vows column

SO! Reg a Do shit A. (o ̄∇ ̄o)♪

ポチ 魂の旅  ~略してタマタビ。~

2013-10-13 | ポチの昔話

昔々おじーさんとポチと、あまり好きにはなれないおばーさんと三人、

ひっそりとそして情熱大陸的に暮らしていました。(どんな暮らし?)

  

おじーさんの鉄砲打ちは8段だってことは耳にたこが出来るくらいこれまで2回ほど説明してきたので割愛しますが

最近のぽちはダラダラ生きていました。(鉄砲打ち関係ないじゃんっ!)

 

なんかこう・・なんかしたいっ!のだっ!


だからと言ってコサックダンスをうまく踊りたいとかそんなことではないのだ!

ましてや、大川栄作の『さざんかの宿』でのど自慢に出ようなんてそんなしみったれたことでももちろんない。。(失礼だろっ!栄作に!)

 

そうだ!

誰かの役に立つことがしたいっ!!

  

 

 

 

 

  

そんな中、未曾有の大地震は起きた。(M11.8)

  

  

被災地は津波による死者や行方不明者で大変なことになっているらしいということを伝書鳩情報で聞いたポチは

いてもたってもいられずおじーさんに真剣な鼻持ちでこう言った。  

  

ぽち【ワン、わ、わわぁ~ン、ワワワンッワン~~ぷッ!】

  

 

犬語を中国留学中に学んだおじーさんはビックリしてこう言った。(何しに行ったんだ) 

 

おじーさん『ぷっ??』

 

 

返しが『ぷ』かよっ!とぽちは突っ込みたかったが全てが通じるおじーさんにはわかってくれたはず!

おじーさんは何も言わず・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鼻をつまんだ。(若干苦笑いで)

 

【オナラじゃねぇしっ!】

 

おじーさんは全く分かってなかった。(これっぽっちも)

※【ぷ】とは犬語で『そういうことだから四の五言わず頼むでおっちゃん』を意味します。

 

それからポチは【置いといて】とかのジェスチャーを程よく交え

肉球に汗がでるほど渾身の表現方法で説明した。5時間くらい。(長っ!)

 

『なるほど・・・ぽち・・・オマエってやつは・・』

おじーさんは目にいっぱいの涙を浮かべぽちを抱きしめました。

 

『わかったわかった、お前の好きなようにしなさい』

 

捨てられてた生まれたばかりの死にそうだったお前が

こんなにも立派になったことをおじーさんは心底誇りに思いました。(オナラと勘違いしたくせにと若干ポチは思いました)

 



それからの二人はおばーさんそっちのけで準備に取り掛かりました。

(っていうかおバーさんは隣のルミっていうどっこいどっこいのばーさんと湯煙温泉グルメぶらり二人旅~その時あなたは~ツアー行ってたし)

 

今回の旅のために購入した小型リヤカー2000GTR(ツノダ)には約1000人分の食料が積載されました。

しかし、体重力学的に引っ張るところが地面につかず宙に浮いてるポちの様子に

鼻水たらしながら笑うしかないおじーさんでした。


よって大幅に削減せざるをえず、10人分というぶっちゃけいらなくね?と思うような量じゃないと引っ張れないぽちの体力に

おじーさんはやれやれ感丸出しでした。(むしろツノダいらないし、明日返すし)

 

たくさんの困ってる人を助けたくてもポチには力がない。

それでもポチの目は闘志に燃えていた。

自分に出来る事はこんなにちっぽけなものかもしれない。

それでも、

 

それでも

ボクは・・・行くっ!

 

ポチの長い旅が始ろうとしている。

 

遥か遠い、被災地に向けて。

 

 

2章


未曾有の大地震で被害を受けた人たちの役に立ちたいと

一念発起し旅立ったポチ。

一度は返そうとした小型リヤカー2000GTRに食料を積んで現地に向かうポチの行く手に

様々な困難が立ちはだかる。

  

 

 

 

  

  

丸一日かかりやっと隣村に辿り着いたポチ。

おバーさんの電動アシスト自転車からこっそりモーターを取り外し

ポチの2000GTRに装備してくれたおじーさんの尽力のおかげで予定より早く辿り着いたのだった。

 

当初10人分の食料しか積めないポチの体力に


『それぽっちの物資じゃ意味ないじゃんっ!カチョペナデッカチだね♪(貧弱で顔デカイの意味)』

幼なじみの土佐犬とトイプードルの混血犬よしこ(略して土佐プよ)に思いっきりイヤミたらたら言われ

頭にきたポチは

『ボケナスぅ~、ジョークに決まってんじゃん!土佐プよのくせにっ!』と反撃のコトバが見つからず

ワケわかんない人生一番の大見得を切り、命ギリギリの50人分を積んで来たのはいいけど

ぶっちゃけ既に5人分の食料をこの一日で食べていた事をぽちは忘れることにしてました。(軽くしたいんだなっ)

  

そうこうしていると何やら前方に人だかりが・・・

  

つづく・・・

  

 

 

 

 

 

 

 

と思わせといて話進めます♪(なんやねんっ!)

 

人だかりをかき分けそこに見たものはなんと

 

ツチノコ・・・!?

 

前に宇宙人から、いるとは聞いてたが実際みたのは初めてなのでポチはビックリしましたが

旅路を急ぐのでスルーしました。(もうちょいじっくり見れやっ!)

