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あまもりのなんやかんや

しがらみから離れてたまには身近な自然と親しみたい

秋の河原を彩る

2007年10月15日 | 身近な自然
神崎川の河原に秋の野草がいっぱい咲いてきました。涼しくなるのを待ちかねたように。
(以下の画像は全てマウスオン+ワンクリックの3枚組です)
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↑ツユクサ(露草) ツユクサ科 学名:Commelina communis
ツユクサは夏も咲いていましたが、涼しくなってからのほうが数が増えました。
今年の猛暑はツユクサにとっても厳しかったのかもしれません。


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↑アレチヌスビトハギ(荒れ地盗人萩) マメ科 学名:Desmodium paniculatum 
2枚目の葉を中心に写した画像に小さな果実のサヤが見えます。これから大きく育つのでしょう。3枚目の花のアップは、お茶の水博士の鼻に見える(笑)


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↑ヒメジソ(姫紫蘇) シソ科 学名:Mosla dianthera
前の記事で、アメリカセンダングサとタウコギの特定に悩みましたが、この花も似た花がありました。その名は「イヌコウジュ」
ガクや花びら、茎の形態も微妙に違うようですが、そっくりさんです。
私にとって分かり易いと思ったのはノコギリ葉の切れ目の数の違いでした。
ヒメジソのノコギリ葉の切れ目数は4~6。
イヌコウジュのノコギリ葉の切れ目数は6~13。
ヒメジソと決めた理由は葉の切れ目数が少なかったからでした。


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↑ホシアサガオ(星朝顔) ヒルガオ科 学名:Ipomoea triloba
早朝開いて、昼頃には閉じる花の直径が2センチ弱の小さな花です。
ホシアサガオと下のマメアサガオは去年の9月10日の「豆と星」で紹介しましたが、去年は豆より星が少なくて繁殖力が弱いのか?と思っていたのですが、とんでもない!今年は大群生でした。
むしろ、繁殖力が強いと思っていたマメアサガオが少なくなっていたのです。
これには驚きました。野草の勢力図は年々塗り替えられる。
2枚目に、その星と豆が仲良く並んでいます。花びらの開き方が違いますね。
豆の花びらは思いっきり反り返っていますが、星は遠慮深い開き方でこれ以上開かないようです。


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↑マメアサガオ(豆朝顔) ヒルガオ科 学名:Ipomoea lacunosa
この花も早朝に開いて昼には閉じてしまいます。
今年は去年見つけたピンク色の「ベニバナマメアサガオ」を見つけられませんでした。
マメアサガオ自体がホシアサガオの勢力に負けています。
3枚目はそのマメアサガオの果実です。ちょっと面白い形をしています。大きさは2センチほどでした。


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↑ミゾソバ(溝蕎麦) タデ科 学名:Poygonaceae tunbergii
ミゾソバは可愛い花ですね。
白からピンクのグラデーションの花びら。白い長いシベと葯。
この色合いがとてもマッチして可愛らしい。
でも茎には小さいながらも鋭いトゲが付いています。(2枚目)

以上で10月6日から8日にかけて写した神崎川の秋の野草シリーズを終わります。
秋の河原の花はこれからが本番。花から果実へ移る様もまた楽しみです。
河原は私の庭。手入れも草抜きもしなくていい庭ですが、これから花が咲くのにと思う間もなく散髪の憂き目に遭う庭でもありです。
手間がいらない分、自由にもならない庭ですね。

植物名が間違っていましたらどしどしご指摘ください。

ひっつきむし

2007年10月12日 | 身近な自然
神崎川(もちろん淀川でも)の河原は、ようやく秋の野草で賑やかになってきました。
2ヵ月ぶりに名前が解った「ゴキヅル」を先行してUPしましたが、2回目は「ひっつきむし」と呼ばれるもの3種です。
(以下の画像は全てマウスオン+ワンクリックの3枚組です)
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↑コセンダングサ(小栴檀草) キク科 学名:Bidens pilosa L.
(1)舌状花は退化して筒状花だけの花
   ツンツンと突き出ているのは雄しべ?雌しべ? ケーキの上のローソクみたい。
(2)コセンダングサの種子

   これは去年の11月2日淀川の河原で撮ったものです。
   今回、種子を見つけられなかったのでリリーフ登場させました。
(3)葉の形がわかる全体の姿

   草の背丈は30~40センチほど。
   木の栴檀の葉と似ているところから栴檀草と名付けられたということです。

※舌状花(ぜつじょうか)
  舌のように細長い形をしたはなびらを持った花のこと。
※筒状花(とうじょうか)
  はなびらが根元で融合し筒状になった部分を持つ花のこと。
(※印はこちらの草花用語出典のサイトからの流用です↓)
http://www.kobe-c.ed.jp/shimin/shiraiwa/glossary/index.html#fukuyou


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↑アメリカセンダングサ(アメリカ栴檀草) キク科 学名:Bidens frondosa
(1)筒状花だけの花の基部から総苞が花びらのように広がっている
   中には小さな舌状花も付ける花もあるらしい。
   コセンダングサとの大きな違いは花の基部に広がる総苞を持つこと。
(2)アメリカセンダングサの種子

