vows column

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ポちの昔話 ~旅立ち編~

2007-12-07 | ポチの昔話

 

最近ポちは急に決心しました。

逐一決心しました。

おヂーさんもおバーさんも大好きです。

 生まれてすぐに捨てられていたポちを我が子のように、かわいがって育ててくれてほんとに感謝しています。逐一。。(しつこい)

毎日おヂーさんと山へ行き、いっぱい楽しいことがありました。

おバーさんの夜遊び事件も今となっては笑い話です。(^m^)

 だけど、最近これでいいんだろうか?と思うときが一日に2万回ぐらいあるのです。(そんなにかよ)

自分は何のために生まれてきたのだろう。

 もっともっと楽しい世界を見てみたい・・。

この村を出て旅に出よう。

ポちは急に決心しました。

ポちも成長しました。

人間で言うと高2の2学期ぐらいです。

誰にも別れを告げずひとり夢に向かって歩き出しました。

ポちの目は遠くを見つめて俄然やる気まんまんです。

不安などひとつもない今のポちには、窓を少し開け、涙を流して「無事に帰ってこいよ~」と手を合わせているおジーさんとおバーさんの声などきこえるはずもありませんでした。

隣の村には約18分で着きました。

自分の村と何も変わった様子は無く・・っていうか逆に陰気くさい臭いまで漂ってました。

「ここにはなにもないな」と即決して、競歩8段のように通り過ぎました。

お昼になってお腹がすいたポちは、冷蔵庫からちょいと失敬してきたハムをリュックから取り出し、販売機で午後の紅茶を買ってランチとしました。(ちなみに所持金は2万あります。・・・いいじゃねぇかあったって!)

昼寝をたっぷりとり次の場所へ向かいます。 次の村、次の町、次の村、次の町、次の村、次の町、次郎の・・いや次の村、次の町、、、。

 なんかおかしいぞ。。

ポちは少し焦ってきました。どこの村へたどり着いても自分とことそんな変わりはないのです。

そりゃやさしいご婦人や、石を投げる子供ら。キビ団子をくれた桃ナントかという若者。いろいろな人と合いました。

保証人になってやるって言う人もいました。(なんの?) でもそんなことではなくて、なんかもっとこうドキドキするようなわくわくな感じ・・。が・・。

 

月日は流れてポちは36歳ぐらいになってました。そして、ホームレスっぽい犬に成り下がってました。(どんな犬なんじゃ)

身もココロも疲れ果てぼろぼろになりながらもやっとの思いである村までたどり着きました。

どこにいってもポちの探しているものは見つかりませんでした。

そんな時今にも死にそうなおヂーさんが元気に歩いてました。(どっちなんだ)腰にはなにやら犬っぽい感じのキーホルダーをさげていました。

その犬の背中には【ポつ】と書かれていました。言葉がなまっていてそのまま書いたようでした。

その後ろをトコトコとついて来る一匹の犬。

以外にも土佐犬の子供です。 「ヨシ子?」幼なじみの土佐犬ヨシコにそっくりな子犬・・・・・・・・・・・・・・

 

「ここは!!?!!!」

 

「ここは俺の・・、おヂーさんのむらじゃないか・。」

「あのキーホルーダーの変な人は、、、おヂーさん・・・」 (>_<)

ポちは全身の力を振り絞って走り出しました。

足は血だらけでしたが痛みも忘れておぢーさんへ向かって走りました。

『ワンワーン』

血だらけの犬に気づいたおヂーさんは「ポつ・・ポつかぁ~~~」と叫んで大きく腕を広げました。

二人はがっちりと抱き合い「ごめんね、ごめんね」とポちは何回も3回もいいました。

 

おヂーさんはいっぱいいっぱい涙をながして全てを包み込んでくれました。

ポちが探していたものはまさにここにあったのです。

遠くばかり見ていたポちには、一番近くにあった一番大事なものが見えてなかったのです。

おバーさんは去年日本脳炎で死んだことをおヂーさんから聞かされました。

ありがとうの一言も言えず、なんて馬鹿なんだおれは、と自分を責め続けました。

2分ぐらい・・。みじかっ

おバーさんのお墓参りを済ませおジーさんをいたわるように歩く二人の影は、もう一生、離れることはありませんでした。。         

  おわり  

 

   その辺に  

        ポツンと   咲いている花を      

                        見たことが  ありますか・・。

 

 

 


