減価する通貨が導く近代超克への道

自然破壊、戦争、貧困、人心の荒廃・・・近代における様々な問題の根本に、私たちが使う「お金の非自然性」がある

平和党ブログから転載「1.減価通貨特区制度 概略」

2008-05-11 16:05:09 | Weblog
先々からのコメント等にお返事しなければならないことや書き溜めた記事などもあるのですが、仕事が忙しく更新が滞っております。申し訳ありません。

そこでというわけではありませんが、本日は、平和党公式ブログから下記の記事を転載させていただきます。自然通貨(減価する地域通貨)の導入による自治体経営のビジョンとポイントが具体的にまとまっています。

これは今後、国による年金・保険・医療システムの破綻や国際的な食料・エネルギー危機、恐慌にあっても、市町村の各自治体において地域民の生活・健康・命を守り、同時に自治体自身の破綻を回避する上で非常に重要な指針になると思います。21世紀の「持続的な自治体経営」を考える多くの方々に見ていただきたい記事だと思いますので、ここに紹介いたします。

http://blogs.yahoo.co.jp/heiwaparty/38280460.html
1.減価通貨特区制度 概略


首都圏・名古屋圏・阪神圏を避けた地域、人口規模がおおむね10万人以上の市を複数箇所、特定し、自然通貨の利用を行う。

【自然通貨の規定】
●自然通貨は発行日を記載し、毎月15日に、その額面の8.3333%を減額するものとする。
●市は、その特定地域ごとにショッピングモールとなるウェブサイトを作り、減価機能を持つ電子マネーでの取引を可能なものとする。加盟店は、その特定地域で事業を行う資本金一千万円以下の法人若しくは個人とする。

【運営方法】
●当該市役所において、職員の給与を市特定の通貨(以下、「自然通貨」という)で半額を支払うものとする。また、民間に委託する公共事業など、一切の支出を自然通貨で支払うこととする。

●市は、その役所内において食堂、売店などで自然通貨を使用できるものとする。

●市は、市立小中学校の学校給食費等を自然通貨で使用できるものとする。

●市は、市民税を自然通貨で受け取るものとする。

●市は、当該自治体の管轄する地域の範囲内において社会保険庁の年金に関する業務を行う。国民年金は、自然通貨での受取を可能なものとする。

●市は、介護保険特別会計において支出されている国・道府県が負担する37.5%部分を現金で受け取り、市が支出すべき12.5%部分は自然通貨で負担するものとする。この市の負担は、市による発行ではなくて歳入によって得た自然通貨で支払わなければならない。また、65歳以上の第1号被保険者と40~64歳の第2号被保険者による負担は自然通貨での支払いを可能なものとする。

●当該市を管轄する道府県は、当該市内に主たる事務所を持つ労働者派遣事業者に対して、当該市内で事業を営む派遣先を促進し、派遣先において自然通貨使用を促進することを要請することができるものとする。
詳細
http://blogs.yahoo.co.jp/seitouheiwatou/19189932.html
http://blogs.yahoo.co.jp/seitouheiwatou/19189936.html

●市内において自給圏を構築するため、市は農林水産業の生産・流通に力を入れる。地元産物は自然通貨で取引できるように推進する。

●市は、現在開店休業中若しくは大規模小売店などの進出により閉店状態にある小規模の地域商店に対し、自然通貨の利用を促進することとする。

●市は、自然通貨を使用する業者でソーラーシステム、風力発電など自然エネルギーに依拠する方法を用いて発電するものを積極的に取り入れるものとし、市が管轄する公共施設について自家発電につとめることとする。

●市は、農林水産業などから発生する有機質の廃棄物について自然通貨を用いた方法で資源のリサイクルを促進するものとする。

●自然通貨は民間同士で活発に取引がなされ、高齢者福祉・児童福祉・障害者福祉などに活用されるように市は支援をする。

●市立病院がある場合、自然通貨での使用を認め、市民である当該市立病院利用者はその申請をすることによって、毎月一定の金額を当該市立病院に保険料を自然通貨で治めることとし、発病・怪我などの場合、当該市立病院は無償で治癒する責任を持たせることとする。市立病院利用者は、おおむね30世帯を一単位として、その単位世帯の中から一人でも発病・けが人などが出た場合は、完全に治療されるまでその単位世帯全員が保険料支払い義務を免れることができるものとする。


http://heiwatou.web.fc2.com


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4 コメント

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私なりに考えたポイント (ろろ)
2008-05-12 00:28:21
  基本となる概念は、

