ファイナンス絡みでもう1本。
ファイナンスの授業では、頻繁にROEの向上ということが議論されます。
ROEを向上させることが、株主価値の向上に繋がるというのが基本的な論調です。
僕は、この見解について、以下の2つの理由で懐疑的です。
① ROE=Net Profit/Equityで、Balance sheetの簿価に基づいて計算されます。したがって、トヨタのような優良企業は、長年の好業績によるR/Eの累積で、分母が大きくなってしまい、日産のように最近Turn aroundしたR/Eが薄い企業と比べ、ROEが低く算出される傾向にあります。つまり、ROEは企業の業績指標としては、必ずしも適当ではないのです。
② ROEは、借入れが多く、レバレッジが高い企業程、高くなります。したがって、高レバレッジにより高ROEが実現されている場合は、相応してリスクが高くなっていることになります。これは、株主の側から見ると、ハイリスク・ハイリターン(高ROE)を好むか、ローリスク・ローリターン(低ROE)を好むかという、嗜好の問題であり、高ROEが全ての株主とってベネフィットがあるとは言えません。したがって、高ROEが株主価値(高株価)に繋がるわけではないと思います。
個人的には、業績評価にはROAが、株主価値の測定にはEPSが、適当だと思っています。
蛇足
僕自身、投資の銘柄選択において、ROEはまったく重視しません。
そのせいで、投資成果があまり芳しくないのかもしれませんが。。。
ファイナンスの授業では、頻繁にROEの向上ということが議論されます。
ROEを向上させることが、株主価値の向上に繋がるというのが基本的な論調です。
僕は、この見解について、以下の2つの理由で懐疑的です。
① ROE=Net Profit/Equityで、Balance sheetの簿価に基づいて計算されます。したがって、トヨタのような優良企業は、長年の好業績によるR/Eの累積で、分母が大きくなってしまい、日産のように最近Turn aroundしたR/Eが薄い企業と比べ、ROEが低く算出される傾向にあります。つまり、ROEは企業の業績指標としては、必ずしも適当ではないのです。
② ROEは、借入れが多く、レバレッジが高い企業程、高くなります。したがって、高レバレッジにより高ROEが実現されている場合は、相応してリスクが高くなっていることになります。これは、株主の側から見ると、ハイリスク・ハイリターン(高ROE)を好むか、ローリスク・ローリターン(低ROE)を好むかという、嗜好の問題であり、高ROEが全ての株主とってベネフィットがあるとは言えません。したがって、高ROEが株主価値(高株価)に繋がるわけではないと思います。
個人的には、業績評価にはROAが、株主価値の測定にはEPSが、適当だと思っています。
蛇足
僕自身、投資の銘柄選択において、ROEはまったく重視しません。
そのせいで、投資成果があまり芳しくないのかもしれませんが。。。