半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第93話

2023-06-23 08:17:40 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2023年12月24日(日曜日)枚方(ひらかた)芸術文化センターにて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは「海賊」二幕から花園より、グルナーラのヴァリエーションです。
男子は「ラ・シルフィード」のヴァリエーションです。
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第93話
今、こうしてモスクワの市場を歩きながら、「シュトエタ?
(これ何?)、カクエタ、ザブートゥ?(この名前は何?)、
カク、ガバリーチ パ ルスキー?(ロシア語で何と
言いますか?)」を連発しながら、売り物に触ったり
指さして、おっちゃんやおばちゃんに聞いてみた。だが
この人たちの表情は怖かった。「あんたさ、もうちょっと
その顔どうにかならないかな?」などと言おうものなら、
彼らに半殺しの目に会わされそうなのでやめておいた。

「スコーリカ パーパストイ?」(値段はいくらですか?)
と買う気も無いのに商品を指差しながら「え…ダラゴ―イ!
(高いですよ!)」とケチ付けて、頭を横に振りながら
次の店に行った。鉛筆やノートを出して書き込むのは
ちょっとこの国では怖いので、公園の端に行き誰も見て
無さそうな所で一気に書き込んだ。そして段々とこの
市場での物価が分り始めた。

シャプカ

おじちゃんやおばちゃんたちに質問を連発しながら
この公園の一番奥まで来ると、「おっ!」そこには
テーブルがあって、そのテーブルの上に幾つかの獣の
毛が付いた商品が置いてあった。傍に寄って「これを
見せてもらっても良いですか?」とおばちゃんに
聞いてみた。おばちゃんは顔の表情を微動だにせず、
首だけを縦に振ったので、ショージはその金色に輝く
毛の付いた物を手に取ると暫し考えた。

「何じゃこりゃ?」いぶかしく思いながら、ショージが
見ていると「エト、シャプカー!シャプカーッ!」
ショージも真似して「シャプカー?何それ?」と
聞き返した。するとおばちゃんは自分の頭の上に
それを乗せ、「シャプカーッ!」これでようやく分った。
これは帽子だった。

そう言えばフランス語で帽子は「シャポー」、ロシアも
フランスのファッションが雪崩込んで来たために帽子
という単語がそのまま「シャプカ」になったのだろうか。
この金色の毛がふさふさしてる帽子は明らかにゴールデン
フォックス…つまり狐だ。しかしショージが今手に
とって見ているロシアの狐の帽子の形が非常に変わって
いて両耳部分が折れ曲がるように作られてあり、しかも
顔面がスッポリと隠れるように前の部分も大きく
折れ曲がるように作ってあるのだ。

吹雪の時などには良いかもしれないが、普段使う時には
前が見えるようにおでこの上で折り曲げるように作られ
ている。綺麗な真っ白の毛と輝く金色が素敵なコント
ラストだ。「何て美しい帽子なのだろう…!」そこでまた
「エト、スコーリカ リュブリー?」(これは何ルーブル
ですか?)の質問にそれまでショージがこの市場では
聞いた事の無い桁(けた)の数字をおばちゃんは答えた。

意味が分らないからこの時だけ鉛筆と小さく切った
ノートの切れ端をおばちゃんに渡し、「書いて…」
と願うとおばちゃんは驚くような高額の数字を書いた
のだ。「こ、これは高過ぎますよ~!」と書いてくれた
紙を叩きながらおばちゃんに言うと、首を横に振り
ながら「ニエーッ!アブイチシナ!ニドラガッ!」
(いいや!これは高くないっ!これが普通の
額じゃっ!)と、バシッ!と言われてしまった。

ショージは「この帽子が欲しい…この帽子、絶対に
この場で今欲しい!」だが…
(つづく)