   この種子は正真正銘今年のもの。トゲはコセンダングサより横幅がありますね。
(3)葉の形がわかる全体の姿

   葉はコセンダングサより若干細く、紫色に色づいているのも多かった。
   背丈は1m弱ぐらいに伸びているのもあったが、これは40~50センチほど。

アメリカセンダングサとしましたが、「タウコギ(田五加木)」とよく似ているので悩みました。
タウコギ?そんなの有り?状態。タウコギの存在すら知らなかった。
外来種王国の神崎川ということで「アメリカセンダングサ」としましたが、「タウコギ」の可能性も有りです。違いがよく解りませんでした。

※総苞(そうほう)
  タンポポなどキクのなかまの頭状花の基部にあり全体を包むような構造物のこと。
(※印は上のリンクサイトからの流用です)


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↑オオオナモミ(大雄なもみ) キク科 学名:Xanthium canadense
(1)葉の形がわかる全体の姿
(2)少し近づいて
(3)2枚目の画像をトリミングした種子

   一本一本のトゲの先端が、かぎ針のように曲がっているのがわかりますか。
   引っ付くと取れにくいワケです。
   種子は茶色になっても自ら地面に落ちることなく、
   動物によって運ばれることを期待してるんですって。
   イタズラ盛りの子供はいいカモだ~。
  
最初「大」の付かない「オナモミ」だと思いました。
しかし、農耕文化と共に入ってきたといわれる古来のオナモミの姿はほとんど見られなくなったとか。昭和初期に帰化したと言われるこのオオオナモミに取って代わられたようです。
私の子供の頃「ひっつきむし」と呼んでいたものは、古来のオナモミではなく、オオオナモミであった可能性が高いですね。
ちなみに「オナモミ(雄なもみ)」に対し「メナモミ(雌ナモミ)」もあることを知りました。
メナモミは全くオナモミに似ていません。メナモミの画像はこちら↓
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/menamomi.html
メナモミはむしろセンダングサに似ていますよね。

次回は、華やかな(だと思う)神崎川の秋色の花の紹介です。

ゴキヅル

2007年10月09日 | 身近な自然

8月3日の神崎川の野草を紹介した「夏色の花」で、セリやツユクサに混じっていた細長いハート型の葉は何だろうと思っていましたが、花が咲いてその正体が判明しました。
ゴキヅル(合器蔓)でした。
偉そうに正体判明、などと書きましたが、Web検索をして探し当てたのですが・・・


↑ちょっと引いた写真です。
蔓性で水際で繁殖する。かつては雑草として嫌われ者だったとか。


↑花のアップです。これは雄花だと思います。(真ん中は5つの雄しべ)
  花びらは10枚に見えますが5枚です。残りの5枚はガク。

同じ株に雄花と雌花がある。
花序の上部で、雄花が複数個先に咲き、
花序の基部で少し遅れて雌花が一つだけ咲く。
雌花の付け根は膨らんでいて、そこが果実となるから容易に判別できる。

以上は検索サイトからの受け売りで、このことが分かっていたら、雌花を探したのにと後悔しました。(いつものことですが


↑ゴキヅルの名前の由来となった実です
上部を少しひねると外れるんですって。中に種が2つ入ってるそうです。
こんな面白いことを知っていたら試してみたのに。(またいつものこと
熟すと上部の蓋がパカッと開いて中の種が落ちる仕掛けになっているらしい。
「合器(盒器)」とは、蓋のある器のことで、この実が蓋付きの器に見えることから「合器蔓」となったそうです。
ゴウキヅル→ゴキヅルと縮まった?
(食べ物を入れるお椀のことを古い言葉で「御器」と言いますが、その「御器」とはまた違うのでしょうか)


↑ゴキヅルの葉っぱです。
写真に撮ったのは三角に近いですが、ほとんどの葉はもっと細長いハート型。


↑花の直径は約5ミリで、果実は約10ミリほど。
薄い黄緑色の小さな花は、よく見れば可愛らしい。
実は緑色のドングリといったところでしょうか。

ゴキヅル(合器蔓) ウリ科
学名 :Actinostemma lobatum

神崎川の秋の野草を撮ってきましたので、またボチボチ記事にします。
野草は飽きた~~と仰らずにまた見てくださいませませ。


白粉花

2007年09月18日 | 身近な自然
表紙画像は、マウスオン+ワンクリックの3枚重ねです
サムネイルはマウスオンのみです

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↑オシロイバナ(白粉花) 別名:夕化粧 オシロイバナ科
学名:Mirabilis jalapa 英名:four o'clock又はbeauty of the night


ブレブレの画像が多いですが、どうか我慢して見てくださいませ。

今回オシロイバナを撮りたいと思ったきっかけは二つあります。
一つは、去年写真に失敗したオシロイバナの絞り模様を他のブログで見せていただいたことと、二つ目はそことは別のブログでブーゲンビリアを見せてもらったことです。

