マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

野村監督に一言

2006-10-15 05:39:56 | Weblog
 楽天の野村監督が、「松坂がいなくなったら困る」と言って、メジャー移籍が確実となった西武・松坂の流出に警鐘を鳴らしているようだ。例によってのボヤキなのだろうが(笑)、「パの損失や。プロ野球も終わるよ」とまで言っている。
 
 はたしてそうだろうか?プロ野球選手のメジャー志向は、もはや止められない時代の潮流になっている。パ・リーグからは、野茂、イチローに始まり、井口、そして昨年の城島だ。確かに看板選手が次々と海を渡っている。これを懸念するその最大の理由は、日本野球のレベルダウンだというのだが、選手にメジャー志向がある限り私はそうは思わない。新しい芽は常に育つものだ。

 では、野村監督は、何故にここまで言うのだろう?例えば、プロ野球には観客動員数推移というデータがある。これは年々増加していいて、2004年までのデータではあるが、パ・リーグ、そしてセ・リーグ共に、これまでの最多観客動員数を示している。プロ野球界の凋落を懸念するデータでは、もちろん無いはずだ。

 テレビ視聴率を言えば、確かに巨人戦の視聴率は年々下がってきている。ただ、これは時代の多様化、細分化、そしてインターネットの需要などで、他の娯楽性の高まりによるものも大きく、テレビ離れは何も巨人戦だけの問題ではない。視聴率の低下が、イコールプロ野球人気の衰退とは言い難いものがある。
 
 だが、こう言っては何だが、もともと、パ・リーグにはゴールデンタイムでの野球放送は無かったわけである。逆に言えば、昨年からの交流戦でパ・リーグの選手も、今まで以上に認知されるだけの機会は増えたわけである。これは、今後もパ・リーグを盛り上げる材料の一つであることは確かだ。

 例えばサッカーだが、ワールドカップ(予選を含め)を初めとする、国際Aマッチなどでの高視聴率は、年にほんの数回かも知れないが、それだけで凄まじいインパクトになっていることは確かだ。これだけでも、サッカー界におけるテレビの果たす役割は、充分にはたしていると思う。

 プロ野球でも、昨年からサッカーのワールドカップに代替する、…と言ったら語弊があるかも知れないが、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催された。このグローバリゼーションは、間違いなくプロ野球界の活性化になったはずだ。テレビでの放送は、視聴率以上に、「やはり野球だ」というものを印象付けしたはずである。
 
 今は全てのスポーツが舞台は世界だ。日本のプロ野球界も、一個人(選手)の大リーグ挑戦を快く思わないでどうする?…と言う感じである。私は、松坂の大リーグ挑戦はおおいに賛成である。これまで、大リーグで活躍した日本人選手同様に、日本の底力を発揮してもらいたいと思っている。野球人生のピーク時に、挑戦出来る機会を与えた西武球団には敬意を表したい。でも、容認はもう1~2年早くても良かったが…。

 逆に、この大リーグ志向の高まりの中で、野村監督の発言は、選手の志気を落としてしまうものにはならないだろうか?野村監督のいる楽天が、大リーグ挑戦を快く思わない球団となれば、選手はその球団での上昇が望めるのかが、私には疑問になってしまうのだが…如何なものだろう?

 何か、熱く語ってしまったが、このブログは『マヌケ便り』である。「何をマジになって吼えているんだ?」と言われてしまいそうだが、今さらながら、『野村監督に一言』と言うこと自体が…マヌケなことなのだから。

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1 コメント

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こんなもの作りました (東京ヌードル)
2007-05-02 19:08:15
いかがでしょう
よろしければ取り上げてください
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