 

 

何も無かったようにツノダを快調に飛ばしおじーさんの大好きな『岸壁の母』を鼻ずさむポチは

今初めて自分に課せられた天命を全うしようと新たに決心していました。

 

『何のとりえも無いけれど、自分に今出来る事を一生懸命やってやろう。

それがもし誰かの笑顔に繋がるなら・・・。』

 

2000GTRツノダは一段と加速するのでした。。

 

 

ホントにつづく・・・



ポチ 魂の旅②  略してタマタビ。

2011-11-25 | ポチの昔話

~前回までのあろすじ~ 

読んでない人は→

未曾有の大地震で被害を受けた人たちの役に立ちたいと

一念発起し旅立ったポチ。

一度は返そうとした小型リヤカー2000GTRに食料を積んで現地に向かうポチの行く手に

様々な困難が立ちはだかる。

  

 

 

 

  

  

丸一日かかりやっと隣村に辿り着いたポチ。

おバーさんの電動アシスト自転車からこっそりモーターを取り外し

ポチの2000GTRに装備してくれたおじーさんの尽力のおかげで予定より早く辿り着いたのだった。

 

当初10人分の食料しか積めないポチの体力に

『それぽっちの物資じゃ意味ないじゃんっ!カチョペナデッカチだね♪(貧弱で顔デカイの意味)』と

幼なじみの土佐犬とトイプードルの混血犬よしこ(略して土佐プよ)に思いっきりイヤミたらたら言われ

頭にきたポチは

『ボケナスぅ~、ジョークに決まってんじゃん!土佐プよのくせにっ!』と反撃のコトバが見つからず

ワケわかんない人生一番の大見得を切り、命ギリギリの50人分を積んで来たのはいいけど

ぶっちゃけ既に5人分の食料をこの一日で食べていた事をぽちは忘れることにしてました。(軽くしたいんだなっ)

  

そうこうしていると何やら前方に人だかりが・・・

  

つづく・・・

  

 

 

 

 

 

 

 

と思わせといて話進めます♪(なんやねんっ!)

 

人だかりをかき分けそこに見たものはなんと

 

ツチノコ・・・!?

 

前に宇宙人からいるとは聞いてたが実際みたのは初めてなのでポチはビックリしましたが

旅路を急ぐのでスルーしました。(しちゃうんかいっ?)

 

 

何も無かったようにツノダを快調に飛ばしおじーさんの大好きな『岸壁の母』を鼻ずさむポチは

今初めて自分に課せられた天命を全うしようと新たに決心していました。

 

『何のとりえも無いけれど、自分に今出来る事を一生懸命やってやろう。

それがもし誰かの笑顔に繋がるなら・・・。』

 

2000GTRツノダは一段と加速するのでした。。

 

 

つづく・・・

 


POCHI ~魂の旅~ ①

2011-07-29 | ポチの昔話

昔々おじーさんとポチと、あまり好きにはなれないおばーさんと三人、

ひっそりとそして情熱大陸的に暮らしていました。(どんな暮らし?)

  

おじーさんの鉄砲打ちは8段だってことは耳にたこが出来るくらいこれまで2回ほど説明してきたので割愛しますが

最近のぽちはダラダラ生きていました。(鉄砲打ち関係ないじゃんっ!)

 

なんかこう・・なんかしたいっ!のだっ!

だからと言ってコサックダンスをうまく踊りたいとかそんなことではないのだ!

ましてや、大川栄作の『さざんかの宿』でのど自慢に出ようなんてそんなしみったれたことでももちろんない。。(失礼だろっ!栄作に!)

 

そうだ!

誰かの役に立つことがしたいっ!!

  

 

 

 

 

  

そんな中、未曾有の大地震は起きた。(M11.8)

  

  

被災地は津波による死者や行方不明者で大変なことになっているらしいということを伝書鳩情報で聞いたポチは

いてもたってもいられずおじーさんに真剣な鼻持ちでこう言った。

  

  

【ワン、わ、わわぁ~ン、ワワワンッワン~~ぷッ!】

  

 

犬語を中国の留学中に学んだおじーさんはビックリしてこう言った。(何しに行ったんだ)

 

 

『ぷっ??』

 

 

返しが『ぷ』かよっ!とぽちは突っ込みたかったが全てが通じるおじーさんにはわかってくれたはず!

おじーさんは何も言わず・・・

 

 

 

 

 

鼻をつまんだ。(若干苦笑いで)

 

【オナラじゃねぇしっ!】

 

おじーさんは全く分かってなかった。(これぽっちも)

※【ぷ】とは犬語で『そういうことだから四の五言わず頼むでおっちゃん』を意味します。

 

それからポチは置いといてとかのジェスチャーを程よく交え

肉球に汗がでるほど渾身の表現方法で説明した。5時間くらい。(長っ!)

 

『なるほど・・・ぽち・・・オマエってやつは・・』

おじーさんは目にいっぱいの涙を浮かべぽちを抱きしめました。

 

『わかったわかった、お前の好きなようにしなさい』

 

捨てられてた生まれたばかりの死にそうだったお前が

こんなにも立派になったことをおじーさんは心底誇りに思いました。(オナラと勘違いしたくせにと若干ポチは思いました)

 

それからの二人はおばーさんそっちのけで準備に取り掛かりました。

(っていうかおバーさんは隣のルミっていうどっこいどっこいのばーさんと湯煙温泉グルメぶらり二人旅~その時あなたは~ツアー行ってたし)

 

今回の旅のために購入した小型リヤカー2000GTR(ツノダ)には約1000人分の食料が積載されました。

しかし、体重力学的に引っ張るところが地面につかず宙に浮いてるポちの様子に

鼻水たらしながら笑うしかないおじーさんでした。

よって大幅に削減せざるをえず、10人分というぶっちゃけいらなくね?と思うような量じゃないと引っ張れないぽちの体力に

おじーさんはやれやれ感丸出しでした。(むしろツノダいらないし、明日返すし)

 

たくさんの困ってる人を助けたくてもポチには力がない。

それでもポチの目は闘志に燃えていた。

自分に出来る事はこんなにちっぽけなものかもしれない。

それでも、

 

それでも

ボクは・・・行くっ!

