伊藤 克浩(べるお/Beruo)の「折れない心」ブログ

理学療法士伊藤克浩(べるお/Beruo)のサッカーとフットサル、そして理学療法に関するブログ。

理学療法士学会記 その2

2011年05月30日 | Weblog
5月28日(土)、9時から大会テーマ講演「リハビリテーション最前線」里宇明元先生を拝聴。前日にBMIの話をご本人から直接伺うことが出来ていたので非常に分かりやすく聞くことが出来た。また四肢が動かない方が脳波によりセカンドライフ(バーチャルリアリティ)のアバターを操作し、研究者のアバターと出会って一緒に夕日を見るシーンは、セカンドライフ経験者である私にとって感動的な内容だった。また、その脳波信号を麻痺側上肢治療に結びつけるBMIは思っていた以上に研究や機器開発が進んでいる事に驚いた。
 昼はPT.OT.STnetで秋に開催する予定のフォーラム打ち合わせを友清先生達と行った。
13:20から「病期別に見た理学療法の未来図」ー 病期別理学療法から見た医療制度の現状と課題 ーに参加。青山誠先生(手稲渓仁会病院)が急性期の事を話されていたが、今後の理学療法士20万人時代を見据えたお話しは参考になった。半田会長の司会としてのまとめ方もさすがとしか言えない内容だった。

 その日の夜は私が企画したネットワーカーによるオフ会。PT.OT.STnet・twitter・mixi・ピーナッツから重鎮ネットワーカーが25名集うことが出来た。土砂降りだったし会場がわかりにくくて参加された方にはご迷惑をおかけしたが盛況に終えることが出来て良かったと思う。

5月29日(日)、朝から宮崎は台風の暴風圏内に突入。帰りの飛行機を心配しながら会場へ向かう。「日本におけるICF ー その臨床実践と現状での課題 ー」パネリスト石田利江先生(順天堂大学医学部附属練馬病院)・浅川育世先生(茨城県立医療大学)に参加。その後、専門領域神経系の口述発表を聞いた後、会場を後にした。

 その頃には台風は通り過ぎていて快晴に、ただ台風は羽田方向に向かっているので飛行機が着陸できるのか不安に思いながらも、飛行機まで少し時間があったので足を伸ばして青島のプチ観光、鬼の洗濯板を見ることができた。空港に着いて飛行機が無事飛んでいる事を確認して遅めの昼食。16時35分のANAで帰路についた。今回は得ることの多い学会であったが、台風等あってかなり疲れた。来年は今年病院で購入してもらった重心動揺計、表面筋電図を生かして兵庫学会に演題を持ち込みたい。

理学療法士学会記

2011年05月30日 | Weblog
5月26日(木)、午前中の仕事を終えて羽田へ、早速悪天候で条件付きフライト。宮崎空港に着陸できない場合は羽田に引き返すか福岡空港に到着するという条件。初日から緊迫感のある旅立ちとなった。宮崎空港到着しカウンターで移動手段を確認していると後から森岡周先生(畿央大学)に声をかけられた。伊丹空港からほぼ同時刻の到着だったらしい。その日は森岡先生と翌日朝のモーニングセミナー打ち合わせを兼ねてニューロリハの今後について語り合う予定だったのでそのまま会場にご一緒しようかと思ったが先生はシェラトンにチェックインしてから来られると言うことで別のタクシーへ。
 会場には高村浩司先生(城南病院/ボバース成人片麻痺インストラクター)がすでに到着していたので二人で先に乾杯。しばらくして森岡先生、友清先生(PT.OT.STnet代表)も合流し、ニューロリハの将来や在宅医療の話などで盛り上がった。その日は疲労もあり就寝。

5月27日(金)、第1会場(天瑞)にてモーニングセミナー「脳科学からみた運動学習」森岡周(畿央大学 健康科学部)の司会を務めた。先生のニューM1の話は手指(特に拇指)からしっかりとした触運動覚を入れることが重要という内容。そこに「補足運動野-網様体脊髄路による予期的姿勢調整」の理論を加えると我々が治療の背景としている神経学的理論と一致する。麻痺側上肢への治療の重要性を理学療法士に提案する素晴らしい内容であった。
 その日はポスターを見て回った後、口述フリー発表「神経」の会場で発表をいくつか聞いて、夕方は「Clinical Reasoning in Physiotherapy」Mark A Jones先生の来日記念講演を拝聴。
 夜はチャリティーパーティーに参加、前室でのドリンクサービス時に里宇明元先生(慶應義塾大学医学部)にお逢いできたのでBMIの話をお伺いできた。チャリティーパーティでは半田一登会長、内山靖副会長、山口議員にご挨拶。山口議員が福島で講演した際にお逢いしたことを覚えてくださっていたのには少し驚いた。
 終了後は市内でボバース指導者の大槻先生、保苅先生、高村先生と今後の指導者養成体制等について話し合った後解散、就寝した。


