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非常に不気味な話

2009-06-05 | 国際的なこと
ダライ・ラマの転生を認定することができる、パンチェン・ラマについては以前に↓書きました。
http://blog.goo.ne.jp/melody777_001/e/70d2e01df006d663c78bbbfa632eda42

そのパンチェン・ラマについて不気味な“うわさ”があります。

産経新聞、福島香織記者のブログ↓から。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090426/chn0904260047000-n1.htm

http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/

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■4月25日はチベット仏教の指導者のひとりであるパンチェンラマ11世の20歳の誕生日だそうである。ちなみに、パンチェン・ラマ11世は2人いる。一人はダライ・ラマ14世が、パンチェン・ラマ10世の転生とみとめたゲンドゥン・チューキ・ニマ 。もう一人は中国共産党が指名したギェンツェン・ノルブ(現在満19歳)。中国報道でパンチェン・ラマ11世として登場するのはこちらのノルブの方で、現在はもっぱら北京におわして、和諧社会だの三つの代表論だの中国共産党思想を学んでいらっしゃる。25日に誕生日を迎えるのは、ニマ青年の方である。
■ニマは1995年5月14日、6歳のとき、インドに亡命していたダライ・ラマ14世から転生者として正式に認定されたが、その3日後に両親もろとも失踪。で、同年11月29日に中国当局はこっちが本物のパンチェン・ラマ転生者だと主張してノルブを発表した。翌年5月には、」中国当局はニマ少年を「(チベット独立派の拉致から)保護する目的」で連行したことをみとめたが、当時、「世界最年少の政治犯」などと騒がれたものである。当局はときおり思い出したように、非公式に、彼は四川省の某チベット族自治州で家族ともに暮らし、ちゃんと学校にもいっている、と私たちに公表する(喫緊では2007年に確認)のだが、その消息の真相は不明。で、以来、「2人のパンチェン・ラマ問題」がチベット問題のひとつとして存在しつづける。
■私が2007年7月に、中国外交部の招待で、チベット自治区の第2の都市シガツェのパンチェン・ラマが主座を勤めるタシルンポ寺を訪れたとき、同寺の寺院管理委員会主任の僧侶は私たち海外メディアに対する記者会見の席で、ダライ・ラマ14世が選んだパンチェン・ラマ11世は間違いだった。ダライ・ラマでも間違うことはあるんだ。と主張していた。でノルブ少年は、中国共産党が選んだのではなく、ちゃんと伝統的手法にのっとって金瓶掣簽(くじ)によって選ばれた、だから正しいと主張した。
■しかし、他国の記者とも協力して、ゲリラ的にシガツェ郊外の何軒かの農家にとびこんで、中国にパンチェン・ラマが2人いるのを知っているか?どっちが本物だと思う?ときけば、10人が10人ともニマ!と答えるのだ。それこそ明快に。でわらわら集まって、ノルブの悪口を言い始める。報道規制されていても、みんなニマのことを知っているのに驚き。一般のチベット族の間ではやはりニマ少年(いやもう20歳だから青年なのだが)の方が圧倒的に人気がある。
■さて、このニマ青年、いよいよ20歳、つまり私たちの感覚(中国人の感覚でもあるが)で、成人年齢に達する。その、誕生日直前の4月20日、イタリア有力紙・コリエレが、「パンチェン・ラマ11世(ニマ)はすでに死亡していると、日本ジャーナリストが発言した」と報道した。
http://www.corriere.it/esteri/09_aprile_20/panchen_lama_vero_del_corona_4dbaa8e2-2d82-11de-b92c-00144f02aabc.shtml

