ムンカミ日記byコオル兄ィⅢ

ムンカミ(=物噛み)とは奄美地方の古い方言で「物を噛む」=「食べる」という所から転じて「生活」という意味を持つ。

奄美ツアー2017(2)

2017年12月12日 | 奄美ツアー2017

12/2(土)

二日目は朝から忙しい。

師匠たちと合流し名瀬から加計呂麻島に向けて出発!

前夜、久しぶりの奄美ということでテンションが上がってしまい、初日だというのに朝4時まで呑んでしまった(^^ゞ

そのツケが早くも肉体を蝕んではいたが、車二台に分乗した我々は楽しい遠足気分で58号線を南下し古仁屋港到着。

古仁屋からは定期フェリーで車ごと加計呂麻・瀬相港へ。

瀬相から車を走らせることおよそ30分、

諸鈍集落は「諸鈍シバヤ」で有名な大屯神社のちょっと先、な~んにも無いところにドドーンと白亜の建物が。

ほほう、これが交流館か....

噂に違わぬ立派な建物である。

話には何度も聞いていたので特には驚かなかったが、周りの雰囲気からするとちょっと違和感がある事は否めない。

でもライブ会場としては絶好のロケーションじゃないか。

客席から見ると正面にステージ、左手には諸鈍の浜が広がっているのが見える。

天候は朝から雲が多く、小雨が降ったりやんだりしているが、きっと師匠のパワーで雨が上がる事だろう。

今までそんなシーンを何度見てきたことか。

 

サウンドチェックもリハも滞りなく終わり、昼メシの弁当をかき込んでいると続々とお客さんが集まってくるのが見える。

シマはもちろん、東京や大阪、いろいろなところから「朝崎郁恵・恩返し公演」を見に来ているのだ。

 

そして14:00。

いよいよ開演だ。

ライブは三部構成と内容たっぷり。

第一部は三味線&太鼓という伝統的なスタイルでシマ唄を。

後半二曲は箸休めのマブリコーナー。

この間に師匠は休憩と着替えができる。

第二部はギター&ジンベでアレンジした曲を中心に。

そしてまた後半二曲はマブリのコーナー。

ここで「大島エレジー」を歌わせて頂いた。

シマでもウケは上々。

 

そしてさらに第三部はリクエストコーナー。

どんな曲が来るか分からなかったのでドキドキだったが、何とか全てクリアできた。

後で聞いたら遠慮して手を挙げきらなかったお客さんもいたらしい。

そうそう、やはり師匠のライヴの間は雲が切れ、うっすらと陽が射したりもした。

朝崎マジック健在である。

 

 

 

ライブ後は伊子茂に移動。

5マイルさんで夕飯を食べた。

これがまた朝、目の前の湾で獲れた魚の刺身!

かーなーりー、美味かった。

お腹いっぱいお魚を中心とした島料理が食べられてシアワセ。

 

食事の後は師匠は早めにお休み。

ワシはナラスケと二人でスリ浜のマリンブルーかけろまへ。

以前、加計呂麻を訪れた時は必ずここでライブをやらせて頂いた。

その時はライブもアツいが、その後のセッションがさらにアツく長い。

ギターが得意なオーナーの武さんやユキヒサ兄も加わって呑めや歌えやの大セッション大会が明け方まで、というのがパターンだった。

 

最後にそれをやったのが7年前。

マリンブルーかけろまに着くと武さんを囲んで昼のライブを見に来ていた先輩たちが6人くらいで飲んでいた。

まずは先輩方に褒められた。

お前ら(マブリ)良いよ。

ギターとジンベの曲もすごく良かった。

師匠の唄も引き立つよ。

 

大絶賛(笑)

とても嬉しかった。

 

しばらく雑談した後、武さんが

お前ら何かやれ!と

演奏しろということだが、演奏できるのはワシとナラスケの二人しかいない。

 

残念なことに武さんは数年前、無理が祟って倒れて以来、右半身が不自由になってしまったらしい。

あれだけ巧かったギターももう弾けないという。

口は全く衰えていなかったけど(笑)

 

そんな訳でワシがギター、ナラスケがベースをもってステージに立ち、マブリのアンコールネタでもある

「歌がなかなか終わらないシリーズ」をやった。

先輩方、選曲がドンピシャの世代だったようで盛り上がっていた。

すると演奏中に武さんが不自由な体でヨロヨロとステージまで出てきた。

バリバリのギタリストだった武さんも聞いているうちに昔を思い出し、ムズムズしてきたのかもしれない。

何かしら参加したかったのだろう。

 

ドラムスにドサっと座った武さん、足が思うように動かないのでスネアとハイハットだけ。

たった数分間、3ピースでのセッションをした。

 武さんがドラムを叩き始めたら、店の奥にいた奥さまがスマホで動画を撮りながら近づいてきた。

とてもじゃないが上手とは言えないワシらのグダグダなセッションを最後まで撮っていた。

 

最後に少しテンポを早くしたら

おい!早いテンポはやめろよ!

と武さん、昔と同じ怖い顔で怒鳴ってワシを睨みつけていた(笑)

 

セッションは早々に終わり、武さんも昔のような体じゃないので誰ともなくお開きにしようという事になり

ワシらも伊子茂の宿に戻ることにした。

 

帰り際、奥さまが武さんに「今日は特別よ」と小さい声で言っていたのが 印象的だった。

 

スリ浜から約30分、クルマ飛ばして伊子茂に戻った時はまだ0時前。

食堂にビリヤード台があったのでやりたかったのだが、ナラスケもF橋さんも玉つきが出来ないというのであきらめ、

シャワーを浴びて寝ることにした。

 

思えばこの日がこのツアーで一番早く寝た日だった。

 

伊子茂は外海に面しているが、入江なので波音が優しい。

静かな波音を聞きながら気持ち良く眠りにおちた。

 

(3)へつづく




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