Babson MBA Life

Babson CollegeのTwo-Year MBA Programに通う学生達の日記です。

ROE (by Tom)

2006年01月24日 | By 07 -On Campus
ファイナンス絡みでもう1本。
ファイナンスの授業では、頻繁にROEの向上ということが議論されます。
ROEを向上させることが、株主価値の向上に繋がるというのが基本的な論調です。

僕は、この見解について、以下の2つの理由で懐疑的です。
① ROE=Net Profit/Equityで、Balance sheetの簿価に基づいて計算されます。したがって、トヨタのような優良企業は、長年の好業績によるR/Eの累積で、分母が大きくなってしまい、日産のように最近Turn aroundしたR/Eが薄い企業と比べ、ROEが低く算出される傾向にあります。つまり、ROEは企業の業績指標としては、必ずしも適当ではないのです。
② ROEは、借入れが多く、レバレッジが高い企業程、高くなります。したがって、高レバレッジにより高ROEが実現されている場合は、相応してリスクが高くなっていることになります。これは、株主の側から見ると、ハイリスク・ハイリターン(高ROE)を好むか、ローリスク・ローリターン(低ROE)を好むかという、嗜好の問題であり、高ROEが全ての株主とってベネフィットがあるとは言えません。したがって、高ROEが株主価値(高株価)に繋がるわけではないと思います。

個人的には、業績評価にはROAが、株主価値の測定にはEPSが、適当だと思っています。

蛇足
僕自身、投資の銘柄選択において、ROEはまったく重視しません。
そのせいで、投資成果があまり芳しくないのかもしれませんが。。。

Capital Strategy (by Tom)

2006年01月24日 | By 07 -On Campus
1年生のTOMです。初投稿です。

さて、最近のFinanceの授業で、Leveraged Recapitalizationのケースを連続して扱いました。キャッシュリッチな企業が、多額の借入れをし、巨額の特別配当金や自己株式の取得を行って、資本構成を劇的に変化させるというのが内容です。

授業では、アメリカのファイナンスらしく、いかに株主価値(株価、ROE、EPS)を向上させるかに主眼が置かれていました。
会社のステイクホルダーの中で、誰の利益を優先させていくかについては、議論のあるところですが、少なくとも上場企業は株主価値の最大化を優先する必要があると思います。

ただ、株主の属性について、議論がなかったのが気になりました。
例えば、財務が健全でゆっくりと成長している企業と、高いレバレッジで高成長を実現している企業とでは、株主の性質が異なっていると思います。
一概にはいえないと思いますが、安定した企業には長期投資家が、レバレッジの高い会社には短期投資家が、集まる気がします。
上述のケースでも、Leveraged Recapitalizationの結果、株主構成が、年金等のファンド中心から、ヘッジファンドや個人投資家中心に、大幅に変化したとの記述がありました。
せっかくの長期安定株主を、短期的株主に入れ替えてしまったのですから、資本政策としては、成功とはいえないのでは、というのが個人的な印象でした。

企業は長期の利益を追求するべきであり、資本戦略を策定する上で、長期投資家の招集というのは、非常に重要な要素であると思います。

蛇足
とはいえ、長期投資家なんて、日本には存在しないのかもしれません。
ライブドアショックとその後の投資家のパニックぶりを見て、そう思いました。

大雪 (by O)

2006年01月24日 | By 06 -Off Campus
今日(23日月曜日)、Bostonエリアは大雪です。インターンシップの成果物の仕上げのためダウンタウンのオフィスに出勤しているのですが、ビルの外はもう灰色の雪でぐちゃぐちゃになってます。家で仕事すればよかった。。。今の仕事はリサーチがメインなのでネットワークと電話とプリンターさえあれば仕事はできるのですが、家だと何かと気が散る(本とか読みはじめたり)のでやめたのです。しかしこの雪だと駅から家までの道(通常5分)を歩くのはかなり辛そう。

今の時期、寒いエリアの学校にCampus Visitなどされる予定の方は、防寒装備を忘れずに、あと時間に余裕をもって行動されることをお勧めします。

O