 

ポチの長い旅が始ろうとしている。

 

遥か遠い、被災地に向けて。

 

つづく・・

 


笑った。

2011-05-13 | ポチの昔話

今までの『ポちむか』作品集

ポちの昔話~宇宙人が来た~

「ポちの超短編小説~初恋リバイバル~前編」

「ポちの超短編小説~初恋リバイバル~後編」

■ポちむか~beginning 上~

■ポちむか~beginning 下~

■ポちむか~愛するということ~

■ポちむか~3匹のブー~

■ポちむか~ホワイトアウト 上~

■ポちむか~ホワイトアウト 下~

■ポちむか~旅立ち~

ポちむか~シゲルの不安と友情


ポちの昔話~宇宙人が来た~

2010-06-29 | ポチの昔話

 

むかしむかしおぢいさんとポちが住んでいました。

おばーさんはめんどくさいので今回はいない設定になってました。

 

おじーさんは働き者だということは口が酸っぱくなるほど何回も言っているので(1回だけど)ご存知だと思いますが鉄砲打ち8段です。自称ね。

今日も朝からポちとふたりで山へ獲物を求めて旅立ちます。

 

 

「今日はだめだったなぁ」と、もう日が暮れそうになっていたときのことです。

二人の上空にオレンジ色の未確認飛行物体が現れました。

おじーさんはあまりのデカさにびっくりし腰を抜かしました。

ポちはあまりのきれいさにうっとりモードで魂ちょっと抜けてました。

 

気がつくと二人の前に人間の姿の半透明物質が急に立ってました。名札に「次郎」って書いてました。

「次郎・・・」ふたりは絶妙にハモリながらつぶやいてました。

 

『コワガラナイデクダサイ。。ワタシハニビルワクセイカラキタアナタガタノ ミライノスガタデス。

ジローハ、ペンネームデス。アナタワエアラバレシモノデス。』

おじーさんに向って言っていたんですが途中から気絶しちまったのでポちが変わりに聞いていました。

 

それから延々と3時間ぐらい日本語へたくそ外人のようにこの世の仕組みや裏社会の存在、宇宙の偉大さやツチノコの有無など、驚愕の事実を聞かされました。「まじで~~!!」「へぇ~~~!!」みたいなリアクションは3千回はやった満足感はありました。

『君の願いは必ず叶う!!』

最後のほうはかなり聞き取りやすくフランクな雰囲気まで漂わせてました。

そして、『じゃね!』ってウインクしてとっとと消えちゃいました。

 

気絶していたおじーさんもやっと目を覚まし、ジローはなにもんなんだを5万回連呼してました。

あまりの膨大な情報量に何を聞いたか忘れちゃったポちでしたが一個だけ思い出しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

『ツチノコはいる!!』

それかよっ!もっと大事なはなしあったじゃんかぁ~~~~

 

思い出した!『君の願いは必ず叶う!』

そうかぁ~叶うんだぁ~~

 

ポちの願いは大好きなおじーさんとこれからもずっといることなんだ。

とっくに日の暮れた山道をオンブしてもらって上機嫌のポちでした。

 

                                          つづく・・・・・感じっぽい・・。

 

P・S 最新VOICEレコーダーにジローの会話は全て録音していたおじーさんの企みはこの時ポちには思いもしませんでした。。

 

今までの『ポちむか』作品集

「ポちの超短編小説~初恋リバイバル~前編」

「ポちの超短編小説~初恋リバイバル~後編」

■ポちむか~beginning 上~

■ポちむか~beginning 下~

■ポちむか~愛するということ~

■ポちむか~3匹のブー~

■ポちむか~ホワイトアウト 上~

■ポちむか~ホワイトアウト 下~

■ポちむか~旅立ち~

ポちむか~シゲルの不安と友情


「ポちの超短編小説~初恋リバイバル~後編」

2008-07-06 | ポチの昔話
 
前編からお楽しみください→
 
 
 
びっくりしてヨシ子は口を半分強、開けたまま、ポちを見つめていましたが
 
 
 
くずれおちるようにポちの胸というか背中の横あたりにしがみつき、またもやすごい形相で泣きはじめました。
 
 

 

ポちは高倉ケンのようにだまったまま、背中の横あたりのヨシ子の頭をペロペロとなめて、なぐさめたのでした。

 

 

 

たしかにヨシ子は土佐犬だ。でも女なんだ。男が守ってやらなきゃだめだ。

 

 

 

なんか自分でも説明つかない感情が、ふつふつと沸き起こる何かに気づき始めていました。

 

 

 

ヨシ子はひとしきり泣いた後、「ごめんね。涙で背中の横のあたり、ぬれちゃったね。」

 

 

 

と急に走り出してふりむいたと同時に「ありがとう」って手を振って帰って行きました。

 

 

 

 

濡れていたのは涙×15倍の鼻水だったってコトは乾いてから知りました。

 

 

 

 

「ハァ~ ヨシ子に会いてぇ」

 

 

 

 

イメージが専攻してヨシ子の顔はハリウッド女優のごとくキラキラと輝く藤原紀香になっていました。

 

 

 

「よしっ、会いに行こう!」ポちは決心してヨシ子の家まで息つぎ3回でたどり着きました。

 

 

 

しかし、そこで見た光景は・・・

 

 

 

 

 

 

  次号に続く・・・・と思いきやこのまま続行します。(そうなんだぁ~)

 

 

 

 

そこで見た光景は、なんとまったりとした雰囲気の中にもなんぴとたりとも入ってはいけないような

 

