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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ヤブガラシ、ヨウシュヤマゴボウ、ヤイトバナ - The雑草

2023-07-16 18:20:00 | みんなの花図鑑
雑草と言われる野草にも鑑賞に堪えるものがあります。
今日は「ヤ」のつく野草を3つほど。
ブガラシ
(ヨウシュ)マゴボウ
イトバナ

ヤブガラシ

和名ヤブカラシ(ヤブガラシ)は、つるを伸ばして他の植物に絡みつき、薮を覆って木を枯らしてしまうほどの生育の旺盛さがあるのでこの名がある。(wiki 「ヤブガラシ」)別名も「ヤブタオシ」。



名前からすると「いいところなし」ですが、ブドウ科のつる性植物だけあって、花盤のうえに出す蜜の量が尋常ではないのです。



こんなふうに。


再度、こんなふうに。



若芽は食べられるそうです。



花盤は咲き始めはオレンジ色で・・・



雄しべが脱落するころはピンク色に変わります。



花盤の上に何かが落ちています。これはなんでしょう?





ヨウシュヤマゴボウ

ヤマゴボウ科。北アメリカ原産。
「ヨウシュ(洋種)とは読んで字のごとし。帰化植物であることを表す。ヤマゴボウ(山牛蒡)は我が国に古くから自生する野草で、根がゴボウに似ているのでこの名が付けられた。そのヤマゴボウに似ているところから、海外から入ってヤマゴボウという意味でヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)の名が付けられた。」(asahi-net 「野草 名前の由来ヨウシュヤマゴボウ」)



赤や緑やいろんな色でできていますが、花弁(花被片?)は白いです。



花被片は5枚で梅の花のよう。雄しべは10個。 雌しべは10~12枚の心皮が合着してできており、緑色。



玉ねぎ型の子房部分は緑色でそのうえに 透明の柱頭が各心皮から伸びています。





受粉すると花弁(花被片?)は落ち、子房がどんどん成長します。




同じ個体ですが、成熟した果実はブルーベリーみたいに美味しそうに見えますが、有毒です。「食べると2時間ほどで腹痛や嘔吐、下痢を起こし、ついで延髄に作用し、けいれんを起こして死亡するという。」(リセマムメンバーズ「秋に熟す「ヨウシュヤマゴボウ」に注意」)



裏から見たところ。
このように萼片が茎と同じ紅色になって残っています。実は熟して落ちても紅色の萼片は枝に付いたままですので、秋まで楽しめます。このヨウシュヤマゴボウも、家庭菜園の畑に生えたものですが、草刈りせず残してあり、毎年たくさんの実をつけています。





ヤイトバナ

「ヤイトバナ」は別名で、本名?は悪名高い「ヘクソカズラ」。
ヤイトバナという名は花の中心部の形がお灸の跡に似ているから。



花冠外面はこのような細かい毛が密生していてなかなかキレイです。



花冠の内面にはおびただしい繊毛があり、蜜だけ漁る虫の侵入を防いでいます。
細い糸のようなものが花冠入り口に付いていますが、雌しべです。



雌しべは2本あり、花冠の付け根から長く伸びています。
雄しべは花冠のいちばん奥にあり全く見えません。







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