マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

宇宙人現る

2006-11-20 01:14:46 | Weblog
 買い物に出かけた。私は一度買い物に出かけると、とにかく買いあさる。もちろん安物ばかりで、そのほとんどは必要のないものだったりする。スーパーとかに買い物を頼まれても、頼まれた物以上に買いあさる。そんな買い方だから、買った物は賞味期限切れになるものも多い。本もそうだ。本屋へ行くと、必ず数冊買い込んでしまう。そのほとんどの本は、最初の方だけ目を通し後は途中でやめてしまう。

 要は、無駄使いなのだが、私にとっては、かなりのストレス解消になっている。ストレスで体調壊して、病院通いをすることを考えたら、大量の安物買がストレスの解消になるのなら、あながち無駄ではないような気がする。別に高価な物をたくさん買うわけではないのだし、そう考えれば安い出費だ。

 買い物をしている途中で、面白い物を見つけた。宇宙人のマスクである。全体が銀色で、耳が尖ったマスクだ。下の息子を驚かしてやろうと思って、ついつい買ってしまった。それにしても、いったい誰が宇宙人は肌の色は銀色で、耳が尖っていると決めたんだろう?まあいい。

 たくさんの買い物をして、地下の駐車場まで降りてきて、買った物を車に詰め込んだ。その袋の一番上に、宇宙人のマスクがあった。私は思わずそのマスクを手に取って、トイレに向かったのである。実際に被って試してみたくなったからだ。

 トイレには来たのだが、人が来たら恥ずかしいので、大の方の個室に入ったのである。便座の蓋を下ろし、そこに座り込んで、包装してあるマスクの包み紙をひろげ被ってみた。つまらない。当たり前だ。被ったマスクの表情がわからないのでは、面白いはずがない。だいたい私は、鏡を見る為にトイレにやって来ているのである。

 私は、早速その表情を鏡で確認しようとして、マスクをしたまま個室から出たのである。そしたら、いつのまにか人が入っていた。その人は小便をしている。目が合ってしまった。…と思っているのは私だけで、向こうにとっては突然の宇宙人(?)の出現である。している小便を撒き散らしながら、大声を上げ本気で驚いている。いい歳をしたおじさんだ。

 私は、「あっ、すみません」と言って、トイレから瞬間的に逃げ出してしまったのである。謝りはしたが、おそらくマスクのせいで、声は通っていなかったはずだ。トイレから飛び出し、マスクを脱いで車まで一目散である。車の中では、心臓バクバクである。いきなりのダッシュと、罪悪感とである。警察に通報されたらどうしよう?だとしたら、これはどんな犯罪になってしまうのだろうと、しばらくドキドキしながら考えてしまった。

 『そうだ、これはドッキリだ。ドッキリカメラだと思えばいいんだ。相手もそう思って、納得してくれているはずだ』と、勝手に自分に言い聞かせ、心を落ち着かせようとしている。それにしても、悪質なドッキリだ。あのおじさんは、まき散らしていた小便を、自らも浴びているはずだ。とにかく、このブログで懺悔だけはしておこう。「驚いたおじさん、驚かすつもりはありませんでした。本当にごめんなさい」

 ところで、このマスクで息子を驚かしてみたのだが、息子からは笑われただけである。何であのおじさん、あんなに驚いたのだろう?今思うと、必要以上に驚いていたような気がするのだが…。それに、今頃になってあの驚きように、思い出し笑いである。

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