 

 

ドーベルひろしとヨシ子二人の世界が広がっていました。

 

 

 

ヨシ子は今までに見た事も無いような妖艶な表情でドーベルひろしにまとわり付いていました。

 

 

 

まさしく女をさらけだしていました。

 

 

 

ポちにはまだわからない大人の世界。。。

 

 

 

見てはいけないものを見てしまった小5の2学期のようにポちは息つぎ1回で自宅に帰ってきました。

 

 

 

初めて女に泣いて抱きつかれ女のにおいに己を忘れ、

 

 

 

高倉ケンに酔っていた自分がみじめでした。泣きました。オフコースさえ流れています。

 

 

 

 

 

そして涙も枯れはてた今、ヨシ子の幸せを願う自分を少し『エライゾ!』ってほめてあげましたとさ。

 

 

 

 

 

 

                                       ーおわりー

 

 


「ポちの超短編小説~初恋リバイバル~前編」

2008-07-05 | ポチの昔話

 

 

最近ポちは、いっつも同じ事ばかり考えています。

 

「ハァー」とため息をつきまくっています。

 

1日2万回強です。 

 

その理由は、さっきから同じコトを何回も書きますが(書いてないけど)

 

トメ吉んとこのロングヘアーミニチュア土佐犬のヨシ子(犬)の事が頭から離れず、

 

恋の病におかされちまったのでした。

 

ヨシ子のことは前から知っていました。

 

いくらミニチュアかも知れないが、土佐犬だしな~とハナにもかけていなかったのでした。

 

そう、あれは2週間前、ピクニックから帰ってきた夕暮れ時のコトです。

 

ヨシ子が何やら、ひろし(超金持ちんとこのドーベルマン犬)となにやら言い争っているようでした。

 

「遊びだったの」と土佐犬ヨシ子はひろしのカモシカの足のような首めがけて、

 

ランニングエルボーを一発さくれつさせていました。

 

ドーベルひろしは、これっぽちもダメージないぜ風にうすら笑いを浮かべ、

 

「あばよ」と思いっきり走って逃げていきました。

 

ヨシ子は、ぼーぜんとたたずみ、こぼれ落ちた涙をぬぐおうともせず、

 

すごいぎょうそうでひろしのだんだん小さくなる影を見つめていました。

 

その顔のサプライ度とホラー度は、ピーク時で1ドル92円52銭までドル安でした。

 

ヨシ子にとって初めての恋、略して初恋でした・・・。

 

そんなウブで純でブスなヨシ子を、ドーベルひろしは竹をまっぷたつに割ったようなすがすがしい気持ちで

 

あっさりと捨てやがったのです。(なんかドーベル悪くないような気配もあるが・・)

 

その日からヨシ子は1日2000回強、いたずらメールをしまくりました。(犬のくせに携帯持ってるし)

 

サツに足がつくぐらい出しまくりました。(なんかやっぱしこっちが犯人っぽい)

 

ドクロマークなんか、1回のメールに最低13コは入ってます。

 

そんなヨシ子をポちは見てられず(ってずっと見てたんかい、メールの中身とか)

 

「いいかげんにせんかい」「パシッ」みたいなかんじでヨシ子のほほを張り手してました。

 

びっくりしてヨシ子は口を半分強、開けたまま、ポちを見つめていましたが、、、つづく・・。

 

 


ポちの昔話~宇宙人が来た~

2008-06-12 | ポチの昔話

 

むかしむかしおぢいさんとポちが住んでいました。

おばーさんはめんどくさいので今回はいない設定になってました。

 

おじーさんは働き者だということは口が酸っぱくなるほど何回も言っているので(1回だけど)ご存知だと思いますが鉄砲打ち8段です。自称ね。

今日も朝からポちとふたりで山へ獲物を求めて旅立ちます。

 

 

「今日はだめだったなぁ」ともう日が暮れそうになっていたときのことです。

二人の上空にオレンジ色の未確認飛行物体が現れました。

おじーさんはあまりのデカさにびっくりし腰を抜かしました。

ポちはあまりのきれいさにうっとりモードで魂ちょっと抜けてました。

 

気がつくと二人の前に人間の姿の半透明物質が急にたってました。名札に「次郎」って書いてました。

「次郎・・・」ふたりは絶妙にハモリながらつぶやいてました。

 

『コワガラナイデクダサイ。。ワタシハニビルワクセイカラキタアナタガタノ ミライノスガタデス。

ジローハ、ペンネームデス。アナタハエアラバレシモノデス。』

おじーさんに向って言っていたんですが途中から気絶しちまったのでポちが変わりに聞いていました。

 

それから延々と3時間ぐらい日本語へたくそ外人のようにこの世の仕組みや裏社会の存在、宇宙の偉大さやツチノコの有無など、驚愕の事実を聞かされました。「まじで~~!!」「へぇ~~~!!」みたいなリアクションは3千回はやった満足感はありました。

『君の願いは必ず叶う!!』

最後のほうはかなり聞き取りやすくフランクな雰囲気まで漂わせてました。

そして、『じゃね!』ってウインクしてとっとと消えちゃいました。

 

気絶していたおじーさんもやっと目を覚まし、ジローはなにもんなんだを5万回連呼してました。

あまりの膨大な情報量に何を聞いたか忘れちゃったポちでしたが一個だけ思い出しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

『ツチノコはいる!!』

それかよっ!もっと大事なはなしあったじゃんかぁ~~~~

 

思い出した!『君の願いは必ず叶う!』

そうかぁ~叶うんだぁ~~

 

ポちの願いは大好きなおじーさんとこれからもずっといることなんだ。

とっくに日の暮れた山道をオンブしてもらって上機嫌のポちでした。

 

                                          つづく・・・・・感じっぽい・・。

 

P・S 最新VOICEレコーダーにジローの会話は全て録音していたおじーさんの企みはこの時ポちには思いもしませんでした。。

 

今までの『ポちむか』作品集

■ポちむか~beginning 上~

■ポちむか~beginning 下~

■ポちむか~愛するということ~

■ポちむか~3匹のブー~

■ポちむか~ホワイトアウト 上~

■ポちむか~ホワイトアウト 下~

■ポちむか~旅立ち~

 

 

 


ポちむか    シゲルの不安と友情

2008-04-04 | ポチの昔話
 
むかしむかしおじいさんとおばあさんと犬のポチが住んでいました。
何処に住んでいたかというとそんなことはどうでもいいのです。(だったらふるなよ!)
 
