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馬場俊英 大いに語る その1~イカ篇

「ハクサイの漬け物でごはんを巻き、
さらにそれを海苔で包んで食べると確かにウマいですけど、
僕としてはそこにイカの塩辛をオプションしたいですね。
そう、イカも巻き込むんです。七味も振ってね。


とにかくイカですね、結局。
今、食材でいちばん光り輝いているのはイカじゃないかと思いますね。
イカとの距離感みたいなものは常に気を使っています。
ええ。ある意味で、それも仕事だと思っていますから。


イカがある生活っていうんですかね、
いや、イカが居る生活、かな?
イカに泣き、イカに笑い、イカに嘆き喜ぶ、、
そりゃ時折、イカの無い世界に逃げてしまいたくなるときもありますけど、
結局、またここに帰って来てしまうんですね。


いや、そもそも逃げらるわけ無いんです。
アツアツでツヤツヤの湯気のあがる炊きたてのゴハンにイカの塩辛を乗せて、
軽く七味を振り、醤油を一滴落とし、刻んだ柚子を添えます。
柚子と醤油のほのかな香りと、七味の小さな刺激。
そしてイカの濃厚な風味と、エロティックでさえある歯ごたえ。


たまらないですね。
いやあ、なんだか今夜は久しぶりにおかわりしちゃいそうです。
はっはっは。


とにかく、僕らはみなイカにイカ(生か)されているんだっていうことを
忘れないでいたいですね。え?ワタを捨ててしまうミセス?
ああ、そりゃダメです。失格ですね。
もしそんなことしたらその夜はお仕置きですね。ええ。


イカを買って来て捨てていいのはクチバシっていうか、
あの、歯みたいなところだけですね。
あと軟骨みたいなのもいいかな。


イカをさばいてみると、
こんなに簡単に内臓がくっついているだけかのかよ!
骨も一本って!と魚と比べてもシンプル過ぎるその仕組みに
呆れ返るわけなんですが、そんな無防備さも魅力ですね。


回転寿司なんかでも組み立ての中心はもちろんイカです。
前半、中盤、後半、重要なポイントには必ずイカを配置しますね。
イカって言っても、種類は色々ですからね。
とにかくイカありきです。


だからイカをないがしろにしている店なんかは信用できないし、
ひどい時はイカったり(怒ったり)しますね。
あんまり無いですけど。


そもそも世界の中でイカを食べるという習慣はですね、、、、


え?もういんですか?


いや、まだまだイカの大事な話はこれからなんですけどねえ、、、


足が10本の意味とか、ビジュアル面のこととか、、
民族と習慣みたいなこととか、、
イカをモデルにしたヒーローも居るんですよ。


え?興味ない?、、、、、


そうですかぁ、、


残念ですねえ、、


、、、で、これ何の取材でしたっけ?(本人談)」。



つづかない。

コメント ( 12 )
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