ムンカミ日記byコオル兄ィⅢ

ムンカミ(=物噛み)とは奄美地方の古い方言で「物を噛む」=「食べる」という所から転じて「生活」という意味を持つ。

奄美ツアー2017(4)

2017年12月14日 | 奄美ツアー2017

 

 

 

 

 

 

12/4(月) 四日目(長いよ)

 

師匠・朝崎郁恵の『恩返し公演 in 加計呂麻』2連発は無事終了したが、ワシにはもう一つ重要なイベントが残っている。

大島エレジー先行レコ発ライブ in 奄美だ。

ライヴは夜だが、この日も朝から忙しい。

まずは師匠と合流してセントラル楽器へ。

師匠が会長と歓談してる横でワシは社長とCD委託販売の手続き。

無事、セントラル楽器にCDを置いてもらう事ができた。

その後、一行は鹿児島県大島支庁へ。

普段ワシのような平民はお目にかかれない偉い人と面談、師匠に便乗してちゃっかり同席し支庁長さんにCDを渡してきた。

それから、師匠は奄美市長との面談に向かったがワシとナラスケの二人はあまみエフエム出演のため末広市場へ。

大島支庁から末広市場は歩いてすぐの場所にある。

ここでラジオ生出演。

MCの石岡さんはラジオではもったいない美らむん。

「母はシマ唄をやっているんですよ」という。

え?石岡さん...お母さん...もしや「お母様は石岡春代さん?」

「そうです。ご存知ですか」

ハッゲ~、有名な唄者さんでしょ。もちろん存じ上げております!

番組の方はいろいろとお話しさせて頂き、エレジーもフルで流して頂き、感謝です。

あまみエフエムありがとう!

 

生出演が終わった頃に師匠たちが近くの「鳥しん」というお店で鶏飯を食べていると連絡が入り、ワシらも末広市場から徒歩で向かい再び合流。

鶏飯を腹いっぱい食べた。

かなり美味かった!

出汁が濃い目なのかな。

 

お腹パンパンのワシらは師匠と一旦別れ、TSUTAYA名瀬店へ。

こちらでもCD委託販売してもらう約束で店長と会う事になっていたのだが、店長まさかのドタキャン!

そりゃないよ~~。

ま、CDはちゃんと委託できたからヨシとしようか。

 

分刻みのスケジュール、お次は奄美テレビさんへ。

現地で再び師匠たちと合流。

社長のTさんと久々の再会。

 

でもこれは一体何の番組だったんだろう?

バタバタとスタジオ入りし、打合せ無しでよくわからないまま1時間の収録を終えた。

司会者が師匠のCD「あはがり」を何度も「あがはり」と言い間違えてたのが非常に気になった。 

オンエアは来年らしい。

 

そんな感じで慌ただしく奄美テレビさんを後にし師匠と別れ、いよいよレコ発ライブが行われる屋仁川へ。

聖地ASIVIでライブをやらせていただくのは7年ぶり。

2010年にマブリ・ワレンキャ合同で「黒潮ツアー」なるライブツアーを決行し、鹿児島~徳之島~加計呂麻~名瀬と

弾丸ツアーを行ったその楽日がここだったのだ。

 

 一番乗りで会場入りするとPAのスタッフHさんしかいなかった。

このHさん、先日大阪のイベントで会ったばかり。

知ってる顔でなんだかホッとした。

「久々っ!」と挨拶をすると開口一番彼は

「大島エレジーがあまみエフエムでよく流れるもんだから、耳について離れませんよ」と嬉しいクレーム。

ありがたいことだ(^^)

 

間もなくMCの和田さんと全宇宙フォーク協会のメンバーが会場入り。

出演が予定されていた楠田莉子ちゃんが急きょ来られなくなってしまったが、彼らが急なオファーを快く受けて下さった。

このナイスな方たち、聞けばワシと同じ年。

これは打上げが盛り上がるぞ(^^)

 

そして笠利ジャンベクラブ、森拓斗くんも会場入りし出演者全員が揃った。

 

ここで一つの事件が起きた。

ナラスケが着替えなどの入った荷物を加計呂麻に忘れたという。

これから始まるステージで着るものが何もないという(^^ゞ

慌てて花富公民館に連絡すると、確かにナラスケのリュックが忘れられていた。

それだけではない。

まさかの....師匠も公民館に靴を忘れているという(笑)

 

加計呂麻から今夜のライブに来てくれる友人に頼んで届けてもらう事になった。

(実は荷物が届くのは開演してしばらくしてからだった・笑)

事件は一件落着。

 

開場時刻となり、お客さんが次々と入場してくる。

数年ぶりに会う知り合いもチラホラ。

F田さんが友だちをたくさん連れて来てくれた。

師匠もお疲れの筈なのに来てくれた。

いつの間にか7割がた席が埋まっている。

 

東京でいつもライブに来てくれるキヨミ姐から花が届いてるではないか!