最近ポチはともだちになった土佐犬とトイプードルの混血のシゲルと遊んでいます。土佐ぷーシゲルは(土佐ぷーって)なんにつけ準備万端野郎で常に食料や携帯の充電器、勝負パンツ、印鑑など、こないだ数えたら36アイテムを常時身につけて付けていないと不安が付きまとってしまう野郎でした。
おかげで見た目イタリア旅行へ向かうリムジンバス内的要素丸出しです。
 
シゲルの夢は安定した暮らしが一番だと常々言ってます。老後のために貯金をしているそうです。ちょっとついてけない感を感じていたポチですが他に友達もいないので時間つぶし的に遊んでました。
 
今日は山へピクニックです。ポチはピクニックが大好きです。響きが幸せを助長させてくれるんです。スキップもします。シゲルは荷物が重いためスキップできません。やれやれ。
 
そうこうしているうちに目的地に着きました。2分で。(どんな近さなんだ)
そこには先客がいました。村の悪ガキ軍団【紅の洋なし】達です。軍団と言ってますが4人です。一応旗を立ててます。その旗を見るたびにぽちは笑うのを目いっぱい我慢します。腹筋が鍛えられたのは旗のおかげだということに若干感謝さえしています。
 
軍団総長のカオル(マジ土佐犬血統書付き)はシゲルを見つけ
「おう!シゲルぅ~今日も荷物多いなぁ~食料よこせやぁ~」とニヤニヤしながら近寄って来ました。
シゲルは躊躇することもなく「はいっ!」って持ってる非常食を全部渡して身の安全を確保してました。
 
奴らは満足げに笑いながら山を降りていきました。
 
そのあとシゲルは悔し涙を流していました。ポチはかける言葉も無く二人で座って素晴らしい景色を見ていました。
シゲルの家は貧しくていっぱい苦労したそうです。だから、何があるかわからないこの世の中、困ったことが起きた時のために常に準備しているシゲルの気持ちはなんとなくわかります。
 
「ぽちはさぁ、夢ってあるのかい?」
ぼそっと聞かれました。
 
「夢かぁ、あるよ!  人間になりたい!」
 
シゲルは涙目のまま大笑いしました。「犬がなれるわけないじゃん」
 
「シゲルさぁ、先のことなんかどうだっていいんじゃね?」
 
「どうでもよくないよ、不安になりたくないもん。困った時のためにさぁ~・・・」
 
いつものシゲルの不安病に思わずポチは言ってしまいました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「困った時に困れよっ!!!!」
 
シゲルはびっくりしてぽちを凝視しました。そして、ゆっくりと荷物をおろしぽちの方にポンと手を置いてこう言いました。
 
 
「そん時は助けてね。」
 
「あたりまえじゃん!友達だろ!」親指を立ててウィンクして見せたポチでした。その後小声で「金以外なら」と付け足しました。
シゲルにその声は届いてないような感じでしたが「まっいっかぁ~」と思いながらすこぶるスキップが気持ちいいポチでした。 つづく。
 
 

ポちむか~ホワイトアウト~下

2008-02-28 | ポチの昔話




どのくらいの時間がたったのだろう。。
 
すっかり雪は止んで春のような暖かさの中目覚めたポち。

ここは何処だ!俺は死んだのか?浅瀬の川の向こうに人影が見えます。

あれはおぢーさん!?

こっちを見ながら笑って立っています。「おぢーさんだ!!」

ポちはゆっくりとスローモーションで走り出しました。

「あ~~おぢーさん、助かったんだね。生きてたんだね。よかった~~。ほんとによかった~~。」

ポちは涙をながしながら走りました。涙ののあたたかさがほほをつたいます。

でも走っても走ってもおぢーさんとの距離はは一向に縮まりません。

それどころかだんだんおぢーさんの姿は遠くへ行ってしまいました。 

「??これは!!!」現実じゃない!!


吹きすさぶ嵐。全てを凍らせる氷点下25度の世界。涙の熱で我に返ったポち。

おぢーさんを死なすわけには行かない。病院へ行くんだ!!

涙の熱を感じたんだ。神経はまだある。ここで寝てる場合じゃない!

人生でこれほど腹筋に力を込めたことがあっただろうか。この世のものとは思えない形相で立ち上がりました。おぢーさん待ってて!

ポちは走り出しました。さっきちょっと寝たので2%ぐらいは元気になった気がしました。普通だったら死んでたぜ!なんて余裕もジャック見せたぐらいにして。

「おぢーさんが守ってくれたんだ」急げ!毛に付いた雪は次第に大きくなり小さなシロクマに変身しています。急げ!急げ!

かすかに【大吉病院】の看板が見えてきました。2.5の視力は確かにその姿をとらえました。やっと着いた!!

最後の力を振り絞りワンワンと叫びながら玄関のドアを体当たりしている自分がいました。そして戸は壊れました。(壊すことはないんじゃない?)

