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秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

ミドリが薄いアメリカヒドリ

2024年02月11日 | 宮城県_閖上

 名取川河口近くにいた子。

 アメリカヒドリのオスに違いないのだが,目の後ろに続く緑色の帯の緑色が薄い。これまでもこういうタイプは結構いたが,あまり深く考えてこなかった。
 
 
 光の角度など見え方の問題ではなく,緑が薄い,ということ。
 ヒドリガモとの交雑は結構多いが,この子は純粋アメリカヒドリ。
 
 比較対照用に,昔撮ったアメリカヒドリの画像も載せておこう。
 

(2020/01/01 新地)

(2009/04/09 大沼)
 
 差は歴然。
 
 今回の子の緑色が薄いのは,どうしてだろう。
 ただのバリエーションなのか?
 それとも,年齢など他の要因が理由なの?
 
 
 海外の図鑑を含め,このようなタイプが載っていないか,結構がんばって探したが,なかなか見つけられず。ようやく見つけたのが,カモ図鑑の本家本元ともいうべき「決定版 日本のカモ識別図鑑」(氏原巨雄・氏原道昭著,誠文堂新光社)だった。
 
 この図鑑には,明確に,緑色の量について「個体差が非常に大きい」と記載があった。
 やっぱ,単にバリエーションの問題。
 第1回生殖羽 (1st-br.) は雨覆(※)が白くないようだから,この子は成鳥。若いから緑色が薄い,ということでもなかった。
 ※ 翼を閉じているときは,側面に線状になった雨覆が見える。

 わかってみると「なぁんだ。」という感じだが,それがわからなくてのモヤモヤだった。
 あぁ,スッキリ。
 氏原氏に感謝。
 
 それにしても,他の図鑑は不親切だなぁ。
 
 この子,たまたま羽ばたいてくれたので,腋羽・下部大雨覆を確認することもできた。
 左が今回話題にしている子。右がヒドリガモのオス。
 
 
 アメリカヒドリは,オスも,メスも,翼の付け根の裏側が識別のポイントのひとつ。
 アメリカヒドリは白,ヒドリガモはグレーなのが特徴。
 
 しつこいようだが,羽繕いの画像も1枚。

 
 白い羽が見える。
 
 
 ペアになっているメスは,アメリカヒドリではなく,普通のヒドリガモだった。
 頭に赤味がある。
 
 なお,この翌日に蒲生で見た子は,きちんと(?)緑色だった。
 
 
(2024/02/02 アメリカヒドリ)


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