減価する通貨が導く近代超克への道

自然破壊、戦争、貧困、人心の荒廃・・・近代における様々な問題の根本に、私たちが使う「お金の非自然性」がある

政府・企業・自治・家族(平和党ブログから転載+α)

2008-11-09 11:32:16 | Weblog
ネット復活へのリハビリを兼ねて、平和党ブログの記事「政府・企業・自治・家族」に図をつけてみました。
図を描いて「見える化」をするのが結構好きなんです。ちょっと手抜きですが、まずはこの辺から。

http://blogs.yahoo.co.jp/seitouheiwatou/35379657.html

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横軸X軸に左は「公」右に「私」をとります。縦軸Y軸に上は「大」を、下は「小」をとります。

そうすると左上は「政府」、右上は「企業」、左下は「共同体」、右下は「家庭」があてはまると思います。

現代社会は、政府と企業が重視されています。経済政策は、政府寄りにするか、企業寄りにするか。社会主義的か自由主義的か、これがいつも思案されています。

近代西洋の価値観というのは、X軸の上を目指そうとしてきました。平和党はこの軸の下に行けば、軸の上をも満たすという考えに則っています。
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たぶん、このあたりは人間が作る組織というものをある種の生態系として考えれば、そこに生じるエントロピーの増大を避ける方法として、Y軸下側、すなわち「多様化・分散型」に向かうベクトルが必要という答えがあると思います。

実際の生態系やさらに生物の個体「体」そのものも、多様な小さきもの(種や細胞の一つ一つ)が大きな系(生態系や体)を支えているという構造になっています。なぜそうなるかというとおそらく組織(オーガニズム)の安定性というものを複雑系の中で実現すると自ずとそうなるという自然のルールがあるからだと思います。

すなわち単一・巨大化するほど、系の安定度は下がり(エントロピーが上がり)、多様・分散化するほど系の安定度は上がる(エントロピーが下がる)。また、系全体も階層構造が階層構造を包み込むようなホロン構造(曼荼羅)となっている。

このような考え方は、東洋的な思想で経験的に得られているものであり、また最近の科学でも「複雑系の科学」として認知されてきているものです。

今世紀においては、政治的にもそのような「ベクトル」を意識することが必要になるのだと思います。

そして、そのベクトルの出力が現実化し、多様化・分散型社会が実現したとき、系全体が成長するためのエントロピー的余地が生まれますので、「作用・反作用の法則」のように新たに全体がまとまって統合・ハーモナイズしていくベクトルが生まれると予測しております。

究極的には、自らが含まれる「組織」の物質面・心理面での変化を、ある位相差をもって自ら作り出していくのが人間という「生物種=組織細胞」の特徴なんではないかな、と思っています。私たちが自分自身をコントロールし、系全体をより良きものにするために発見すべき、思い出すべき方法・法則は、まだまだたくさん埋もれていると思います。

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5 コメント

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小さいは大きい (Chee)
2008-11-09 12:33:59
わたしも今朝そのような内容の記事をかきました!
スモールビジネスが支える社会
http://blogs.yahoo.co.jp/giantchee2/45113202.html
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はい (花ブナ)
2008-11-09 14:14:14
小さいは大きい、です。

一番小さくて、重要なのは実は目に見えるレベルだと「細胞」かもしれないと最近思うことがあります。細胞レベルが嬉しいことというのは、体にも社会にも良いのではないか、とか。
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ありがとうございました (大坂佳巨)
2008-11-10 05:00:22
これはどうだろう。まる書いてチョン、まる書いてチョン、お豆に根が出て植木鉢。6月6日にUFOがあっちいってこっち行って落っこちて、お池が2つできました。ひげをつけたらドラえもん。

いや失礼しました。この表は、先日の新通貨勉強会で出されたものを叩き台として大幅に作り変えました。その叩き台では、政府や共同体のほうが「個人」となっていて、市場・企業のほうが「公」だと言うんです。その人が曰くですよ。でも、そりゃあおかしいんじゃないかと私は発言しましたところ、「共同体は公じゃなくて個人なんです」と言う。

これはその人それぞれのとりようだから難しいものがありますが、花ブナ経済産業大臣の書いた図表化が私は正しいんだろうと思います。
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Unknown (花ブナ)
2008-11-10 09:32:43
>ドラえもん。

ああ、なるほど、って絵描き歌か!
そういえば絵描き歌って最近聞かないですね。

>政府や共同体のほうが「個人」となっていて、市場・企業のほうが「公」

これは経済活動を行うバーチャルな場を公と考えているのかな?ちとよくわかりません。

大坂さんの提案はすぐに何を意味しているかわかりました。とてもシンプルな中に生態学的な美しさというか、自然のルールが感じ取れます。

実は上記で組織の安定性・エントロピーという言い方をしている部分も、この図の上に人口ピラミッドのようなものをかぶせるとよく理解できるんです。

論理的に美しい図というのは、シンプルでもそういう発展性があるんですよね。

今週はちょっとこれから忙しくなるのでまた、ネットから離れることがあると思います。

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Ithaca Hours (Chee)
2008-11-13 12:27:54
エンデの遺言でも紹介されているIthaca Hoursの記事を書きました。
この地域通貨は、コモディティの裏づけがありません。労働時間が単位になっています。
公共への労働や物品提供に対して、このタイプの通貨を発行するところから始め、やがてそれを受け付けるビジネス同士のトレードに広げていくというのはどうでしょう?
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