非常事態を感じた大吉先生はすぐさま車庫にある2000GT-R【V8】ツインカムスーパーチャジャー(シートヒーター付き)のスノーモービルにポちを毛布でくるみホねっこまでしゃぶらせスロットル全開で爆音立ててぶっ飛びました。

「1分32秒は新記録だぜ!」といいながらおぢーさんちの玄関の戸を壊す気満々で開けました。(仕返しのように)

倒れたおぢーさんはびた一文息してませんでした。遅かったか!!!!

先生はすばやく脈を取りこれ以上開かないくらいまぶたを広げて瞳孔を診ていました。そしてうつ伏せにしたかと思うと今度は激しく背中を叩いておぢーさんの口の中に手を突っ込んでました。

逆にいたぶられてる感はあるなとポちは思いました。そしたら「うぇ~~!!」という叫び声と共に口からダンゴが出てきました。。3個も。。

「ひゃ~死ぬかと思ったよ~~(^o^)」と立ち上がるおぢーさんの鼻水はタレ放題、涙に混じって口に入ってます。

ポちはホねっこが口からポロリと落ちるやいやな「おぢーさ~ん」とさけび胸めがけて抱きつきました。(BGMは平井堅です)

あったかい本物のおぢーさんの胸。冷え切ったポチの身体をさすりながら「ポち、ごめんな。もうこっそりだんごは食べないからな」

おぢーさんの涙がひとしずくポチの顔に落ちました。雪の中で助けてくれたおぢーさん。

涙の熱はポチの身体を世界で一番あったかくつつんでくれました。ポちとおぢーさんの絆は今回の事件でまた更に深くなりましたとさ。。めでたしめでたし。。

                               ~完~                         
P.S
だんごはしまむらから帰って食べようとおばーさんが楽しみにしてたです。帰ったとたん半殺しにされたことは言うまでもありません。
おぢーさんがそう簡単には死なない理由と食い物の恨みは恐ろしいという事に気づいたポち。。 
次はどんな物語&気づきが待っているのか。お楽しみにね (^ー^)ノ~~Bye-Bye! 
                                            
                         
                 つづく確立は大体83.6%ぐらいです。

ポちむか~ホワイトアウト~上

2008-02-26 | ポチの昔話

 

むかしむかし雪深い山里におぢーさんとおばーさんと犬のポちがひっそりとそして、ファンキーに住んでいました。(どんな住み方だよ!)

ある日のこと・・

 

「あ~ぐるぢい~息が、イキが~できな・・ぁっ・・」

と、もがきおぢーさんはバタンと倒れ、そのまま白目を出して動かなくなってしまいました。

突然の出来事に何がなんだか分からず倒れたおぢーさんの周りをぐるぐる走り回りワンワンと吠えるしかできないポちでした。どうすればいいんだ!!

おばーさんは親友のルミとしまむら行ってるし、どうしよう!!!息をしてる素振り全く無しのおぢーさんはピクピクと指がけいれんしています。まだ生きてる!でもこのままじゃおぢーさんの命が危ないと直感したポちは一目散に走り出しました。

外はこの三日間降り続いている雪が、容赦なくポちの行く手をさえぎります。

白一色の悪魔の世界。

刺すほどに吹き付ける横殴りの風に体感温度はマイナス25度を軽く超えているだろう。ポちはマイナス思考丸出しになってました。(気象庁の発表はマイナス5度ですけど)

懸命に走る身体ほとんどが雪に沈んでしまい急ごうと思う気持ちとうらはらに足を取られて思うように走れません。

ぐずぐずしてられない、早くお医者さんにしらせなきゃ。その一心で走り続けました。街の病院まではざっと8km。目印になる風呂屋のエントツも白の世界につつまれて視界が全くきかない。

ポちはすっかり織田裕二になりきっていました。犬の本能の全てを集中させました。

「よし、こっちだ!」

自分を信じ大好きなおぢーさんを助けたい一心で走り続けました。

どれだけの時間がたっただろう。

進んでも進んでも時間だけが過ぎてる錯角に陥ります。強風で身体が戻されながらも前へ前へただひたすら足を動かし続けました。

寒さで感覚がなくなってきた4本の足、力を振り絞って前へ前へと押し出します。冷たいというよりしびれるような感じがわずかにするだけの重い足が脳の指令を妨げます。

意識ももうろうとしてきました。「はぁ、はぁ」身体全体で呼吸し、酸素量が足りないと肺が叫んでいます。

その時!ずぼっッとひときわ深く埋もれた瞬間前後の足は寸分も動かなくなってしまいました。力いっぱい這い上がろうとしても全身の筋肉には届きません。凍りついた身体。目も開けられないほど雪が悪魔のように降りかかってきます。

 

限界だ!

雪の中は風が当たらない静寂の世界でした。身も心もくたくたです。足の神経があるのかどうかも認識できません。なぜかあったかい気分です。このまま眠ってしまいたい。。意識が遠い遠いところへいってしまう感じです。

真っ白な何もない世界。

「もう・・・・だ・・めだ・・・・・おぢー・・さ・・ん・・」

 

                    明日につづく・・・いよいよ感動の最終話!