キヨミ姐、ありがとう~~~~

 

指宿モモちゃんのパパさんも徳之島から駆けつけてくれた。

 

モモパパ、おぼらだれん~~~~

 

 

開演前、トイレで小用を足してると隣の便器で用を足しているオジさんに話しかけられた。

「タナカアツシさんですよね?」

「はい」とワシ。

「どうも、楠田莉子の父です。こんな所ですみません。」

....確かに。

もうちょっと待って手ぇ洗う時とかトイレ出たところで話しかけてよ~と思ったが、

「今日は娘が出られなくなって申し訳ありません。」

と謝られていたので

「いえいえ、また今度どこかでご一緒しましょう」

と用を足しながら返答した(^^ゞ

 

トイレを出てすぐの客席最後方に陣取っている師匠に挨拶。

「お疲れのところありがとうございます。本当にすみません」というと

「そりゃ大事な息子たちの晴れ舞台じゃない、何を押してでも見に来なきゃ」と笑顔の師匠。

胸が熱くなった。

その上、「何か唄わないでもいいのかしら、私」と、飛び入りを自ら買って出て下さった。

さらに「でもでも!ってやりたいわ」と。(笑)

初めて師匠に大島エレジーのPVを見てもらった時に

「わたし、この“でもでも” ってやりたいわ」と仰っていたのだが、完全に冗談だと思っていた。

本気だったのだ(^^) 

こんなに遊び心のある大御所もなかなかいないでしょう(^^)

 

 

さて、開演時刻となりMC和田さんの名司会で笠利ジャンベクラブ+奈良大介のパフォーマンスから宴が始まった。

初っ端から盛り上がっているようだ。

会場から手拍子や笑い声が聞こえてくる。

ワシは楽屋で一人ぽっち。

続いて、全宇宙フォーク協会のパフォーマンス。

歌が上手い!

そしてハーモニーが美しい!

しかし引き続きワシは楽屋で一人ぽっち。

話し相手もいないし....出番までが長く感じられた。

楽屋からASIVIの裏路地に出ることができるのだが、外と中を何度出たり入ったりしたことか(笑)

因みに裏から出るとこのような表示がある。

東京だと「自転車、オートバイは駐めないでください」という殺伐とした文章しか目にしないが、「整然と並べて下さい」って何か微笑ましい(^^)

 

続いて森拓斗くんの出番。

拓斗くんの最後の曲にマブリを呼び込んでもらって三人でセッション。

しかし拓斗くんの声、すごいね。

パワフル。

カッコいい。

モテそう(笑)

 

そしてMC和田さんのコーナー。

カラオケで2曲歌って頂いた。

あれ? 当初は「1曲歌うよ」と言ってたはずだけど、いつの間に増えたんだ?(笑)

しかし相変わらず味のある枯れたイイ声である。

 

そしてマブリの出番が来た。

まず、 

ボクらはマブリという名で東京でシマ唄や八月唄、シマにまつわるオリジナルソングを歌っています。

東京で奄美のことを知らない方たちに「布教活動」をしています。

本場・奄美には上手な唄者さんたちがいっぱいいらっしゃいますが、

今夜はボクらが東京でどんな布教活動をやっているかを見て頂きたいと思います。

 

と前置きし、「朝花節」からスタート。

二曲目は奄美群島を与論~沖永良部~徳島~奄美大島~喜界島と唄で北上するマブリの持ちネタ「新民謡メドレー」

三曲目もマブリの得意ネタの「お囃子をやってみようコーナー」

曲はもちろん「一切朝花節」でこぶしを突き上げ会場と一体に。

四曲目はシマグチオリジナル曲「かんもうれ」

(かんもうれ=こっちおいでよ)

続けて五曲目もオリジナル「カケロマ」

そして六曲目、今回のレコ発ライブの目玉の一つである「夜を越えて」

これは映画「いぬむこいり」の挿入曲。

CD「大島エレジー」のカップリング曲である。

ライブでやる時はナラスケに三味線を弾いてもらいワシはギターを弾きながら唄いたかった。

すると「三味線は難しいからギターやらせてくれ」とナラスケ。

ここで一つ問題が浮上した。

彼はカポタストを使ったプレイが苦手だ。

この曲はカポを3フレットにハメてキーCで弾くのが通常のパターン。

これをカポなしで弾くとなるとキーE♭というギター弾きにとって地獄のように押さえにくいコード展開となってしまう。

そこで彼は自分でカポを作り、日夜練習したという。

これが噂のナラスケ自作カポ↓

見ての通り鉄の棒をヒモでくくっただけである。

因みに往路の成田空港で保安検査場を通る際、ナラスケのカバンが「キンコーン!」と鳴ってしまい、いかにも堅物の係員に

「カバンの中を拝見します!」と言われた。

すると真っ先にこの鉄の棒を見つけた堅物くんは堅い表情で

「これは何ですか!?」と。

確かに見ようによっては凶器に見えない事もない。

「カポです」とナラスケ。

「そうですか」と堅物。

おいおい、それで納得しちゃうのか~い。

....そんなやりとりがあった。

 

