ムンカミ日記byコオル兄ィⅢ

ムンカミ(=物噛み)とは奄美地方の古い方言で「物を噛む」=「食べる」という所から転じて「生活」という意味を持つ。

幻の唄声

2007年08月28日 | 奄美シマ唄/三味線
近所の呉服屋さんで押川博通さんのシマ唄を聴いてきた。

その呉服屋さんは毎年夏になると『奄美大島フェア』なる催事が行う。
呉服屋さんなので目的は大島紬を販売する事なのだろうが、シマの焼酎やフルーツジュースを振る舞ったり、シマ唄のミニライヴを行ったりもするのだ。

近所なので店の前はしょっちゅう通る。
先日、外に張り出されたイベント案内を見て、今年もシマ唄のミニライヴがあることを知った。

「幻の歌声・押川博通さん 島唄披露」と紹介されているが、この押川さんという方はどんな唄を唄う人なのだろう。
とても楽しみだった。

で、昨日ミニライヴの時間に足を運んでみると、大島紬に身を包んだ押川さんが、お客さんに田中一村美術館の説明をしている所だった。手元には三味線がある。

暫くしてシマ唄が始まった。

1曲目は“よいすら節”...これはヒギャ節の唄い方で。
2曲目が“黒だんど節”...こちらは坪山豊さん風にマイナー調でもの悲しく唄われていた。
そして3曲目は“行きゅんにゃ加那”...これは築地俊造さん風のシャウト系で。

唄声の印象は築地俊造さんと里国隆さんを足して2で割った感じ。
唄い方もシャミの弾き方もワイルド系。非常に声量もあって男らしく格好良い。

ミニライヴが終わった後に目があったので自分もシマ唄を勉強中だとご挨拶した。
すると「じゃ1曲やってよ」と言われ三味線を手渡されたので、「朝花節」を弾くと前奏の段階で「お?ヒギャだな」と言って2~3節ずつ掛け合って下さった。

それを聞いて奥から他のお客さんやスタッフまで集まってきて、何だかすっかり盛り上がってきたのだが、続いて「糸繰り節」「むちゃ加那節」と唄ったところでタイムアウト。
私が職場に戻らなければいけない時間になってしまった。

小一時間だったが非常に楽しい時間であった。
ライヴ活動とか、CD作ったりとか、していなくてもまだまだ素晴らしい唄者がいるんだな~と奄美シマ唄の層の厚さに感心した。




そういや一昨日は『噂の東京マガジン』でTRY娘が奄美大島に行ってたな~。
何だったんだ、あれ。

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2 コメント

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押川さん (いつか)
2009-10-01 13:57:07
こんにちは。<押川博通>さんを検索してて、行き当たりました。
私も、先日押川さんにお会いして、幸いにも、唄をお聞きすることが出来ました。
元ちとせや中孝介の三味線のお師匠さんのようですね。
縁あって、今度お酒を一緒に飲むことになりました。またお唄を聞けるか、楽しみです♪
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師匠? (管理人)
2009-10-02 07:41:01
素晴らしい声の持ち主ですよね。
また唄を聴きたいです。

それにしても元ちとせや中孝介の三味線のお師匠さんとは初耳でした。
(彼らの師匠と自負する方は他に2名ほどいらっしゃいます。)
奄美にはたくさん師匠クラスの方がいらっしゃるって事でしょうね。
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