ポちの昔話 ~3匹のブー編~

2007-12-06 | ポチの昔話

むかしむかしおぢーさんとポちと二人で住んでいました。

犬のポちは友達がいませんでした。

っていうかその村にはポち以外の犬はいないのです。

おぢーさんとのピクニックも最近飽きてきていました。

今日こそは友達をつくるぞーと気張ってぷらぷら散歩に出かけました。

しばらく行くと3匹の子ブタの兄弟がブーブー騒いでいました。

「どうしたの?」とポちが聞くと一番上の兄貴ブタが「俺たちは自立するブー。」

と少し怒ってる感じで答えました。

「だったら自分の家を建てることだブー。」とつられてポちも『ブー』をつけて言いました。

「なるほどね」なんつって2番目のブーが急にわかったみたいな感じで、更に3番ブーが、「やるっきゃないね」と指をパチンと鳴らしたりしてました。

意味無く。 なんかあやしげな3匹ブーだったのでそーっとその場からいなくなろうとしていたら「お前も手伝えブー」と3匹で若干ハモリながら言われてしまい、しかたがないので優しいポちは一番怖そうな兄貴ブーとタッグをくむことにさせられました。

兄貴はせっかちな性格ならしく短時間高収入を狙うやつでしたので、わらを盗んで来て2分で作ってしまいました。

おかげでポちは楽な管理職になってました。

2番目ブーは結構しっかりしておりブロックを積み上げて作ってました。

でも時間がかかりそうなので優しいポちはブロックを2個だけ盗んできて2番ブーにあげました。

 3番ブーはいいますと、、どこを探しても見当たりません。

「ひろし(3番ブー)は、どこにおんねん」と急に関西弁になり兄貴ブー達は一応心配モードになっていました。

そのとき、足元から地鳴りが響いてきました。

そうです、ひろしは地下に作っていたのです。 AKTIOの重機までレンタルしておおごとになってました。

そのうち核シェルターを吊るしたヘリコプターが到着したりしてました。(すごすぎる)ひろしの地下要塞が完成したころには1番兄貴のわらの家は風で飛ばされ跡形も無くなってました。

兄貴は仕方ないのでヒロシに頭を下げて同居することにしました。

 2番ブーはおしゃれ感丸出しでコンクリートの打ちっぱなしの感じにやたらこだわっていました。

そんなこんなしているとこいつらの親にしか見えない父ブーと母ブーがすごい剣幕でやってきました。

「何してるんずやブー」と津軽弁交じりのブーをまくし立て3人ブーはけんもほろろに連れていかれちまいました。

工事代金の請求がすごいとか公庫への毎月の支払いとかなまなましい話をされながら・・。

 またひとりぼっちになってしまったポちでしたが三日間の楽しい時間は強い絆で結ばれたような気がしました。

友達というのはいいなぁとしみじみ思いながらその日は地下要塞におぢーさんとか、しげるとか呼んで(しげるって?)おおいに盛り上がりました。

おぢーさんなんか核シェルターに冗談で閉じ込めたら本気で泣いてました。

でも結局、おぢーさんの笑顔が世界で一番だいすきだぁ~とポちは確信して笑えないおぢーさんのダジャレにとりあえずワンと吠えるポちは幸せそうでした。

 

 

              

                                                おわりっぽい風味


ポちの昔話 ~愛するということ~

2007-12-06 | ポチの昔話

むかしむかしあるところにおばーさんとおぢーさんと犬のポちがぶっきらぼうに住んでいました。

おバーさんは昔グラビアアイドルだったらしく(自称)私はいい女なのよ見たいな感じでちょっと感じ悪いぜお前って感じでした。(やたら感じ多いぞ)

本当はデパートのチラシのモデルだった事実を知っているおぢーさんはそれでも惚れ抜いている様子でした。

ある日の夜、おバーさんはとっておきのドレス(ベルサーチ風)を着てさっそうと足早に(しかも競歩っぽく)どっかに出かけました。

おぢーさんは気にする様子も無くどっしりと囲炉裏の前に座り「ここが変だよ、日本人」を見て笑ってました。(テーマはいじめ)。

おばーさんが帰ってきたのは朝の5時でした。お酒のにおいをぷんぷんさせて、ひゃっくり5万回ぐらいしてました。

 ポちはそんなおばーさんが前から嫌いでした。重さで言ったら5キロぐらい嫌いでした。おぢーさんがかわいそうです。

 おぢーさんは働き者で、朝2時におきて海に出ます。自家製のいかだで。(2000GTRと呼んでいました) そして、マグロを捕まえます。それも本マグロです。あとはアブラメとか、鯉とか・・。(海でかいっ)

そしてそれを港のディーラーに買ってもらって、その金を持ったまま朝一番のパチンコやでフィーバーします。

この時点で財布な中身はかなりの大金になっています。 そして今度はいよいよ山へ向かいます。 

自称鉄砲打ち8段のおぢーさんはいろんな動物を仕留めます。

この前なんかサイがこっちに向かって近づいてくると思ったらなんとおぢーさんが担いでいたのには正直、「お前はなにもんや」とつっこみたくなりました.

