス!15分~20分おきに運行!(時刻はちゃんとあります)
「らんらん」はいまどこに?
インターネット経由のGPSシステムが導入されており、
お目当ての便が今どの辺りを走っているがわかるんですわぁ!
乗りながらアクセスしてみたら、ちゃんと現在位置がほぼ的確に文字によって表示されました。

走っているコースは市内の観光スポットを確実に押さえたもので、どちらかといえば
観光客向けのような色が濃い感じも受けました。
とはいっても、乗客は様々。
学生風、子ども連れのお母さん、ショッピング中のご夫人、どこかのOL、たぶん、よそ者はボクだけ・・。

長崎は、ほんと坂が多い。駅前のレンタサイクルもアシスト付きの自転車でした。
この坂道の多さが、公共交通利用を促進させているみたいな話も聞きました。

今度は、一般路線バスにのって思案橋まで移動しようと思い、あえて市役所前で「らんらん」を降りてバス停を見れば・・
路線系統図がないんです。思案橋の前をどのバスが通るのか、まったくわからんがな!(◎o◎)!

どのバス停にも、アルミ製のりっぱなシェルターがついてんのに、系統図は一切ない!!
市内路線バスは、観光客にはやさしくねぇぇ!

しゃぁないし、「すいません。○○に行くには、どのバスに乗れば・・・」みたいな展開になってまうやん!

けど、これが、いいんですわ!行く先々で道を尋ねるとほんまに親切に教えてくれるねん・・!
おっちゃんも、おばはんも、ばぁちゃんも、にーちゃんも、少年も、女子高生も、警官も(これは当たり前か・・)
月並みですが、人の温かさに触れることができて、ボクは嬉しくて、ニヤニヤしながら坂道を登ったり、下ったりしてました。

路線バスは冷たかったけど、人は温かかったっす。
「私も同じ方向に行くから、いっしょに乗りましょう」みたいなこと言われて、あぁ、親切やなぁって。

逆にいうと、立派でわかりやすい路線図があったら、そこに、いはったおばぁちゃんにも声をかけへんかったわけやし、
人の温かさにも気付かへんかったかもしれへん。
実は、ここまで、見越して、あえて路線図を掲示してへんかったら、ある意味「やられたぁ」てな感じにもなるけど・・。
・・・・「ない、ない、それは、ないわぁ」

全車、音声合成システムが導入されている・・ようだった。
「○○経由△△行きです。整理券を~」みたいに、
乗車時の車外案内の際の経由地はシンプルに一箇所だけ伝えるもの。

ウチはチト欲張りすぎ!
貧乏くさいちゅうか、ポイントをついてへんちゅか、いっぺんにそんなぎょうさん聞けへんちゅうねん。

整理券もバーコード付きで、特殊な運賃箱に入れるとお釣りがでて来るタイプだと思う・・。
もちろん、ボクはあらかじめ小銭を用意して、ちゃんときっちり入れましたよ。

また、乗ろうっと!

らんらんっ!!