映画と周辺

レンタルDVD映画の勝手なインプレッション。車や音楽、その他もろもろ脱線予定。。。池袋の定点観測もする。

ポーリーヌ

2005-04-04 21:38:48 | 映画
ベルギー映画。
知的障害を持つ老婆ポーリーヌ。同居していた姉が亡くなり孤立無援、と思いきや、ポーリーヌの世話をすることを条件に遺産を分け与えるという姉の遺書。2人の妹がいやいやながらも面倒をみることに・・・。

知的障害ということで特殊な状況のようにも思えるが、老人問題・介護問題とも通ずるものがある。というかそういう観方をするのが普通だろう。
ポーリーヌはとにかく美しい草花には目が無い。花に水をやるのが生きがいみたいなとこもある。大輪の花のようなポーレットのことも大好き。彼女の元に身を寄せるのだが、ポーレットが経営するブティックの包装紙(真っ赤なバラのイラストつき)を切り取ってはアルバムに貼り付ける。とはいっても障害のため、ナイフとフォークもまともに使えなければ、靴の紐も結べない。障害によって巻き起こす騒動をちょっとユーモラスに描いている。内包する問題はもちろん深刻なんだけど、とにかく画(え)もサウンドも台詞も軽い。いい意味で。
ところが、ポーリーヌが決定的なチョンボをやらかしてしまって、結局もう1人の妹セシールのもとに預けられるようになってからの展開は、一転重い。
この辺のバランス感覚が面白い。脚本が丁寧に書かれてるという印象。細かい伏線の張り方もいやらしくなくほったらかしでもない。ポーレットの部屋は赤。セシールの部屋は白。エンディングを迎えるベンチの青白ストライプ。うーん、、色彩感覚もにくい。