 

P.S 長々と読んでくれてありがとう!つづき見たい人はこちら→

                      

 

 

 

 


ポちむか 【beginning】下

2008-02-03 | ポチの昔話
昨日からのつづき・・
 
 
するとそこには、、、なんと言うことでしょう~!(ビフォーアフターの語り手のやつね)

ゾウさんの絵がついてるダンボール箱に一匹のかわいらしい子犬がおったそうな。(急に日本昔話風)
 
心の優しいおぢーさんは満面の笑みで「よしよしお腹すいてのかぁ~」と手のひらに納まる小さな命を取り出しました。
 
懐に入れ顔だけちょこんと出してぬいぐるみのような愛くるしいその子犬を『ポち』とすでに呼びながら山へ向かうのでした。
 
「いい天気じゃのぉ~」
 
心は晴ればれですが一向に鹿は現れず結局獲物はツチノコ一匹でした。
 
ツチノコはマニアの間で高く売れる代物です。帰り際質屋に寄ってティファニーのダイヤの指輪と交換しおばーさんのプレゼントにしました。
 
貴金属大好きおばーさんの喜ぶ顔を目に浮かべながらルンルン気分で家路を急ぎます。。
 
リビングのテーブルには豪華な料理が並べられまるでカシータな感じです。
 
もちろんおばーさんの手作りのイカリングフライ以外はレストランのデリバリーです。(もっと作れや!自分自身で!!)
 
「すげぇな!すげぇな!すげぇな!」とおじーさんは3回びっくりの様を表現しそっと例のティファを差し出しました。
 
その差し出した手には何故かポちものっていました。
 
「ギャー~~~~~~~」
 
おばーさんは目ん玉が飛び出るくらいの発狂&おたけびで一目散に逃げていきました。隣んちのルミの家に。。
 
おばーさんの犬嫌いのことをすっかり忘れていたおぢーさん。
これから起こるであろう去年以上の惨劇の予感。
 
「まぁ、それもよかろう~がっはっはっはっはっは~」
 
とカシータ料理に舌鼓しながらシャンパンを飲み干すおぢーさんの足は尋常じゃない震えようだったことをポちはしっかり見ていました。
 
人生は良いことも悪いこともある。でも何も無い人生に何の魅力があるというのか。
 
困難の裏にとっておきのプレゼントが届くことをちゃんと知ってるおぢーさん。
 
『おぢーさん、がんばれ~そして、拾ってくれてありがとう!あんたは最高です。』
 
心の中でエールを送るポち。。の物語。。の、はじまりです。
 
                            だけど、おわり。ポちむか 【beginning】完
 
 
この物語はフィクションとかそういうものとかの問題ではありません。
各自己責任の範囲内で幸せになってください。末永くお幸せに~~(^o^)丿(友人代表より)
 
次のポちむかは近いうちです。
 

ポちむか 【beginning】上

2008-02-02 | ポチの昔話

むかしむかし、おぢーさんとおばーさんが住んでいました。

どこにとは今の時点ではっきり言えるほど人間出来てないので言えませんが

とにかく燃えさかる炎のごとくエネルギッシュに住んでいたんですよぉ。ヽ( )`ε´( )ノ
別に怒らなくてもいいじゃん!いままでで文句のある人は→ねぇよっ! 

鉄砲打ち8段のおぢーさんは今日も山へ向かいます。(自称ね)

実は今日おばーさんの誕生日ってこと、この男が忘れるわけがありません。

たまたま去年忘れた時のおばーさんの怒り様はワイドショーにも出たぐらいです。DV特集で。

その恐怖を1日たりとも忘れやしないおぢーさん。

今日はおばーさんの大好物の鹿の足の付け根んとこの脂っこいことろを何としても捕って帰る意思は岩をも砕く形相でした。 

鼻歌を鼻ずさみいつもの橋まで来たときのことです。

「ク~ン、ク~ン」となにやら聞こえるではありませんか!

「ん?ゾウさんか?ってゾウさんなわけねぇだろっ!!」と、ひとりつっこみを入れながら声のするほうに近づいていきました。

するとそこには、、、なんと言うことでしょう~!(ビフォーアフターの語り手のやつね)
ゾウさんの・・。
     

 

  明日へつづく・・・に決まってるっ!ヽ( )`ε´( )ノ 別に怒らなくてもいいじゃん!

 

 


ポちの昔話 ~旅立ち編~

2007-12-07 | ポチの昔話

 

最近ポちは急に決心しました。

逐一決心しました。

おヂーさんもおバーさんも大好きです。

 生まれてすぐに捨てられていたポちを我が子のように、かわいがって育ててくれてほんとに感謝しています。逐一。。(しつこい)

毎日おヂーさんと山へ行き、いっぱい楽しいことがありました。

おバーさんの夜遊び事件も今となっては笑い話です。(^m^)

 だけど、最近これでいいんだろうか?と思うときが一日に2万回ぐらいあるのです。(そんなにかよ)

自分は何のために生まれてきたのだろう。

 もっともっと楽しい世界を見てみたい・・。

この村を出て旅に出よう。

ポちは急に決心しました。

ポちも成長しました。

人間で言うと高2の2学期ぐらいです。

誰にも別れを告げずひとり夢に向かって歩き出しました。

ポちの目は遠くを見つめて俄然やる気まんまんです。

不安などひとつもない今のポちには、窓を少し開け、涙を流して「無事に帰ってこいよ~」と手を合わせているおジーさんとおバーさんの声などきこえるはずもありませんでした。

隣の村には約18分で着きました。

自分の村と何も変わった様子は無く・・っていうか逆に陰気くさい臭いまで漂ってました。

「ここにはなにもないな」と即決して、競歩8段のように通り過ぎました。

お昼になってお腹がすいたポちは、冷蔵庫からちょいと失敬してきたハムをリュックから取り出し、販売機で午後の紅茶を買ってランチとしました。(ちなみに所持金は2万あります。・・・いいじゃねぇかあったって!)