・地域単位での経済循環の確立
・地域単位での自律的生存の確保
・減価通貨を媒介にした地域内での人的交流
・その人的交流を基礎にした活動力の相互補完

  この辺りでしょうか。

  トラバした記事にも書きましたが、「伝統工芸品」「木炭」「堆肥にする生ゴミと農作物」も交換できるようになるといいですね。
  伝統工芸品は、石油文明以前の生活必需品ばかりですし、冷房はなくても暖房は必須でしょうし、生ゴミは捨てるともったいない上にカラスの野郎が飛んできて迷惑です(笑)。
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>>ろろさん (花ブナ)
2008-05-12 21:00:57
>この辺りでしょうか。

そう思います。

とくに自律的生存の確保が前提になると思います。自然通貨は、地域の自律的生存を確保するための諸条件成立を促すプロモーター的役割になると思います。

生ゴミと農産物残渣は肥料にもなりますが、メタン醗酵施設を作れば、エネルギー資源にもなります。

化石エネルギーを極力使わない農業としては、まず農作業・運搬用の牛馬を復活させて動力源とし、稲わら・雑穀等の飼い葉を与え、発生する糞尿は全てメタン醗酵に回し、メタンと液肥を作るのが最も効率が良いと考えています。人糞その他を含む下水汚泥の利用は、化学物質や重金属の問題がありますので、肥料としての利用は当面避けた方がよいと思いますが、やはりメタン醗酵には使えます。

というわけで、木炭・生ゴミ・家畜糞尿・(化学汚染されていない)下水汚泥・農産物残渣・水産物残渣・古紙・廃木材・下草・海藻などは全て自然通貨で買取って、直接燃やすか、メタン・液肥化すれば良いと思っています。

ちなみに冷暖房は、地面に穴を掘ってヒートシンクになる石材などに空気を循環させると、夏涼しくて、冬暖かい省エネ空調ができます(すでに商品化もされています)。

伝統的な技術をベースに、既存の近代技術を適切に援用するだけで、そこそこの生活はすでに送れると思うのです。このあたりの技術的なビジョンはいずれ記事にしたいと思っているのですが、むしろ大きな問題は人々の「労働」「知的活動」「娯楽」に対する価値観、すなわち内面の問題ではないかと思っています。

そのために自然通貨の利用が社会集団に対してある種のセラピー効果を引き起こすようなそういうビジョンを描き、実行できるセンスが必要だろうと思っています。つまり「人的交流を基礎にした活動力の相互補完」から生まれる心理・心境の変化、そこにできるポジティブスパイラルの形成、これがたぶんポイントになってくると思うわけです。

いずれにしても武・農・知の共同作業ですね。
カラスもなんかの役に立たないかな(笑)
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はじめまして (Chee)
2008-11-08 17:20:36
国土交通大臣(きゃー!)のCheeです。
これからじっくり読ませていただきます。
そして、たくさんコメント書きます。^^
お忙しいと思いますが、わたしのブログにもぜひ遊びに来てくださいね!
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>Cheeさん (花ブナ)
2008-11-09 09:48:25
ご訪問ありがとうございます。

現在ちょっとブログが裏寂れてますが、大臣任命を受けましたので、今後はもうちょっと真面目にアップしようと思います。(しかし、今週・来週はちと厳しいかな・・・汗)

記事でフォローできない部分はコメントでやり取りするのが以前からのスタイルなのでいつでもWelcomeですよ。

とりあえず、ここにある減価通貨特区のアイデアをベースに地域(都市近郊・地方農村部等)ごとの短期・中期プランと長期ビジョンを掲げることかと思っています。
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