新人指導

2011年05月19日 | Weblog
 昨日と今日の新人指導、二日間ペットボトルへのリーチアウトについてリーズニングした。

 対象物までの距離の知覚は「動いて見る」すなわち、操作対象物と背景との見えの変化(運動パースペクティブ)が重要となる。

 それによりペットボトルがリアル(写真でない実物)に知覚され、背景との変化で距離も知覚される。
 そしてそれが手を伸ばす前に「構え」(先行随伴性姿勢調整/APAs)を作り出す情報となる。

 小脳にはエファレンスコピーがあらかじめ送られていて、実際に手を伸ばして・・、ペットボトルを持ってみて・・返ってくる脊髄小脳路(etc)からの情報とコピーを照合し、修正が必要かどうかを判断するのだ。

 飲むためのリーチ、キャップを開けるためのリーチ、内容量によってリーチは変化する。

 対象物は脳に働きかける。

 例えばA4の紙の資料を人に渡す時・・。

 紙の張りを作るようにカーブさせ、空気抵抗まで知覚して紙の資料の反対側を相手に差し出す・・。

 そのときの指の形を決定づけるのは素材の持っている知覚情報となる。

 同じサイズの鉄板であれば重心の近くまで出来るだけ指を伸ばして慣性テンソルをできるだけ操作できる手指の形が決定づけられる。もしくはテンソルを分散させるために両手で持つという選択を脳はさりげなく行う。

 すなわち環境や対象物が持つ知覚情報が脳に対してリーチ・構え(先行随伴性姿勢調整/APAs)・パターン選択をアフォードするのだ。

 ベルンシュタインの自由度の問題(リーチするときには肩甲骨・肩関節・肘関節・手関節の動きを総合すると数万通りの組み合わせがある。何がそれを決定づけるのか?)、シナジー・・複雑である。

フットサル練習試合

2011年05月17日 | Weblog
土曜日14日はリブレさんにお誘い頂き小瀬で練習試合をしました。

1試合目
 リブレさんと2-2(得点者原田×2)
2試合目
 CHABANさんと1-0(得点者伊藤)
3試合目
 リブレさんと3-2(得点者RYO・千葉・原田)
4試合目
 CHABANさんと1-3(得点者けいら)

 ※トレーナーしているRYO君と隣で練習していたフュンフの怪我人を手当てしている間に3失点。(^^;アセアセ

5試合目
 リブレさんと3-1(得点者けいら・原田・伊藤)

 応援に来てくれてくれたみんなありがとう。リブレさんに2勝1分したのは体力的にも自信になったね。やはりCHABANさんはサルの技術が良く練習されていました。進路を何気なく塞ぐブロックや手の使い方・・見習わなければです。

仙台の・・

2011年05月12日 | Weblog
 先日、仙台の鈴木恒彦先生(NTT東日本東北病院・元大阪身体障害者福祉センター所長)と食事しました。

 震災時に病院にいて10日以上病院に寝泊まりされたとのこと…。数十例の被災者の手術をされたそうです。ご自分も足を骨折されていたのにすごい事です。

 その席で被災地の中枢神経障害を持たれた片麻痺者や脳性麻痺者の動向をお聞きしたが把握不能との事でした。東北では障がい児・者施設は眺めの良い海岸近くに作られる傾向があったらしく、多くの障がい児、者が逃げる事もできずに津波の被害に会われたのではないかと言われていました。

 日本ボバース研究会では今後、会員と障がい児・者の安否情報を調査したいと考えています。

 昨日は仙台の長町病院リハ責任者と電話でお話ししました。病院は無事だったようですが、介護保険施設は全壊だったようです。

 時期を見て現地に向かいたいと思っています。