愛煙家の多事総論

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最後のフランス兵

2008-03-13 20:49:24 | 国際情勢
昔、よく祖父に第二次世界大戦の頃の話をしてもらった。が、それは当たり前の話だが、何処まで行っても第二次世界大戦の域を出ない。第一次世界大戦の話など出来るはずも無い。まだ子供だったろうし。そんな、もはや歴史の忘却の時の中へ失われようとしている記憶を持つ老人が、このほど世を去った。第一次世界大戦に従軍した最後のフランス兵、ラザールさんだ。

第一次大戦に従軍した最後の仏軍人、110歳で死去

 第一次世界大戦(1914~18年)に従軍した最後のフランスの軍人、ラザール・ポンティセリさんが12日、110歳で亡くなった。エリゼ宮(仏大統領府)が同日、発表した。 サルコジ大統領は声明で、「深い感動と無限の悲しみ」を述べた。ポンティセリさんはイタリアからの移民。第一次大戦が勃発した1914年8月に「祖国を防御するため」に16歳で外人部隊に入隊した。当初は政府が提案していた国葬を拒否したが、最近、「第一次大戦で亡くなったすべての男女の名において」国葬を受理した。(パリ 山口昌子)




第一次世界大戦の悲惨さを直接その目で見、耳で聞き、肌で感じた最後のフランス兵・・・。いや、従軍年齢から考えれば、世界でも最後なんじゃなかろーか。
そんな人がいなくなるのは自然の摂理だとはいえ、一度お会いして話を伺いたかった。
戦争に限らず、歴史は少しずつ、目には見えずとも風化し続ける。
それは仕方の無いことで、いくらそれらを記録したとしても現実感は乖離し、風化を留めることは出来ない。
が、記録は現実感から乖離しようとも、当事者の言葉はいつまでも生々しさを失わない。当事者が生き続けている限り、その事象はいまなお生き続けることが出来る。

そういった意味では、第一次世界大戦は、今本当に終わったのかもしれない。



何にしても110歳の大往生、ご冥福をお祈りいたします。


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