■う、イタリア語がわからない。と思っていたら、とあるブログで翻訳されていた。著作権違反になるかなと心配してちょっと変形して、引用させていただく。
http://d.hatena.ne.jp/Miky-Harishuma/
北京発:「ダライ・ラマ14世の特使によって選出されたパンチェン・ラマ(ニマ)はすでに死去している。ゆえに、中国が選んだパンチェン・ラマ(ノルブ)が、現在唯一のパンチェン・ラマである」
これは北京の清華大学で行われた、チベット問題のための「ジャーナリズムとコミュニケーション会議」にて、島津洋一氏によって発言されたものだ。
この会議は、中国や西側の研究者をはじめ、数人の外国人特派員を招いて行われ、重要なテーマを忌憚なく発言し合うというものであった。1964年に胡錦濤氏がエンジニアとして卒業した同大学での会議は、非常に重要な会議であると位置づけられている。
それはさておき、ドキュメンタリー・プロデューサーであり、またジャパンタイムスの元編集長でもある島津氏は、自身が知り得た真実として、この会議上ではっきりと述べたのだが、1995年にダライ・ラマ14世に認知されたゲンドゥン・チューキ・ニマは、中国政府の保護監察下におかれ、隔離され、外部との接触を完全に遮断され、「世界最年少の政治犯」として、その人権蹂躙を多くのNGOより告発されている。
島津氏の会議での発言によると、現在、20歳になっているはずのニマは、ずいぶん前に、ガン、或は白血病で亡くなっているという。この事実は、チベット亡命政府側からも、また中国側からも面子を保つために今まで伏せられていた。中国側としては監視下にある子供を死なせてしまったということを外部にもらすまいとして、亡命政府側は、彼らの宗教的リーダーの系譜が崩れ、彼らの選んだパンチェン・ラマを失うのを恐れて、というのが双方の、この事実を外部に漏らさない理由だ、という。
この事実は、現在のところ、中国側にも、チベット亡命政府側にも真偽の確かめようがない。この少年はいままで公衆の面前に現れたことはない。彼はすでに死去している、という噂はすでにあちらこちらで囁かれていた。しかし、島津氏は、「わたしの情報源は非常に確かなものだ」と自信を持って語る。ヨーロッパの国ではないが、ある西側の国の外交団が、北京の要請により、少年を治療するために一定期間、医師を送っていたという。これはすべて事実だ、と。
この西側の国というのは、キューバか、ベネズエラと思われる。しかし重要なのは、宗教と政治、その両者の関連と成り行きである。別のパンチェンラマ11世(ノルブ)が、95年に北京により任命されているが、現在19歳のノルブは、つまり敵対する相手がもうすでにいない、というわけである。
北京は「西側にちやほやされている」、死ぬほど大嫌いなダライ・ラマ14世に反撃する用意はすでにできている。ダライ・ラマ14世と北京の闘い(公式発表)はいったいどこで行われるか、そしてそれはいったいどんな闘いなのか。
マルコ・デル・コロナ
2009年4月20日
■えっ~~!!と腰を抜かす大ニュースである。だが、その記事は意外に短く、あっさりとしている。しかも、日本のメディアも後追いしていない。どうして?どうして?
■このニュースの存在を最初に教えてくれたのは、海外のチベットサポーターの日本人である。この記事中で発言している日本人ジャーナリストを知っているか?連絡を取りたい、というものだった。で、私も気になったので、この記事を書いたマルコ記者とも連絡をとって、いろいろ調べてみた。
■この会議はラスト・サンデー、つまり19日に清華大学国際メディア研究センターの主催で行われ、コリエレ紙のマルコ記者と島津氏のほか、韓国紙の特派員、米国の研究者ら複数の外国人が参加したクローズドの会議だった。
■島津氏は、複数の外交筋から得た情報として、ニマ青年がすでに死亡したという情報を語ったそうだが、参加者からの反論はなかったとか。マルコ氏は、中国当局とチベット亡命政府にコメントを求めたが、返答はまだない。島津氏にその主張の根拠をもとめても、証拠となるものは教えてもらえなかったという。というわけで、マルコ氏も半信半疑ながら、短く原稿を書いて送ったというわけだ。イタリアは政教一致のバチカン市国を首都に内包しているだけに、宗教と政治の問題については、無視もできなかったんだろう。