 漫画やで、しかし。 きりんとかもたまにあります。あと、ハムスターとかねってちっさー。たまにですがつちのこも混ざってます。(混ざってるって・・なにに)。

一番すげぇかったのは、去年のクリスマス、なんかえたいの知れない銀色のもじもじ君スーツを身にまとった小柄な変な声を出す宇宙人みてぇなやつの手足縛って棒につるして持っていました・・。(それ宇宙人だよっ)

まっ、とにかくおぢーさんははたらきものだっつうことです。おかげで、ポちのごはんはドギーマンです。骨っこ付きで豪勢です。おぢーさん様様です。

 おばーさんは今夜も友達の『るみ』と遊びに出かけました。おぢーさんの稼いだお金の95%は使っていると思われます。

こんなんでいいのか。ポちはあったまきておぢーさんに怒りの全てを手話を交えながらジェスチャーでぶちまけました。

するとおぢーさんは「いいんじゃよ、いいんじゃよ」と三蔵法師(夏目雅子)のようなすばらしい悟りきった表情で申されました。

全てを許す寛大な心の持ち主。ポちはその威厳あるパワーに圧倒されながら思いました。このじーさんは只者じゃない・・。

生まれ変わり1回目のおバーさんに対して、おぢーさんは43回あたりだなとポちは計算しました。3.14とか掛けて。。

ちなみにポちは589回目ですが今回も犬を選んだそうです。楽だから・・。

 

    「にんげんはわからないなぁ~」

まぁ明日もドギーマンあればいいやと思いながらおバーさんお気に入りの漬物にカナブンの足を一本入れて気を晴らしている光景を見ていたおぢーさんは黄門様と同じ笑い声でいつ息吸うのと思うぐらいの勢いでおぢーさんもさっぱりの様子した。。    本音はそれなんだっ!!             おわり  急にかっ。


マリーの下のタカラモノ      作 佐々木和美

2007-12-06 | 小説

 

 

「生まれ変わりってしんじる?」

 

 禁酒五日目の山崎涼子は、ウーロン茶のジョッキを口に流し込む直前に横目半身こっちに向けて急に話題を変えた。

そうだなぁと、カウンター左隅三角コーナーに設置されたTVに映る『がきの使い』の笑っちゃだめシリーズを見ながら、もずく酢を一口入れて答えた。

涼子は都内某女子大に通う一年生。色白で、小柄、少し強めのパーマが肩の下まで動いている。

一見、女優の誰かに似てる雰囲気を持っていないことも無くまあまあモテルほうであることは自分でも言っている以上多分そうなのだろう。

ほとばしるほど明るい性格は多少疲れるが決して悪い気はしない。

あっけらかんとしているが勘が良く頭はかなり切れるやつだ。

医者になるはずだったらしいが、高2の夏になんかの影響で「探偵」になる決心をしたらしい。

学校帰り、週4日は事務所(山崎蓮次探偵事務所)に顔を出す。勝手にね。ま、実際暇だし、月に2~3件依頼があればいいほうだ。「探偵たるもの・・」について涼子の質問に答えるやら、珍事件の話やらで結構楽しくすごしている。 

私とは同じ名字だが、親戚でもなんでもないし、もちろん恋愛感情なんてのは微塵もありゃしない。

「卒業したらここに来てもいいわよ」と、

頼んでも無いのに勝手に決めてるみたいだ。

ナンカ腐れ縁的になってきている。

 「たまにはゴハンぐらいおごってくれてもいいいんじゃない?」 貸しがあるんだから・・・の目線がしこたま出ている。

半ば強制的にここ、「居酒屋ももたろう」のカウンターに連行されている。

 

「なんかの本で見たんだけど・・・」と涼子は話し始めた。 

 アフリカのどこかの貧しい町にとても仲良しの二人の男の子が住んでいた。

ジョージはアランの1つ年上ということで積極的に遊びの方法を教えていた。 

たまにいじめられるけどアランはジョージのことを本当の兄のように慕っていた。

ある日、「タイムカプセルごっこしよう!」ということで、二人は大切にしている綺麗な石や、変な形の木の実、なんかの角の破片、二人にはとっても価値のある宝を持ち寄って土の中に埋めた。  