昼寝をたっぷりとり次の場所へ向かいます。 次の村、次の町、次の村、次の町、次の村、次の町、次郎の・・いや次の村、次の町、、、。

 なんかおかしいぞ。。

ポちは少し焦ってきました。どこの村へたどり着いても自分とことそんな変わりはないのです。

そりゃやさしいご婦人や、石を投げる子供ら。キビ団子をくれた桃ナントかという若者。いろいろな人と合いました。

保証人になってやるって言う人もいました。(なんの?) でもそんなことではなくて、なんかもっとこうドキドキするようなわくわくな感じ・・。が・・。

 

月日は流れてポちは36歳ぐらいになってました。そして、ホームレスっぽい犬に成り下がってました。(どんな犬なんじゃ)

身もココロも疲れ果てぼろぼろになりながらもやっとの思いである村までたどり着きました。

どこにいってもポちの探しているものは見つかりませんでした。

そんな時今にも死にそうなおヂーさんが元気に歩いてました。(どっちなんだ)腰にはなにやら犬っぽい感じのキーホルダーをさげていました。

その犬の背中には【ポつ】と書かれていました。言葉がなまっていてそのまま書いたようでした。

その後ろをトコトコとついて来る一匹の犬。

以外にも土佐犬の子供です。 「ヨシ子?」幼なじみの土佐犬ヨシコにそっくりな子犬・・・・・・・・・・・・・・

 

「ここは!!?!!!」

 

「ここは俺の・・、おヂーさんのむらじゃないか・。」

「あのキーホルーダーの変な人は、、、おヂーさん・・・」 (>_<)

ポちは全身の力を振り絞って走り出しました。

足は血だらけでしたが痛みも忘れておぢーさんへ向かって走りました。

『ワンワーン』

血だらけの犬に気づいたおヂーさんは「ポつ・・ポつかぁ~~~」と叫んで大きく腕を広げました。

二人はがっちりと抱き合い「ごめんね、ごめんね」とポちは何回も3回もいいました。

 

おヂーさんはいっぱいいっぱい涙をながして全てを包み込んでくれました。

ポちが探していたものはまさにここにあったのです。

遠くばかり見ていたポちには、一番近くにあった一番大事なものが見えてなかったのです。

おバーさんは去年日本脳炎で死んだことをおヂーさんから聞かされました。

ありがとうの一言も言えず、なんて馬鹿なんだおれは、と自分を責め続けました。

2分ぐらい・・。みじかっ

おバーさんのお墓参りを済ませおジーさんをいたわるように歩く二人の影は、もう一生、離れることはありませんでした。。         

  おわり  

 

   その辺に  

        ポツンと   咲いている花を      

                        見たことが  ありますか・・。

 

 

 


ポちの昔話 ~3匹のブー編~

2007-12-06 | ポチの昔話

むかしむかしおぢーさんとポちと二人で住んでいました。

犬のポちは友達がいませんでした。

っていうかその村にはポち以外の犬はいないのです。

おぢーさんとのピクニックも最近飽きてきていました。

今日こそは友達をつくるぞーと気張ってぷらぷら散歩に出かけました。

しばらく行くと3匹の子ブタの兄弟がブーブー騒いでいました。

「どうしたの?」とポちが聞くと一番上の兄貴ブタが「俺たちは自立するブー。」

と少し怒ってる感じで答えました。

「だったら自分の家を建てることだブー。」とつられてポちも『ブー』をつけて言いました。

「なるほどね」なんつって2番目のブーが急にわかったみたいな感じで、更に3番ブーが、「やるっきゃないね」と指をパチンと鳴らしたりしてました。

意味無く。 なんかあやしげな3匹ブーだったのでそーっとその場からいなくなろうとしていたら「お前も手伝えブー」と3匹で若干ハモリながら言われてしまい、しかたがないので優しいポちは一番怖そうな兄貴ブーとタッグをくむことにさせられました。

兄貴はせっかちな性格ならしく短時間高収入を狙うやつでしたので、わらを盗んで来て2分で作ってしまいました。

おかげでポちは楽な管理職になってました。

2番目ブーは結構しっかりしておりブロックを積み上げて作ってました。

でも時間がかかりそうなので優しいポちはブロックを2個だけ盗んできて2番ブーにあげました。

 3番ブーはいいますと、、どこを探しても見当たりません。

「ひろし(3番ブー)は、どこにおんねん」と急に関西弁になり兄貴ブー達は一応心配モードになっていました。

そのとき、足元から地鳴りが響いてきました。

そうです、ひろしは地下に作っていたのです。 AKTIOの重機までレンタルしておおごとになってました。

そのうち核シェルターを吊るしたヘリコプターが到着したりしてました。(すごすぎる)ひろしの地下要塞が完成したころには1番兄貴のわらの家は風で飛ばされ跡形も無くなってました。

兄貴は仕方ないのでヒロシに頭を下げて同居することにしました。

 2番ブーはおしゃれ感丸出しでコンクリートの打ちっぱなしの感じにやたらこだわっていました。

そんなこんなしているとこいつらの親にしか見えない父ブーと母ブーがすごい剣幕でやってきました。

「何してるんずやブー」と津軽弁交じりのブーをまくし立て3人ブーはけんもほろろに連れていかれちまいました。

工事代金の請求がすごいとか公庫への毎月の支払いとかなまなましい話をされながら・・。

 またひとりぼっちになってしまったポちでしたが三日間の楽しい時間は強い絆で結ばれたような気がしました。

友達というのはいいなぁとしみじみ思いながらその日は地下要塞におぢーさんとか、しげるとか呼んで(しげるって?)おおいに盛り上がりました。

おぢーさんなんか核シェルターに冗談で閉じ込めたら本気で泣いてました。

でも結局、おぢーさんの笑顔が世界で一番だいすきだぁ~とポちは確信して笑えないおぢーさんのダジャレにとりあえずワンと吠えるポちは幸せそうでした。

 

 

              

                                                おわりっぽい風味