なぜブーゲンビリアがオシロイバナに繋がるのか。
実は両方とも同じオシロイバナ科で、花びらのない種類なんですって。
えっ花びらがない?
ブーゲンビリアの赤や白、紫色の花弁に見えるものは苞で、その苞の真ん中から出ている小さな花のようなものはガクであると。
オシロイバナも、筒状の花は花に見えて花ではなくその正体はガク(萼)であると。
(ややこしい書き方)

雄しべがビジュアル系に走って花弁化したものや、葉やガクが花に見えるもの等、植物に興味を持ってから驚くことが沢山ありましたが、馴染み深いこのオシロイバナまでそうだったのか。でもいくらガクだと言われても、やっぱり花にしか見えませんでした。

一色の白、赤、黄色がオシロイバナの元々の色と思うのですが、
白と赤の花が一緒に咲いているところでは、白と赤の絞り模様。
黄色と白、または黄色と赤が一緒に咲いているとこころでは、
黄色と白、または黄色と赤の絞り模様。
何が書きたいのか・・・
要するにですね、二色混じった絞り模様はあっても、
三色混じっている絞り模様はなかったということです。
人の手によって絞り模様が生まれたのか、
それとも自然交配でできたのか、
そのどちらも有りなら、三色絞りもあっても良さそうと。

オシロイバナは夕方から咲き始めて朝には閉じる典型的な夜咲きの花ですが、今頃の時期になると午後4時頃にはもう咲き始めます。
秋口には午前中に花が開くと書いているサイトもありましたが、私はいまだに午前中に咲いているオシロイバナを見たことはありません。
午前中に咲くところもあるのでしょうか?

絞り模様のオシロイバナは相変わらず綺麗に撮れませんでした。
失神しそうなぐらいに息を止めてシャッターを押すと同時にゆ~らゆら。
なぜあなたはいつも風にゆらゆら揺れてるの~。
蚊が吸血するのも我慢してたのに~。
ま、これは手ブレ防止のないカメラのせいにしときましょう。
上記のオシロイバナは全て自生ではなく人の手で育てられている花です。
でもこぼれ種から増えているようで半自生になっているような気もします。

真夏の秋風景

2007年09月08日 | 身近な自然
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上のアルバム画像は全て、3週間前(8/19)に淀川で撮ったものです。
(古いものを引っ張り出してきてすんましぇん)
表紙画像の堤防上で右側にオギかススキのような草が見えますね。
でも・・・オギでもススキでもないのです。
セイバンモロコシというススキにそっくりな地中海沿岸からやってきた外来種です。
ススキは秋に穂を出しますが、このセイバンモロコシは6月末辺りから真夏に穂を出す夏の植物です。秋になっても咲き続けるものもあります。大阪の秋が遅いためかもしれません。
夏に咲くススキのニセモノと私は呼んでいます。

このセイバンモロコシに気付いたのは去年の夏でした。
記事にしていますので、お暇なら見てね
あの時は、まだ堤防を覆うほどじゃなかったのですが、今年は何と堤防を覆い尽くす勢いで広がっています。その繁殖力のすごさは葛も負けている。
淀川の秋の河原はススキとヨシ(アシ)の競演が見ものなのですが、去年の時点でススキは目に見えて減っていました。なぜ?と不思議に思ったものですが、このセイバンモロコシの繁殖も一つの原因でしょうか。

セイバンモロコシは1940年代に帰化した植物らしいですが、主に西日本で広がっているようです。西日本から広がる帰化植物が実に多い。なぜなんでしょう。

アルバムの最後(右側)にセイバンモロコシ以外の二つの野草を入れました。
両方とも「荒れ地」と付く植物です。
他にも荒れ地なんとかと付く植物は淀川に多いですが。
アレチハナガサの小さな花はわずか2ミリ弱。茎は伸びると2m近くにもなるので雑草として嫌われています。でも背丈が短い今頃はなかなか可愛い花ですよ。
(葉を確認し忘れたので、ダキバアレチハナガサの可能性もあり)

アレチウリは近年その繁殖ぶりが危惧されている野草ですね。
この淀川でも例外なく繁殖しています。
葛とよく似た蔓性の植物ですが、葉っぱの形が微妙に違います。
アレチウリの葉っぱは、葛の葉と違って根元が切れ込んでいます。
それに葛のように3出複葉ではないですね。
そのアレチウリの葉っぱの上で休憩していたイトトンボさんを撮ってみました。
アオイトトンボでしょうか。
【追記】07.09.10 12:40pm
上記でアレチウリとしましたが、アレチウリではないようです。
現在のところ種類は不明ですが、お詫びし訂正します。
ポージィさん、ご指摘ありがとうございました。


華やかな花が少ない彩りの無い記事が続きますね。
そろそろちっちゃなマメアサガオやホシアサガオが咲き始めてもいい頃なんですが、今年の猛暑でひるんでいるんでしょうか、花はまだ咲いていません。