弁護女子。~越谷の女性弁護士の日々~

越谷市の弁護士(離婚・親権・面会交流・養育費・財産分与・不貞問題等を主に扱っております)の生井澤葵の日々を綴ります。

ラブホテルって、つまりどういうこと?

2024-07-10 | 【不貞問題について】

 本日は、

不貞とラブホテルの関係について、

真面目に語ります 

 

私の個人的な見解も含まれますが、

最近(令和になってから)の裁判例もざっと見た上での、

弁護女子。トークでございます

 

おお~~~ぉお・・・!!!

今日もぶっ飛んでいるところからのスタートだね。

 

まず、

ラブホテルの利用が不貞の証拠として王道な理由は・・・、

 

①配偶者(つまり夫・妻)が、

②異性と、

③ラブホテルに入ったということは、

④性的な関係を持っている

 

こういう理屈です

見ていただければわかると思いますが、

③と④には経験則といいますか?社会常識のようなものが含まれていますね

 

ラブホテルの用途として想像されるものがどのようなものか?

ホテルの1室に男女が2人で一定の時間過ごす意味はどのようなものか?

 

・・・・・・。

さいばんかんて、やっぱり、とてもまじめなおしごととおもうけど、

そんなさいばんかんでも、

らぶほてるがどんなものか、じょうしきがきょうゆうできるくらいには、

アレ・・・ってことだよね???

 

え・・・あぁ・・・、

リアクションしづらいですが、

そこの経験則?常識?感覚?は、

裁判所にも共有していただけるようなので、

助かりますよね・・・!!!

 

ラブホテルで男女二人が一定時間過ごしていても、

具体的に何をしていたかまで立証しなければ、

つまり性交渉そのものを立証しなければ、

不貞行為があったとは言えない!

と言われたら、

原告側のハードルが跳ね上がりますもの  

 

 

上記の④を被告側が争うケースもあります。

最近ちらりと拝読した、

東京地裁令和4年1月26日判決では、

原告の夫・被告(女性)がラブホに入店した理由について、

仕事の打ち合わせを終えた後、

原告の夫が泥酔してしまったことから、車で帰れず、

近く(錦糸町)のビジホが全て満員だったので、

2人でラブホに泊まっただけです!!!

との被告(女性)側が述べたようですが、

裁判所は、これまでの二人の関係にも言及した上で、

そもそもビジホでなくて、ラブホに泊まっている

被告だけタクシーで帰るという手段もある

錦糸町駅の付近のビジネスホテルに別々に宿泊することなども可能

と、ツッコミを入れた後、やはり ④性的な関係 があったと認定しました

 

東京地裁令和3年9月3日では、

原告の夫がラブホテルでバイトをしており、

同業として他のラブホテルの内装やアメニティー類を見てみたいという話になり、

ゆっくり話せるということもあり、

原告の夫とラブホテル入ったと、被告(女性)が主張したようですが、

これも退けられています

 

また、③ラブホテルの点ですが、

ラブホテル でなければならないというわけではなく、

普通のホテルでも2人で宿泊している場合には、

④性的な関係がある

と認定することも珍しくありません

令和3年12月3日東京地裁判決

令和2年3月19日東京地裁判決

 

一方で、

海外旅行にでかけて、2人で同じ部屋に宿泊していた場合であっても、

これまでの男女の関係から、

ただちに④性的な関係がある とまでは言えないとしたケースもありました

これは少しイレギュラーかと思います

 

 

 

◆◆菅沼法律事務所◆◆

弁護士 生井澤 葵(埼玉弁護士会所属)
埼玉県越谷市越ヶ谷1丁目11番35号
         吾山ビルⅡ 4階
電話:048-969-3801
(お電話の際には「ブログを見た」と言っていただけますと、
 スムーズです)

◆プロフィール◆
埼玉県越谷市の弁護士
中央大学法科大学院兼任教員(「生活紛争と法」「法文書作成」「民事模擬裁判」担当)
JADP認定夫婦カウンセラー 


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