マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

泣き落とし?

2006-06-30 02:04:55 | Weblog
 我々、テレビ業界の就業時間の不規則さは、他の業界に類をみないのではないだろうか?仮に規則性があったとしても、午後に出社の終電退社で、4、5時間はゆうにずれ込んでいる。少なくとも、一般社会のサイクルでない事は確かだ。そんな昼夜半分逆転したような日常だから、ゴルフの時が辛いのだ。もちろんゴルフが辛いわけではない。ゴルフのスタート時間に合わせての、早起きが辛いのだ。

 私は30年近いゴルフのキャリアがあるが、これまで充分な睡眠を取って、ゴルフをしたことなど一度もない。その代わりと言っては何だが、徹夜でした事は数え切れないほどある。だいたいは、2、3時間の睡眠でのプレーである。睡眠不足に加え、昼食事には酒まで入る(私は飲めないが)のだから、我々業界人のゴルフは不健康極まりない。かなりの無茶をしているのは確かだ。

 昨日は、F社のM氏、F社のT氏、フリーカメラマンのK氏の4人でのラウンドだ。私は腰も痛いし体調もすぐれなかったのだが、K氏はずっと海外での仕事だったこともあり、会うのも久々になるので頑張って参加したのである。

 だが、頑張らなければ良かった。体調の悪さに加え、昨日は梅雨の合間の真夏日とあって、暑さで心身共にボロボロになってしまった。心身の心は酷いスコアでだ。やっとの思いでラウンドは消化したのだが、風呂上がりのロビーでは既にグッタリ状態である。

 帰りの高速道路では、さすがに『ヤバイ』と思ったのでサービスエリアで仮眠を取ることにした。さて、シートを倒して寝ようかと思った矢先に、私の車の窓をコンコンと叩く人がいる。年輩のオッサンだ。「あの~野菜はいりませんか?」と言うのである。もちろん私はいらないので、「間に合っています(間に合ってはいないが)から結構です」と答えたのだが、そのオッサンは「この野菜を買ってもらえないと高速料金も払えないんです。お願いします」と涙声で野菜の入ったダンボール箱を抱えている。

 その表情までもが半泣き状態なので可哀想になり「いくらですか?」と訊くと、「二千円です」と言うので買うことにした。それから2時間ほど仮眠を取って起きたのだが、コーヒーでも飲んでから出発しようと思い、自動販売機までコーヒーを買いに行く途中のことだ。例のオッサンが、他の車の人を相手に同じ事をやっている。ダンボール箱を渡して二千円を受け取っているのだ。

 私は、そのオッサンを目で追った。すると自分の車であろうワゴン車まで戻ると、そのワゴン車からまたダンボール箱を取り出して、また別の車の窓をコンコンとやっている。…ったく、『高速料金が払えない』って、あのオッサンはどこまで帰るつもりなのだろうか?もしかして…青森?それにしても、今時珍しいくらいの泣き落としだ。

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