竹林の愚人  WAREHOUSE

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◆編集権「報道の自由」の徹底こそ

2005-03-08 21:33:23 | NEWS
花田 達朗 東京大学大学院情報学環教授(メディア社会学)朝日新聞 私の視点 
◆編集権「報道の自由」の徹底こそ 2005.03.08.

昨年9月衆議院総務委員会の海老沢前会長招致をNHKは「編集権」を盾に中継しなかった。
1月政治家に番組内容を事前説明するのは「当然」と関根前放送局長が発言。両者は根底でつながっている。
「編集権」は冷戦時代、GHQの指導で日本新聞協会が出した「編集権声明―新聞編集に必要な一切の管理を行なう権能」とされた自主規制。NHKは予算と決算が国会承認事項。政権与党に“政治的人質”を取られ、政治家への事前説明を「通常業務」と考える体質のなか、「メディアへの介入」意識が希薄となり、「圧力」はなかったことになる。「編集権」と「報道の自由」が混同され、ジャーナリストの仕事に枠がはめられている。これはメディアの健全な姿ではない。

自ら足枷をしながら報道の自由を語る愚かな報道機関をもうこれ以上継続させる道理がどこにあろうか。