「二人だけの秘密にしようね。」

アランはウィンクをしてジョージに微笑んだ。

 

それから何年か経ち二人は立派な青年に成長していた。

働き者の二人は人気者だった。

仕事の帰りは酒場で歌い、踊り、笑い、貧しいながらも楽しく暮らしていた。

相変わらずジョージはアランのことを本当の弟のようにかわいがっていることは仲間のみんな、知っていた。

 酒場の一人娘シェリーもそんな二人が大好きだった。

ジョージは考えていた。

アランはシェリーのことをどう思っているのだろう。

二人はお似合いだ。 

ジョージは二人の恋のキューピットになることを決心し、日増しに二人はお互いの存在を意識するようになっていた。

 「ジョージ・・俺、シェリーにすきだって言っちまった・・。どうしよう。」

 「やっと言いやがったな,この野郎!」「大丈夫、シェリーはお前のことが大好きなんだから・・。」  

ジョージはアランの首にヘッドロックしたまま心のそこからよかったなと何回も叫んでいた。 

その夜は世界で一番楽しく酒を飲み、結婚の前祝いは明け方まで続いた。

 「じゃなアラン。明日は休みだ、ゆっくり寝ろよ。」  

 「うん、ジョージもな・・」   

これが、アランとの最後の会話だった。

                     つづく・・。 と思ったけどやっぱり書きます。

アランの体は先天性の病気に蝕まれていたのだった。

次の日、眼を覚ますことなくアランは逝った。  

ジョージは病気に気付かなかった自分を責め立てていた。

来る日も来る日も酒を浴びるようになった。

仕事もほとんど休んでいた。

そんなジョージのそばにはいつも笑顔で慰めてるシェリーがいた。

シェリーの優しさはジョージを変える力を持っていた。 こんなことではだめだ。 アランに笑われる・・ 

シェリーとの間に男の子が生まれたのはそれから五年後のことだ。 

「アラン」と名付けた。 

ジョージは前にも増して働いた。働き者のジョージが帰ってきたと仲間は喜んだ。

みんな、シェリーのおかげだ。

一生大切にすると心に決め三年前にジョージから求婚したのだった。

 2歳になったアランは最近よくしゃべるになった。

そんなある日昼休みで家に帰ったジョージは耳を疑った。

 

 『タカラモーミタイ』・・・

 

 ジョージはアランの小さい肩を両手で握り締め、鋭い視線でアランにゆっくりと聞き返した。  

 

「今、ナンテ イッタ・・・」 

 

アランは天使のように微笑みながら、その言葉をはっきりと言った。 

次の瞬間ジョージは泣き崩れ「アラーーーーン」と叫び息子を強く抱きしめていた。

 

 ―『マリー ノ シタノ タカラモノ・・・』― 

 

子供の頃、二人はいつも小高い丘の大きな木の下で遊んでいた。

そして、二人は「タイムカプセルごっこ」で自慢の宝物をこの大きな木の下に埋めたのだった。

その大きな木を「マリー」と呼んでいたのは自分のほかにアランしかいない。 

 

二人で勝手に付けた名前なのだから・・・・   

 

 

「どう、いい話でしょう。これが生まれ変わりじゃなけりゃ何だというの?」

近年、いつごろころからか分からないが、戸籍や病院のカルテなどきちんと管理されてるワケだから誰がいつどこでなんで死んだかなんてかなりの確立で分かる時代だ。

小さい子供が突然ワケわかんないことを言い出したとしても誰も耳を貸すことは日常の中では難しいが、もしかしたら前世の記憶が少しだけ蘇える時期があるのかもしれないし、子供の体を通して何か、メッセージを送っているのかもしれない。

運命は偶然ではないのかもしれない。 

 

 ― 出会いの全てが・・・―    

 

「私と山崎さん結構気が合うと思いません?」

心の中を見透かすように涼子は唐揚をグサッとさしながら言った。

「結婚する運命かも。偶然二人とも『山崎』だし、ちょうどいいじゃん。」と、2%ぐらいマジな顔で言った。

6%ぐらいドキリとしたが「冗談よぉー」と思い切り肩をたたかれ、涼子の豪快な笑い声が店内に広がった。  

 

                   ―おわり―