【おや ? 子】

【おや ? 子】

筑波の
ある施設の長椅子に私が座っている時の
ことだった。
母子二人の親子が、私の1人分離れた横の
席に腰を下ろした。
そして可愛い男の子が足をブラブラさせて
なんだかお母さんに、おねだりをしている。
私もついつい可愛いなぁぁと思って
話しに耳を傾けてしまった。

子供　
「買ってょ　〜〜〜」　「買って」
「アイス買って」
(その施設にはアイスの自動販売機がある。)

お母さん
「ダメ　さっきアイスのお金をあげたのに
落としたでしょ」

子供　
「買ってょ　〜〜〜」　「買って」
「アイス買って」

お母さん
「ダメ　もう今日はお金無いから買えないょ」

子供　
「買ってょ　〜〜〜」　「買って」
「アイス買って」

お母さん
「アンタ　お金無くしたんでしょ」
「責任取りなょ」

子供　
「だってサ」　「だってサ」
(なにかモゾモゾと言い訳を始める)

私
(何処の子も同じだなぁぁぁ　とフッと思う)

お母さん
「んんんんん　もうイイ」「オマエなんか要らない」
「金だしゃいいんだろ」「金だしゃ」
(小銭を財布から出し施設の壁に投げつけた)

お母さん
「ひろって勝手に買え」
「オマエなんか要らない・・・」
(子供を置いてスックと立ち上がり何処かに行ってしまった。)

涙を堪えるように　啜るように　
壁に打ち付けられて弾け飛んだ
コインを一つ一つ探し掻き集めて拾う男の子。
まだ園児が小学一年生ぐらいなのに・・・
恥ずかしげに小さくなって
人目を気にして拾っている。

周りは　人　人　人　
そして何がおこったのかと???
ざわめいている。

育児疲れかもしれないけど
なにか　親のありかた変わってきたなぁぁぁ　と思える
場面だった。
悲しく思える出来事だった。

イエスは女たちの方に振りむいて言われた、
「エルサレムの娘たちよ、わたしのために
泣くな。むしろ、あなたがた自身のため、
また自分の子供たちのために泣くがよい。

「不妊の女と子を産まなかった胎と、ふくま
せなかった乳房とは、さいわいだ」と言う
日が、いまに来る。

そのとき、人々は山にむかって、われわれの上に
倒れかかれと言い、また丘にむかって、われわれに
おおいかぶされと言い出すであろう。

もし、生木でさえもそうされるなら、枯木は
どうされることであろう」。

さて、イエスと共に刑を受けるために、ほかに
ふたりの犯罪人も引かれていった。
(ルカによる福音書23章28-31節)

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