■しかし、韓国の特派員も参加しているのに、韓国報道がでたという話はきかないし、英語ニュースを検索しても当たらない。日本のメディアも転電していないようだ。ちなみに島津氏は現在はタイ東北部に出張中で、一応メールで質問状は送っておいたが、まだ直接連絡がとれない状況。
■さて、この記事で紹介された島津氏のもつ情報はどこまで確実性があるのか。ニュースソースの秘匿の義務があるから、情報源はどこだとか確かめようがないが、島津氏を直接知るある欧米ジャーナリストに聞くと、「親中国派の日本人研究者で当局にとっては利用しやすそうだ」との印象をもったという。(島津先生、もしお怒りになられたら、ぜひ反論をください)。島津氏はかつて、清華大学国際メディア研究センターで客員講師(訪問学者)もしていたという。
■ちなみに、中国は近年、胡錦濤国家主席の肝いりで、外国メディアを利用して行うパブリックディプロマシーを非常に研究している。その拠点が清華大学国際メディア研究センターで、ここは日本のメディアでいえば日経新聞と共同研究所(清華日経メディア研究所)なんかももっているのだ。さすが日経新聞、中国に有利な世論形成のためにひと肌ぬぎます。その方が日本企業も喜ぶしね。
■パブリックディプロマシーって何?と仰る方に一言で説明すると、対外国プロパガンダの洗練された手法とでもいっておこう。中国語では公共外交となんていうけれど、ようするに、国内外メディア(映画や書籍も含む)に自国のいいところや魅力を意に沿うように報じ宣伝してもらって、外国の世論を自国の有利なように形成するというもの。
■もともとは米国で、共産主義国のプロパンガンダに対抗する方法として研究されていた。日本が戦後、米国製ホームドラマをみて豊かで自由な米国に親近感をもったのは、一種のパブリックディプロマシー。中国は近年、外国メディアのチャイナバッシング記事に本当に悩んでいて、どうしたら外国メディアに中国のことをよく報道してもらえるかというのを戦略として研究しているのだ。外国人特派員を呼んで意見を聞いたりもしている。ちなみに、中国のパブリックディプロマシーで結構成果を上げているのは南京事件などに対する欧米における世論形成だ。
■以前、清華大学のパブリックディプロマシーを専門すると某教授に取材したとき、私が「日本はパブリックディプロマシーが遅れている、中国を見習わねば」というと、「日本はパブリックディプロマシーの道具立ては非常に多くそろっている。アニメ、漫画というニューメディアを使ったパブリックディプロマシーは世界一だ」とお褒めの言葉を戴いた一方で、「でも、唯一戦争に関するパブリックディプロマシーはヘタだね~」と笑われた。
■ちなみに日本の外務省の人に、日本もパブリックディプロマシーに力をいれたら?といったら、予算配分が中国と日本はぜんぜん違うんですよ、と嘆いていた。うーん、予算の問題かな?
■話がそれたが、このパブリックディプロマシー研究の拠点で行われたチベット問題に関する会議は、これ以外にも何回かあって、海外メディアに中国に有利にチベット報道をしてもらうための方策をさぐるのが狙いであろう。で、そういう会議の席でダライ・ラマ14世亡命50周年の今年のパンチェン・ラマ11世の20歳の誕生日の直前、日本人ドキュメンタリスト(兼ジャーナリスト)よって突如がもたらされたニュースの真相はいかに?
■証拠もなしに、そのまま鵜呑みにするのも怖いが、ガセネタと判断する根拠もないのだ。これは中国側のかけひきなのか?ダライ・ラマ14世自身が高齢で、その健康も危ぶまれているなか、チベット問題は岐路にたっている。そのタイミングで、このニュースは報道のされ方によっては、問題をこじれさせる恐れもあるのだ。イタリア紙の後追いだって慎重になる。