話を戻す。

この自作カポをギターにくくり付けながら急にナラスケが...

「今回は名瀬のいたる所にタナカアツシのチラシやポスターが貼ってあってスゴいですよね。

 ボクはみじんも写ってない訳ですよ。

 今回、ビートきよしの気持ちがよくわかりましたよ」 

 と急にぼやき始めた。

ぼやきに気を取られていたせいなのか、曲を初めてわずか数秒でヒモが緩んでやり直し。

2回目のトライもすぐにヒモが緩んで再びやり直し。

こりゃダメだと思い、ワシのカポを貸して三度目で何とか上手いこと演奏することができた。

ところが今度は曲終わりでカポの外し方が分からないというこの天然ぶり。

素晴らしき天才、奈良大介ここにあり(笑)

 

続いて7曲目、今回の一番の目玉「大島エレジー」。

急きょ決まった『でもでもダンサーズ』に蝶ネクタイをつけた師匠を含む三名が舞台に。

この時点で師匠に気付いたお客さんは三分の一もいなかっただろう。

あえてそこには触れず演奏をスタート。

 

後々ビデオを見ると師匠の振付が個性的で非常に可愛らしい。

「でもでも」のタイミングは合っていなかったけれど(笑)

 

大島エレジーが無事終わり、でもでもダンサーズがステージをはける時

「お気づきの方もいらしたかも知れませんが、本日のゲスト、朝崎郁恵さんを紹介します」というと

一瞬会場がざわついた。

そりゃそうだ。

さっきまでステージの後ろで「でもでも」とやっていた小柄な女性があの朝崎郁恵だったとは!

 

PAのスタッフも師匠に気付いておらず、

「和田さんったら、またカラオケ仲間のおばさんをステージに上げて~なんて思ってたんだけど、マイク立てるとき近くで見たら朝崎さんじゃないですか、びっくりしましたよ」

と言っていたくらいだ(笑)

 

そういう訳で8曲目は飛び入りで「おぼくり~ええうみ」を師匠が唄ってくださったのである。

最高のサプライズだった。

興奮冷めやらぬままラスト9~10曲目は「稲すり節~渡者」と手舞い曲のメドレー。

ここで本編終了。

 

ステージをハケると嵐のようなアンコールの拍手が!

...「嵐」は言い過ぎかな(^^ゞ

 

アンコールは最後にダメ押しでもう一度「大島エレジー」

今度はカラオケバージョン。

でもでもダンサーズは笠利ジャンベクラブ+奈良大介+全宇宙のアニョ(^^)

連日の寝不足と呑みで声はガラガラの一歩手前だったが、このレコ発ライブはみんなのおかげで何とかやり切れた。

外は肌寒かったが場内はアツく、そして温かかった。

後半は立ち見が出るほど客席は人に溢れ

みなさんの温かいご支援ご協力の賜物で「大島エレジー レコ発ライブ」は大成功だったと言えよう。

 

いらして下さった皆さんには可能な限りご挨拶し、後片付けをし、ならびやさんに戻ったら

美味しそうな料理とたっぷりのお酒で打上げの準備がされているではないか。

ホントに一から十までありがとうございます、和田さん。

 

港にほど近いマヤスコの西さんにも宣伝で協力して頂いたので一時ならびやを抜けて挨拶に行くと

けっこうな人数の人がいて賑わっている。

あれ?拓斗くんもF田さんもいるぞ。

で、西さんにご挨拶して、それからどういう経緯か忘れてしまったが、少しセッションして、大島エレジーをここでも歌って、

ならびやさんに再び戻った。

この辺りの記憶が確かではないのだが、全宇宙の兄さんたちとアリスの古い曲を歌って盛り上がったり、

その後はM渕さんやF橋さんと語り合って確か5時くらいまで呑んだ。

翌日はもう帰るだけだからね。

いろんな人とたくさん呑んでたくさん喋ったけど内容はほとんど覚えていない(笑)

 

 

 

 

(5)へつづく

 

 

 

 

 

 

 

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