伊藤 克浩(べるお/Beruo)の「折れない心」ブログ

理学療法士伊藤克浩(べるお/Beruo)のサッカーとフットサル、そして理学療法に関するブログ。

神経科学で様々な出会い

2010年09月26日 | Weblog
9月の末にほんの少し時代が動く音が聞こえた。

 私のIBITA成人片麻痺上級インストラクター承認のお祝いに関東の指導者陣から頂いたipadで始めたツイッターで道免和久教授(CI療法の日本第一人者であり兵庫医科大学リハビリテーション部教授)と知り合うことができた。前に飼われていた愛犬がうちのゴールデンレトリーバーにそっくりで愛犬の話をすることができた。そして当院でFIMの講習会を開いて頂いた高橋秀寿先生(杏林大学リハビリテーション医学教室准教授/慶応大学出身)と同級生だという偶然にも驚いた。(同教室の岡島康友教授には毎月一度当院にお越し頂き指導を受けさせて頂いています)
 
 そしてまた新しい出会い。先週には当院の山本伸一IBITA成人片麻痺基礎講習会インストラクターと「作業療法コラボレーション研修会」で意気投合されたとお聞きしている宮口先生(広島大学大学院教授)と内山先生(名瀬徳洲会病院)が当院に来られ、私も「認知神経リハビリテーション」の事を学ぶことができた。
 二日間にわたり同一症例をボバース概念に基づく姿勢コントロールを私が説明・治療し、「認知神経リハビリテーション」の認知課題を内山先生に行ってもらう・・などして「認知神経リハビリテーション」の片鱗を知ることができた。

 後にお逢いする佐野恭子先生(CIMT指導者/兵庫医療大学)と宮口先生が近畿OTメーリンググリストを通しての友人であったことも何かの縁だろうか。

 佐野恭子先生も当院の山本伸一インストラクターと「コラボレーション研修会」で意気投合されたと聞いていたので今回のシンポジウム(中枢神経疾患へのリハアプローチの再構築 http://www.gene-llc.jp/sympo_101107.html)でCIMTについてお話しして頂こうとシンポジストを依頼した先生である。
 
 そして今週、11月7日のシンポジウムの打ち合わせ会へ。

 森岡周先生(畿央大学教授)、高倉先生(埼玉医科大教授)、合同会社gene張本先生との再会、そして佐野恭子先生と初めて出会う。
 大阪難波スイスホテルでビジネスミーティング、その後、難波の料亭で神経科学の話で盛り上がった。

 高倉先生は今回シンポジウムで司会をお願いした先生だが、インターネットが今のように定着する前のニフティサーブ、パソコン通信時代からの付き合いである。その時代のNifty FCASE(症例検討フォーラム12番会議室リハビリテーションの部屋)は、文字情報だけのコミュニケーションであったが現在の藤田保健衛生大学七栗サナトリウムの園田茂先生とも知り合うことができ、日本のリハビリテーションの将来について語り合う事ができた。その当時の仲間は自分にとってとても大切な財産である。
 
 そして森岡周先生、高村浩司IBITA成人片麻痺基礎講習会インストラクターと同級生という事もあり、昨年に山梨県理学療法士会でお呼びした際に意気投合。来年の日本理学療法士協会学術集会(宮崎)のオープニングセミナーの司会を勤めさせて頂くことにもなった。森岡先生は皮質から皮質下、そしてルリアを代表とする神経心理にまで知見が深いので、神経科学に基づいて症例の話をしても何一つ違和感がない・・というか波長が合う。「認知神経リハビリテーション」という枠に捕らわれず、今後も指南を受けていきたい研究者である。
 
 佐野先生とは初対面であったがCIMTに関する神経科学の話で語り合えたと思う。私自身がCIMTを十分に理解しきれていなかったので、山梨の勉強会でも講演を依頼中であるが今回の打ち合わせで半球間抑制の事やシェイピング(CIMTの課題等)のお話を聞くことができ、CIMTについて知見を深めることができた。先生自身はCIMTに対する誤解(非麻痺側を拘束すれば良い・・等)を解くと言われていたのでシンポジウムでもう少し深くお話を聞きたいと思っている。メアリー・リンチ先生(BBTAシニアインストラクター)がチューターズモジュールで提示されたCIMTやオランダの保険制度にそくした講習会(神経リハビリテーション講習会/脳卒中)にCIMTが取り入れられていること、そして前述した園田先生達が検証されているFITプログラムアドバンス(365日リハプログラムで7-9単位における様々なアプローチ介入による効果の差を検証)にCIMTが取り入れられていることを鑑みればCIMTについて我々もさらに知見を深めるべきであろう。

 最後に合同会社geneの張本先生には今回のシンポジウムに関して思いの外、ご心労をおかけした。先生は民間会社の代表でありながら、若いセラピストに何を学ぶべきか道を示してこられたお方である。
 今回のシンポジウムに関しては日本作業療法士協会、PT・OTNET、その他の後援取得を含め、無理なお願いを聞いて頂いた。その恩に報いるためにも当日のシンポジウムを参加していただける療法士の方々に満足して頂ける内容にしたいと思っている。


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