■というわけで、この情報の真偽はひとまず置いておく。ただ、ことの真相より留意すべきことがある。それを、清華大学国際メディア研究センターで開催された別のチベット問題に関するジャーナリズム会議(3月)に参加したカタール衛星放送アルジャジーラのイゼット記者が非常に端的に表現している。イゼット記者は私が北京駐在記者時代、たびたび現場で一緒になったりして、よく知っている。彼は西側報道批判の代弁者として中国メディアにしばしば登場するのだが、ときどきはっとするような正論をいうのだ。
■イゼット・シャルーラ(アルジャジーラ):
 西側メディアのダライ・ラマに対する報道は公正、客観、中立的なものではありません。これは事実として否定できないと思います。しかし、その責任は百パーセント彼らにあるわけではありません。それはなぜか?
 初めに、中国のスポークスマンには、ひとつの特徴があります。それは、発言しないということです。敏感な問題にこそ、われわれはスポークスマンの発言を聞きたいのです。しかし、発言しないがために、私に公正で中立的・客観的な報道をするチャンスを与えてくれないのです。
 次に、中国のメディアが私を取材するたび、ほとんどが「あなたは西側の中国報道をどう見ていますか?」という一つの質問しかしません。メンツの問題を重要視しすぎているのです。西側の人たちには、彼らの好きなように報道させておけばよいではないですか。
 さらに、西側のメディアとある国は、ダライ・ラマをチベット人の唯一で合法的な代表として、彼をグローバル化することに成功しました。しかし、チベット自治区政府は、チベット人の代表を選出して、その代表を通じてすべての問題を公開的、開放的に中国政府に訴えることをしていません。それと同時に、中国政府側も、人々に尊敬されているチベット人の代表を選んで共同で問題を解決しようとはしていません。
 こうして、ダライ・ラマは唯一の合法的な人として、チベットを世界に広めました。私が心配しているのは、全世界の宗教がみな極端に走っていることです。現在ダライ・ラマはすでに年をとっており、これからの時間は長くないでしょう。しかし、「チベット青年団」という組織があり、それらは極端に走っています。もし、適当な解決策を見つけなければ、将来のチベットも現在のガザのようになってしまうでしょう。
http://www.chinapictorial.com.cn/jp/se/txt/2009-03/06/content_183035.htm
■チベット問題はダライ・ラマ14世存命中に解決せねば、泥沼の悲劇生む可能性がある。そういう意味で私は今、チベット問題について精力的に報道すべき時期にあると思っている。そうしないと、あとで、悲劇を食い止める努力を怠ったと、記者として後悔しそうな気がして。自民党の選挙公約に世襲制限が含まれるべきかどうかの取材より、熱心にしてしまうあたり、政治部記者としては失格と思うが。
<2009/04/24 21:36>
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まず、チベット側がこの情報を掴んでいて、しかもそれが事実ならば、ただちに転生したパンチェン・ラマを探さなければなりません。

そしてその子供(赤ちゃん)が中共政府の勢力範囲にいるなら、何としても脱出させ、西側に保護する必要があります。

そうでないとパンチェン・ラマ11世と同じ(誘拐・監禁)の危険に見舞われる可能性があります。

しかし中共政府としてはそうではありません。

金融危機で西側が混乱している今がチャンスです。

死亡しているのが事実なら、その公表をためらう理由が非常に少ない。

何しろダライ・ラマを認定できるのはパンチェン・ラマだけであるという弱点があるのはチベット側なのですから。

これは恐ろしい話です。

そして、このような恐ろしい文化破壊の被害を、この日本が受けることの無いように、日々注意している必要があります。

ある日突然“公共放送”が中共政府に乗っ取られてからでは遅いのです。

なぜなら、日本もチベットと同じ、独自な文化を持つ国なのですから。



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